【IFA2018】
モトローラ、Android One新モデルや「5G Mod」を披露
2018年9月3日 11:55
レノボ傘下のモトローラは、8月31日(現地時間)、「IFA 2018」の会場にてGoogleのAndroid Oneを採用したスマートフォン2機種を披露した。この2機種は前日に開催されたレノボの発表会では発表されなかったが、31日に開幕したIFAのレノボブースには、実機が展示されていた。
「motorola one」
Android Oneの1機種目が、「motorola one」。5.9インチ、19:9のフルHD+ディスプレイを搭載しており、チップセットにはクアルコムのSnapdragon 635を採用する。背面にはガラス素材が用いられており、ディスプレイは凹形状で、いわゆる“ノッチ”(切り欠き)が上部に配置されている。
カメラは13メガピクセルで、2MPの深度測定用カメラも搭載したデュアルカメラ仕様。ポートレートモードでは被写体の背景をボカシて撮影することができ、撮影後にフォーカスを合わせる場所やボケの量を変更する機能も備える。
また、カメラから直接「Google Lens」を呼び出せるのも特徴。ブースの担当者によると、この機能はAndorid Oneのスマートフォンで初になるという。Google Lensとは、カメラで読み取った文字や風景などの被写体を認識して、検索をはじめとした各種操作を行えるアプリのこと。GoogleのAI技術が生かされており、アプリは日本でもダウンロードできる。motorola oneでは、これをカメラアプリからワンタップで呼び出すことが可能だ。
他のAndroid Oneと同様、3カ月に1回、セキュリティパッチが提供されるほか、2回のOSアップデートも保証されているという。元々、MotorolaはAndroidへのカスタマイズを最小限に抑える「ピュアAndroid戦略」を取っているため、ユーザーインターフェイスは他のモトローラ端末と大きな差はないが、よりGoogleと密接に連携したというのがこの端末の位置づけとなる。
メーカー独自機能として、「Motoエクスペリエンス」にも対応。本体を回転させてライトを点灯したり、2回振ることでカメラを起動できたりといったことができ、画面を消灯したまま通知を表示する機能も備える。カメラのユーザーインターフェイスにも、モトローラ仕様のものが採用されている。motorola oneは、欧州、ラテンアメリカ、アジアで発売予定。OSはAndroid 8.1だが、Android 9 Pieもすぐに提供が開始される予定だという。
5000mAhバッテリーのモデル「motorola one power」
2機種目の「motorola one power」は、インド市場限定のスマートフォンで、同市場のニーズに基づいて開発されたという。具体的には、ディスプレイサイズがmotorola oneより大きな6.2インチで、長時間駆動が重視されるためバッテリーも5000mAhと大容量になっている。チップセットはSnapdragon 636。背面のデザインも、ガラスを採用したmotorola oneとは異なり、金属が用いられている。
Motoエクスペリエンス対応で、カメラからGoogle Lensを直接呼び出せるといった大きな特徴は、motorola oneと同じだ。Android 9 Pieへのアップデートも予定されている。
5G対応Mod
レノボのブースには、8月に発表された5G対応のMoto Modsも展示されていた。このMoto Modsは米キャリアのVerizon向けに開発されたもので、28GHzの周波数帯に対応。下りの速度は最大5Gbps。同時に発表されたmoto z3に装着することで、5Gのネットワークを利用できるようになる。
発売はVerizonが5Gの商用サービスを開始する2019年を予定しており、まずは米国で展開される予定。その他の地域へも5Gの商用化に合わせて拡大していく計画があるという。5G対応Moto Modsは、moto z3に装着するスタイルだが、2000mAhのバッテリーやCPU、OSも内蔵しており、単体でも利用可能だという。