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時速5kmにこだわる街乗りモビリティ「iino」がSPAJAM参加者の刺激に

 7月7日~9日にかけて箱根で開催されているアプリ開発競技会「スマートフォンアプリジャム(SPAJAM)2018」。本選のテーマが「モビリティ」であることが発表され、参加者がアプリ開発に取り掛かっている。

 そんな中、同大会のプラチナスポンサーとなっている関西電力の次世代型低速・短距離モビリティ検討プロジェクトは、会場となっているCOLONY箱根の駐車場で開発中の乗り物「iino」のコンセプトデモを実施した。

iinoのコンセプトデモ

 iinoは、時速5kmという歩くスピードに近い都市向けの乗り物。街中をゆっくりと流すように走っており、エスカレーターに乗るようにポンと飛び乗る。そして、降りたい時に降りたい場所でポンと飛び降りる。首掛け式のヘッドホンで音楽が聴けるようになっており、リラックスできる空間がそこにある。

 乗り物に乗ることで、歩くことに割かれていた意識が解放され、歩く際には目に入らなかったお店が見つけられたり、リラックスすることで新たなアイデアが頭の中に生まれてくるという。

斜め後ろから飛び乗り
斜め前に飛び降りる
次世代モビリティ「iino」のコンセプトデモ

 デモで用いられたのは、築地市場などで見かける運搬車「ターレー」。その荷台を改造し、人が腰かけられるようにした。最終的にはもっと洗練したデザインにし、自動運転機能を搭載することを目指している。

 実際に自動運転に関する開発にも着手しており、別途、Autowareによる自動運転機能を搭載したゴルフカートによるデモも行われた。初期段階では、このゴルフカートを前述のターレーのようなスタイルに改造して実証実験を行う計画だという。

 浴衣姿でデモ走行を楽しむ大会参加者の姿も見られ、iinoの開発者と語り合いながら、開発するアプリのアイデアを膨らませていた。

ゴルフカートで自動運転をデモ
iino開発者によるゴルフカートを用いた自動運転のデモ