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日本はスマートデバイスへの感度が低い? 世界モバイル利用動向調査

 デロイト トーマツ コンサルティングは、世界の35カ国・地域を対象にした調査「世界モバイル利用動向調査 2018」を発表した。

 調査では、スマートフォンやスマートデバイスの所有、利用する通信キャリア、通信サービスの利用、生体認証やAIアシスタントなど最新技術の利用、という4つの側面で動向を明らかにしている。

所有

 スマートフォンの所有は、各国で8割程度で横ばいが続き、飽和状態になっている。スマートデバイスについては、例えばスマートスピーカーは各国で昨年比2倍近くの伸びがみられ、概ね1割程度の普及で、中国では2割を超える一方、2017年から販売がはじまった日本では3%程度の普及に留まっている。またスマートテレビは「つながる」機能を認識できていない人も多いとし、スマートデバイスへの感度が低い状態が続いていると指摘している。

所有しているもしくは利用できるデバイス(各国比較) ※複数回答 出典:デロイト トーマツ コンサルティング

キャリア

 日本の3キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンク)のユーザーは、契約数がそれぞれ横ばい。MVNOは昨年比で3%の増加と、成長は踊り場にきていると指摘されている。一方、年代別でみると若いユーザーほど「3キャリア以外」(Y!mobileを含む)が多く、18~24歳は28%が「3キャリア以外」を利用している結果になっている。

主に使用している携帯電話会社(日本:全年代/18-24歳) 出典:デロイト トーマツ コンサルティング

 5Gの重要度や5G利用時の追加料金の支払い意向を聞いた設問で、3キャリアとそれ以外のユーザーを比較すると、その重要度は、どちらも半数以上が「重要」と回答する一方、追加料金の支払い意向はMVNOなど3キャリア以外のユーザーがより積極的な姿勢を示す結果になっている。

5Gの重要度、5G利用時の追加料金支払い意向(日本:3キャリア/他キャリアユーザー比較) 出典:デロイト トーマツ コンサルティング

 調査ではこのほか、世界を対象とした調査で、若年層で動画・音楽ストリーミングアプリの利用が日常的になっていることや、見逃し配信、定額制の動画・音楽配信サービスの利用が日本を大きく上回っていること、生体認証では中国だけ顔認証が普及していることなどが明らかにされている。