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都市鉱山で作る東京五輪メダル、リサイクル金属4トンが初納入

 NTTドコモ、日本環境衛生センター、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が主催する「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」で集められた約4トンのリサイクル金属が、組織委員会へ初めて納入された。

納入式の様子。左からリオパラリンピック銅メダリストの山田選手、NTTドコモの吉澤社長、武藤東京2020組織委員会事務総長、藤吉秀昭日本環境衛生センター副理事長

 初めてリサイクル金属が納入される今回、金が16.5kg(達成率54.5%)、銀が1800kg(同43.9%%)、銅が2700kg(同100%)となった。

412万台の携帯電話を回収

 NTTドコモの吉澤和弘代表取締役社長は、同社が過去20年、携帯電話のリサイクル事業を推進してきたこと、今回のプロジェクトで全国のドコモショップ約2400店舗や小学校のケータイリサイクル教室での回収活動を実施してきたことを紹介。

ドコモの吉澤社長

 そして「2017年4月~2018年6月30日までの累計回収台数が約412万台に達した。ユーザーに受け入れられつつあると感じている。継続して努力したい」と意欲を見せる。

 携帯電話業界では、総務省が示すガイドラインで、いわゆるリユースも促進されようとしている。NTTドコモによれば、ユーザー自身が回収か中古用か選んでおり、回収した物はリサイクル用として供出されたものになる。

持続可能性を世界へ伝える

 組織委員会の武藤敏郎事務総長は「この取り組みはオリンピック・パラリンピック史上、初めてのこと」と胸を張る。

納入されたリサイクル金属の目録を手にする武藤事務局長(左)と、ドコモの吉澤社長(右)

 武藤事務総長は「物を大切にする日本人らしい取り組みで、大会のメダルを制作することは、持続可能性に対する強いメッセージを世界に発することになる」と述べる。

選手にも意義

 リオデジャネイロ2016パラリンピックで水泳50mの自由形銅メダリストである山田拓朗選手も登場。

山田選手

 山田選手は「メダルは全てのアスリートのあこがれであり目標でもある。リオで手にしたときにはとても感動した。みなさんの思い出が詰まった携帯電話から作られるメダルを手にすると、一層、誇らしく感じるのではないか。多くのアスリートの手に渡ることで、大会も盛り上がる。選手として皆さんの想いが詰まったメダルを手にできるよう努力していく」と、アスリートにとっても意義深いものと語っていた。