【Mobile World Congress 2010】
東芝、Windows Mobile対応スマートフォンや最新技術を披露


動画を表示した「TG02」

 東芝のブースでは、「TG01」(ドコモでは「T-01A」、ソフトバンクでは「X02T」)の後継に当たる「TG02」や、QWERTYキーボードを搭載した「K01」が展示されている。TG02は、OSに最新のWindows Mobile 6.5.3を採用。4.1インチワイドVGAディスプレイや、3D表示のUIに対応しながらも、サイズはTG01より縦、横ともに小さい。125gと、重量もわずかに下がっている。1GHzのSnapdragonは継承。ハイクオリティな動画を楽しめる端末として、紹介されていた。K01は、横スライド型のQWERTYキーボードが特徴。ディスプレイは4.1インチで、OLEDを採用する。薄さは12.9mmで、1GHzのCPUを内蔵。32GBまでの外部メモリーに対応する。

コミックビューアーとしても「TG02」を訴求キーボード搭載の「K01」
超解像技術なしでQVGAサイズの動画を表示すると、輪郭がぼやけてしまう

 また、東芝は、今後の取り組みとして開発中の技術を紹介していた。映像関連では、「超解像技術」と「LCDコントロール」を用意。超解像技術は、ソフトウェア処理によって、動画をより自然な形で高精細にできるもの。「計算量が多くて今までのケータイではできなかった」(説明員)が、Snapdragonの演算能力で実現したという。デモではQVGAの画像を拡大していたが、ワイドVGA液晶のTG01でも、ノイズがなく輪郭までくっきりと表示されていた。一方のLCDコントロールは、「映像に処理を加えて明るい場所でも液晶を見やすくする技術」(説明員)だという。展示では2つに分けられれた画面で、補正前・補正後が比較できたが、明るいときほど効果が出るようになっていた。

QVGAサイズの動画を超解像技術で補正し、文字などもくっきり見えるようになった画面左が「LCDコントロール」後のもので、明るい場所でも見やすい

 昨年のCEATECで展示されていた「音声翻訳技術」のコーナーもあり、日本語、英語のほか、新たに中国語に対応していた。端末に向かって話しかけると文字が認識され、それを翻訳する仕組み。音声認識および翻訳の処理は、全て端末がスタンドアローンで行っているという。

 さらに、「モバイルペイメント」に対応したUSIMカードを出展。同展示会を主催するGSMAで立ち上げた「Pay Buy Mobile」というプロジェクトが進行しており、それに対応したものだという。USMIカードにはアプリケーションを格納でき、NFC(FeliCaなどの上位規格)を経由して、おサイフケータイのような非接触決済が可能になる。東芝ブースでは、マスターカードのアプリをインストールしたUSIMカードで、実際に決済を行う様子を見ることができた。取り外し可能なUSIMカードを利用することで、機種変更なども容易になるという。

音声を認識し、テキストを外国語に翻訳。読み上げ機能も搭載デモではマスターカードのアプリがインストールされたUSIMカードを使用していた

(石野 純也)

2010/2/17/ 10:41