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軽さの次は“片手”、日本人に向き合うシャープ「AQUOS R2 compact」

 シャープは、都内で記者向けに「AQUOS R2 compact」の発表会を開催した。ソフトバンク向けモデルが案内されているほか、SIMフリーモデルを展開することも明らかにされている。

「AQUOS R2 compact」を発表するシャープ 通信事業本部 パーソナル通信事業部長の小林繁氏
「AQUOS R2 compact」

 発表会に登壇したシャープ 通信事業本部 パーソナル通信事業部長の小林繁氏は、日本では、スマートフォンを片手で使い、バッグやポーチではなく服のポケットに入れて持ち運ぶユーザーも多いことから、シャープがこれまでもコンパクトサイズのスマートフォンをラインナップしてきたことを振り返る。

 一方で、市場のスマートフォンの大型化が進む中でも、片手で使うユーザーやポケットに入れて持ち運ぶユーザーは、意外にも増加傾向にあるという。この理由として小林氏は「スマホのインフラ化」を挙げ、決済などを含め、さまざまな場面でいつもすぐに使えることが求められており、「コンパクトモデルを出し続ける必要がある」と方針を語る。

 その大きさについてはさらに深掘りして説明する。片手操作では親指の自由度が重要であり、日本人の平均的な中指の長さ(80mm)から、第一関節を曲げてしっかり持てる本体幅65mm前後がベストなサイズとした上で、親指が画面の反対の端まで届くのは、平均的な親指の長さから編み出すと画面幅60mmであるとし、こうした分析に基づいて、仕様を「フルリニューアル」したという。

 さらに軽量化も図り、チップセットなどの仕様は「AQUOS R2」を踏襲することで、「モンスター級のハイスペック」とうたう。

 ディスプレイは、下部の指紋認証センサーが画面側にはみ出た形になる、上下にノッチ(切り欠き)を設けた「ダブルノッチデザイン」を採用。指紋センサーを省かずに画面側に設けたことで、テーブルの上に置いた場面でも簡単に画面ロックを解除できるとアピール。指紋センサーはタップやスワイプといったジェスチャーにも対応した操作ボタンとして利用できる。

 またプリインストールされるAndroid 9では、“ダブルノッチ”が正式にサポートされていることや、2つのノッチの扱いについてはGoogleと事前に相談しながら開発を進めたことも明らかにしている。

 このほかにも「R」らしさの継承として、ドルビービジョンもサポートするディスプレイの高い色再現性や、120Hz駆動で画素の応答速度も1.6倍に向上させて、スクロール中もさらになめらかでくっきり見えるようにになったハイスピードIGZO液晶、静止画では光学式手ぶれ補正機能を搭載したAI対応カメラ、妥協のないSDM845搭載のチップセットやメモリ4GB・ストレージ64GBの仕様、前モデルの「AQUOS R compact」と比較して最高性能持続時間が約7倍になった放熱設計などを紹介、これらをして「AQUOS史上最強の凝縮感」と、かつてないコンパクトモデルになっていることをアピールした。

 なお、前モデルでは当初、Wi-Fiなどの電波感度に課題があったというが、それもハードとソフトの両面で改善したとしている。また電池の持続時間は現在未定(測定中)だが、従来同様の「3日間の利用」は可能になる見込みとしている。

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