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「トロ」「ゆうなま」「WILD ARMS」~PSタイトルが新作スマホゲームに
SIE子会社のForwardWorksが2017年にリリース
2016年12月7日 18:09
ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の子会社フォワードワークス(ForwardWorks)は、2017年よりスマートフォン向けゲームアプリの提供を開始する。プレイステーション(PS)の名作ゲームのIP(知財)を活用した新作タイトルや、スマートフォンで遊ぶカードゲーム「Project FIELD」などが発表された。
プレイステーションゲームのキャラクターや世界観を踏襲した新作タイトルは、移植ではなく、スマートフォンに最適化された新しい操作システムで登場する。配信第1弾はPSのゴルフゲーム「みんなのゴルフ」を、「爽快なショットアクション」を残しつつ、2~3分の空き時間で楽しめるようにした「みんゴル」で、2017年春に、iOS/Android向けゲームとして登場する。開発元はドリコムで、PS版のスタッフが監修を担当する。
第2弾は、「勇者のくせになまいきだ」をアクションパズルゲームにリメイクした「勇者のくせにこなまいきだDASH!」。ソニー・インタラクティブエンタテインメントの開発部門、SIE JAPAN Studioが開発元となり、2017年夏にiOS/Android版が提供される。
さらに、「リブートプロジェクト」として、プレイステーションのRPG「アーク ザ ラッド」と「ワイルドアームズ」を題材とした完全新作タイトルも、スマートフォン向けに登場する。
「アーク ザ ラッド」(Arc The Lad)は、1995年に初代PS向けの第1作が登場したRPG。新作はオルトプラスが開発元となる。オルトプラスの代表取締役CEO 石井武氏は、オリジナルタイトルのスタッフを再集結して、原作のエッセンスを残しつつ「オリジナル作品の“続編”となる完全新作」を開発すると表明。
「ワイルドアームズ」(WILD ARMS)も、初代PS向けタイトルとして1996年に初登場したRPG。新作の開発元は、「消滅都市」などを手がけたWright Flyer Studios。同社の代表取締役 荒木英士氏によると、新作は歴代キャラクターが登場する内容となるという。同作で印象的な音楽は原作スタッフのなるけみちこ氏が担当し、原作のトータルデザインを手がけた金子彰史氏が監修を行う。
詳細は明らかにされなかったが、「どこでもいっしょ」のキャラクター「トロ」や、「パラッパラッパー」の「パラッパ」、「ぼくのなつやすみ」の「ボクくん」が登場するスマートフォン向けゲームアプリの提供も予告された。
さらに、ForwardWorksの完全新作タイトルとして尾道を舞台とした「ソラとウミのアイダ」の制作が発表された。サクラ大戦シリーズを手がけた広井王子氏が原作・総監督となる。
ゲームの舞台は“宇宙漁師”として6人の少女が登場し、プレイヤーは少女達と一緒に暮らしながら、サポートする役割となるという。広井氏は、「昔、学校帰りの喫茶店で先輩や同級生と話し合っていたような体験が楽しめるゲームになる」と紹介した。舞台となる尾道市の市役所や関係者と協力し、ゲーム内で現地の風景が登場するとしている。
そのほか、日本一ソフトウェアやスクウェア・エニックスと協力し、プレイステーションタイトルのIPを活用した新作の提供が予告された。
日本一ソフトウェアの代表取締役社長 新川宗平氏は、スマートフォンゲームを同社のPSタイトルのメディアミックス展開の一環と位置づけ、PS版と連動しつつ、単独でも楽しめるアプリとすると述べ、アプリ版の提供を検討中のタイトルとして、「魔界戦記ディスガイア」と「夜廻」を紹介した。
タイトル | 開発元 | リリース時期 | プラットフォーム |
みんゴル | ドリコム | 2017年春 | iOS/Android |
勇者のくせにこなまいきだDASH! | SIE/ワールドワイド・スタジオ JAPAN Studio | 2017年夏 | iOS/Android |
アーク ザ ラッド(仮) | オルトプラス | 未定 | 未定 |
ワイルドアームズ(仮) | Wright Flyer Studios | 未定 | 未定 |
どこでもいっしょ(仮) | 未公開 | 未定 | 未定 |
パラッパラッパー(仮) | 未公開 | 未定 | 未定 |
ぼくのなつやすみ(仮) | 未公開 | 未定 | 未定 |
ソラとウミのアイダ | フォワードワークス | 未定 | 未定 |
アナログな遊びをスマホで「Project FIELD」
さらに、ソニーと協力して開発中のプロジェクトとして、スマホと融合したトレーディングカードゲーム「Project FIELD」が発表された。
「Project FIELD」は、“場”としてスマートフォン・タブレットとBluetoothで連動する専用パッドを使用する。専用パッドにはICカードリーダーが搭載されており、トレーディングカードの位置や向きを検知する。
トレーディングカードを専用パッドに広げて、アプリ上でゲームを楽しめる。対戦に必要な複雑な計算はアプリが自動で行えるほか、戦績に応じてカードに「経験値」をためることもできる。アーケードのカードゲームを自宅や持ち運んでどこでも楽しめるゲーム体験を目指すとしている。
「Project FIELD」タイトル第1弾として、レベルファイブの「妖怪ウォッチ」のカードゲームが発表された。バンダイが制作に協力し、フォワードワークスがアプリを配信する。