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「格安SIM」ユーザー満足度、通信速度はUQモバイルが突出

シェア1位は楽天モバイル~ICT総研調査

 ICT総研は、「2017年 MVNO格安SIMの市場動向調査」の結果を発表した。1万703人に実施したWebアンケート調査で、MVNOのいわゆる“格安SIM”をスマートフォンで利用している回答者1024人が対象となっている。

利用者シェアは楽天モバイルがトップ

 調査では楽天モバイルのユーザーが20.9%と、シェア1位となった。以下、OCN モバイル ONE、mineo、IIJmio、UQモバイルと続いている。

料金の満足度はmineoがトップ、データ速度はUQモバイルが突出

 同調査では18社の格安SIMブランドに対するユーザー満足度を項目別で100満点で評価している。18社平均で、ユーザー満足度が高かった項目は「コストパフォーマンスの高さ」(78.1ポイント)、「最適な料金プランの有無」(76.4ポイント)などで、料金に対しては満足度が高い傾向にあった。この2項目では、mineoが1位となっている。

 一方で、「データ通信の速度」「データ通信の品質・安定性」「コールセンターのつながりやすさ」など、大手キャリアと直接契約する場合と比べてMVNOが弱点となりやすい面については、満足度の平均値が前年の調査より悪化した。

 「データ通信の速度」では、UQモバイルが2位以下を8ポイント以上引き離す、突出した満足度となった(72.7ポイント/18社平均60.8ポイント)。また、「データ通信の品質・安定性」では、BIGLOBE SIMとUQモバイルというKDDIグループの2社が1位と2位を占めた。

 「契約手続きのしやすさ」と「開通までの待機時間の長さ」という契約の手軽さについての項目では、FREETELがともに満足度1位を獲得。「事業者に対する信頼性」では、IIJmioが2年連続のトップとなった。この項目では、満足が高い事業者と低い事業者で大きく差が付いているという。

“格安SIM”は2017年末に推計990万契約に

 総務省が公表しているMVNOサービスの契約数は、2016年末時点で1485万契約。ICT総研は“格安SIM”はこのうち819万契約と推計。これが2017年末時点には20.9%に増加し、990万契約に拡大すると見込んでいる。

 ICT総研による総括では、MVNO市場はサービスを終了する事業者も現れるなど、事業者数の増加は一服。しかし、市場自体はまだまだ普及拡大期にあり、今後は女性やシニア世代の比率増加が格安SIM拡大のカギとなるとしている。