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SIMフリースマホ上期出荷台数が初の前年割れ、MM総研調査

 MM総研は、2018年度上期(2018年4月~2018年9月)における国内携帯電話出荷台数の調査結果を発表した。携帯電話端末出荷にはスマートフォンとフィーチャーフォンが含まれる。

2018年上期の総出荷台数は、半期別出荷台数としてはワースト2位

 2018年上期の総出荷台数は、前年同期比5%減の1552.1万台となり、統計開始以来、半期別出荷台数としては過去最低だった2016年度上期の1518.8万台に次ぐ低水準となった。

 内訳では、スマートフォン出荷台数が1.2%増の1390.1万台とわずかに増加したが、フィーチャーフォンの出荷台数は、同37.9%減の162万台と大きく減少した。総出荷台数に占めるスマートフォンの台数比率は89.6%、フィーチャーフォンの台数比率は10.4%となった。

 SIMロックフリーのスマートフォン出荷台数は、前年同期比7.1%減の134.3万台となり、スマートフォン全体に占める比率は9.7%で0.9ポイント減となった。

 同社は、2018年上期の特徴としてドコモ市場におけるiPhoneの台数拡大、SIMフリー市場が上期初の前年割れ、フィーチャーフォン市場の本格的な縮小の3点を挙げた。

 ドコモにおけるiPhoneの台数拡大については、ドコモは2013年からiPhoneの取り扱いを開始し、旧モデルを利用しているユーザーの買い替え需要や、docomo withのラインナップにiPhone 6sが追加されたことによるものと分析した。

 SIMフリースマートフォンでは、2013年の統計開始以降、増加傾向が続いていたが
上期出荷台数としては初の前年割れとなった。キャリア別の出荷台数シェアは、ドコモが40.1%、auが26.7%、ソフトバンクが18.3%、Y!mobile(ワイモバイル)が5.3%、UQ mobileが2.6%、SIMフリーが7.0%となった。SIMフリーの出荷台数が前年割れになった原因について、同社は、大手キャリア各社が導入した料金プランがMVNOへの流出防止に一定の効果を発揮していると説明した。

メーカー別出荷台数ではAppleが1位、SIMフリー市場ではHUAWEIが1位

 2018年上期におけるSIMフリースマートフォンを含んだメーカー別出荷台数ではシェア1位がAppleで、646万台、前年同期比6.4%増となった。2011年下期以降の14半期連続でシェア1位を獲得している。スマートフォン出荷台数シェアは46.5%で2.3ポイント増となった。

2018年度上期 国内スマートフォン出荷台数(出典:MM総研)

 2位はシャープで、178.6万台(9.7%増)、シェア12.8%(0.9ポイント増)、3位はソニーモバイルコミュニケーションズで、127万台(22.6%減)、シェア9.1%(2.8ポイント減)、4位はサムスンで、113.5万台(4.6%減)、シェア8.2%(0.5ポイント減)、5位はHUAWEIで、105.8万台(180.6%増)、シェア7.6%(4.9ポイント増)となった。

 SIM フリースマートフォンに限定したメーカー別台数シェアは1位がHUAWEIで、53.3万台(SIMフリー市場シェア39.7%)、2位はASUSの24.2万台(18.0%)、3位はAppleで22万台(16.4%)、4位はシャープで20.2万台(15.0%)の順となった。

2018年度の出荷台数は前年割れを予測、SIMフリーの台数は楽天の参入次第

 同社は、2018年の総出荷台数については前年度比5.8%減の3530万台、スマートフォンの出荷台数も前年度比2.4%減の3180万台と予測する。

 スマートフォン出荷におけるSIMフリースマートフォンの台数比率については、2018年度は295万台で、比率は9.3%、2019年度は325万台で、比率は10.5%と予測する。同社は、今後、SIMフリースマートフォンの台数が増加するかどうかは、2019年10月にキャリアとして新規参入する楽天の動向次第と説明する。楽天が提供する端末のSIMロックの有無は不明だが、調査ではSIMフリー市場に含めており、今後、台数が上振れする可能性があるという。