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UPQ再始動、量産をCerevoに委託する新体制

卓上フードスモーカー「REIKUN-Dome」を発表

 家電ベンチャーのUPQ(アップ・キュー)は1月15日、今後の製品開発における新体制について発表した。

量産をCerevoに委託、商品企画や販売に注力

UPQ 代表取締役CEO 中澤優子氏

 UPQは2015年に始動した家電ベンチャー。これまでに、Androidスマートフォン「UPQ Phone A01/A01X」や折りたたみ電動バイク「UPQ BIKE me01」などを発売している。

 2015年には1stシーズンとして「blue×green」のコンセプトカラーで統一された24製品、2016年には2ndシーズンとして「navy×red」の19製品を一挙に発表する一方、「UPQ Phone A01」では技適マーク未取得による製品回収、「UPQ Phone A01X」ではバッテリー焼損事故に伴う自主回収を行う事態となった。

 今回の新体制での再始動について、同社代表取締役CEOの中澤優子氏は「ベンチャーだからという甘えを払拭したい」と語る。新体制では、設立当初から協力関係にあるCerevoとの関係を強化する。

 具体的な取り組みとしては、ハードウェア開発やスタートアップ支援の実績を持つCerevoに製品の量産開発以降のプロセスを委託し、UPQは製品企画や販売に注力する。

 また、自社製品の開発と並行して、外部メーカーの商品企画やプロダクトマネジメントのコンサルティング業務も行う。

新体制第1弾は卓上フードスモーカー

REIKUN-Dome

 新体制で発売する製品の第1弾として、卓上フードスモーカー「REIKUN-Dome(レイクン・ドーム)」を同日に発表した。

 REIKUN-Domeは、「大人のおやつをつくる玩具」をコンセプトとした卓上フードスモーカー。香り付けしたい食材を皿に盛り、透明なガラスドームを被せてREIKUN-Domeをセットすることで、食卓で手軽に燻製が楽しめる。

スモークキューブ

 煙が上から下へと流れてドーム内に充満する独自設計により、仕上がりを待つ時間も視覚的に楽しめるデザインとした。香り付けには専用のスモークキューブを使用し、「さくら」「りんご」の2種類が用意される予定。

 同製品は、クラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」限定での提供となる。支援金額は2万2100円から。REIKUN-Dome本体のほか、工場見学ツアーなどの支援コースも用意される。

 クラウドファンディングの目標金額は1500万円。オール・オア・ナッシング方式のため、3月31日までの期間中に目標金額に到達しなかった場合、製品化は行われず返金となる。

スマートフォン市場への再参入にも意欲

UPQ Phone A01X(2015年発売)

 REIKUN-DomeはUPQブランドでは初の生活家電となるが、IoT製品などを中心としていた従来のラインアップとは異なる製品を第1弾として選んだ理由について、中澤代表は「UPQの得意とする商品企画を重視して、機能を削ぎ落としながらもモノとしての魅力を出すことに挑戦した」と説明。

 スマートフォン市場に再参入する可能性については、「いつかは作りたい」と前向きな姿勢を示した。