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2018年夏のauは「カメラと動画でワクワク感を」
2018年5月14日 17:47
KDDIは14日、auの2018年夏モデルを発表した。商品企画本部長の山田靖久氏は、「カメラと動画でワクワク感を提案することが今回のテーマ」と語る。
花火大会やお祭りなど、夏ならではのイベントでは、スマートフォンのカメラで写真や動画を記録する機会が多いと山田氏。たとえば「Galaxy S9/S9+」や、「Xperia XZ2/XZ2 Premium」といった機種では、夜景など暗い場所の撮影も、ユーザーは細かな操作をせずとも最適な写真を撮れるとアピールする。そうした機種のうち「Xperia XZ2 Premium」は、auとしては初めて、Premiumの名を冠したXperiaとなるが、これはユーザーからの声に応えて取りそろえることになったという。
夏を挟み、春や秋に開催されることが多い子供の運動会といった場面では、写真と動画を同時に撮影したいというニーズもある。これに山田氏は、静止画用・動画用と2つのカメラを備える「AQUOS R2」がぴったりと語る。
こうした端末ラインアップは、既に発表済のソフトバンクでも用意されているものだが、差別化ポイントとしてデータお預かりサービスで7月に追加される自動のアルバム整理機能や、フォトブックの印刷機能が挙げられている。
また現時点では、au独自のラインアップとなるファーウェイ製の「P20 lite」は、今春登場した「nova 2」に続き、中下位機種にあたり、なおかつ、値頃感のある価格帯で提供される機種。auにとってファーウェイ製スマートフォンは2機種目だが、山田氏は値頃感だけではなく「nova 2よりも少し上の位置。若い女性では盛って投稿する人が増えている」(山田氏)というトレンドにあわせた機種と位置づけ、nova 2も引き続き提供する方針が明らかにされた。
今回のラインアップについて山田氏は「ユーザーのニーズがハイエンドとローエンドで分かれてきている。(夏モデルに多く含まれる)各社のフラッグシップモデルは日本でかなり強い要望がある。並行して、料金体系を含めた話かもしれないが、コストパフォーマンスのニーズも高い。今回はフラッグシップとコスパの強化という形を目指してきた。一方、(タフネスモデルの)TORQUEのような、特定のターゲットの方々に利用される端末も当然ニーズとしてはある。今回(TORQUE)はないが引き続き手がけたい」と説明した。
HTC端末、今回はなし
auのラインアップでは、長く用意されてきたHTC製のスマートフォンだが、今回、その姿はない。
山田氏は「今回はラインアップはなかったが、今後についてはニーズを踏まえて順次やっていきたい」とコメントするに留まった。
下り958Mbpsのサービス
このほか、5月18日からは東京都、埼玉県、愛知県、大阪府の一部エリアで、下り最大958Mbpsの通信サービスが導入される。対応機種は「Xperia XZ2 Premium」、「Xperia XZ2」、「AQUOS R2」、「Galaxy S9+」、「Galaxy S9」の5機種。
これはアンテナの数を増やす「4×4 MIMO」や、変調方式で多くのデータを扱えるようにする「256QAM」の導入や、複数の周波数を束ねるキャリアアグリゲーション(CA)で実現するもの。
2GHz帯(Band 1)での400Mbpsに、2.5GHz帯(Band 41)あるいは3.5GHz帯(Band 42)での279Mbps×2という組み合わせになる。
+メッセージ、auでは50万ダウンロード
5月9日にスタートした、携帯3社による新たなメッセージングサービス「+メッセージ」。今回発表された夏モデルではプリインストールされて提供される。
一方で、既存ユーザーの動向について山田氏は「提供開始からまだ1週間経っていないが、auでのアプリのダウンロード数は50万以上」と説明し、一定の規模まで利用できるユーザーが増えたことを明らかにした。
ZTEの影響は
4月、中国メーカーのZTEに対し、米国政府が制裁を課したことが話題になった。
auのラインアップにはZTEのスマートフォンは含まれていないが、山田氏は「現行機種では、スマートフォン以外で、子供向けのmamorinoや、法人向けのUSBデータ端末がある。在庫は継続して販売するが、今後については、ZTEとの協議をしつつ検討していきたい」と語った。