ニュース

ソフトバンクがヤフーを連結子会社化、連携を大幅強化へ

PayPayも大幅増資で激化する競争に対応へ

 ソフトバンクは、ヤフーの株式を取得し、ヤフーを連結子会社化すると発表した。

ソフトバンク 代表取締役社長の宮内謙氏(左)、ヤフー 代表取締役社長の川邊健太郎氏(右)

 連結子会社化は、ヤフーが実施する第三者割当増資の新株発行をソフトバンクが引き受ける形。金額は約4565億円。ソフトバンクはすでにヤフーの株式の12.08%を所有しているが、これが44.64%にまで拡大する見込みで、ソフトバンクから役員を派遣し、連結子会社になるとしている。

 両社はこれまでも兄弟会社として連携を図ってきたが、「PayPay」のサービス拡大などを機にさらなる関係の強化を模索。ソフトバンクを名実ともに親会社とすることで、さらなる連携の強化や、シナジーの最大化を図る。

 ソフトバンクにおいては、非通信分野のサービスの強化を図ることになり、国内9000万人以上というヤフーの会員基盤や100件以上のアプリ・サービス群を包括することで、5G時代をにらみ、あらゆる領域へのサービスの浸透を図る。

 また、戦略・サービス・リソースの各分野で統合を進める。これには、3000人超というヤフーのITエンジニアと、インフラ関連を含めて約5000人というソフトバンクのエンジニアの統合も含まれる。

 子会社化による具体的な施策は今後、順次明らかにされる。なお、「Yahoo!JAPAN」など既存のヤフーのブランドは継続される見込み。

ヤフーについて
連結子会社化について

PayPayも大幅増資へ

 ソフトバンクとヤフーの共同出資会社であるPayPayは、5月以降に第三者割当増資を実施し、グループの持株会社であるソフトバンクグループからの460億円の出資を受け入れると発表した。この増資によりPayPayの資本金(資本準備金を含む)は920億円になる。

 スマホ決済を中心とした決済サービスは競争環境の激化が始まっており、PayPayではインフラ構築やシェア拡大にはさらなる投資が必要と判断、ソフトバンクグループからの出資を取り付けた形になっている。