【2014 INTERNATIONAL CES】

レノボ、LTE対応スマホ「Vibe Z」や、8インチタブ「Thinkpad 8」を出展

レノボのブースは、基調講演が行われるベネチアンホテル内のレストランを貸切にした形で設営されていた

 レノボのブースには、CESの開催に合わせて発表された同社初のLTE対応スマートフォン「Vibe Z」をはじめ、グローバルで展開するラインアップが多数展示されていた。

 同社のスマートフォンは、フラッグシップモデルに「Vibe」というブランドが使われており、2013年9月に開催されたIFAでは世界最薄の「Vibe X」が発表された。以前はインテルチップを搭載した金属ボディの「K900」がその座についていたが、今後はVibeをフラッグシップの中心にすえていくという。

 Vibe ZはLTEに対応したフラッグシップモデルで、Vibe Xより、やや厚みが増しているものの、7.9mmという薄さを誇る。下り最大150MbpsのLTEカテゴリー4に対応し、5.5インチのディスプレイを搭載する。チップセットは、クアルコムのSnpadragon 800シリーズだ。OSにはAndroid 4.3を採用するが、UI(ユーザーインターフェイス)はレノボが独自にカスタマイズを加えており、Androidで一般的なホーム画面とアプリドロワー(アプリ一覧)の区分を廃しているのが特徴。一部のアプリはミニアプリとして画面上に重ねる形で表示することもできる。

レノボ初のLTE対応スマートフォン「Vibe Z」
マルチウインドウ機能を備えるなど、UIは独自にカスタマイズされている
アクセサリーとして、小窓がついたフリップ型のカバーも用意する
厚さ6.9mmの「Vibe X」は、2013年のIFAで発表されたモデルだ

 レノボのブースに展示されていたVibe Zは中国版のため、Google Playや各種Googleアプリがプリインストールされていなかったが、そのほかの地域に出荷される端末にはこれらがインストールされた状態になっているという。日本での展開は今のところ予定していないが、レノボは中国を起点に、アジアや欧州へ徐々に市場を広げているメーカーで、シェアを急速に伸ばしている。調査会社によっては3位につけていることもあり、今注目しておきたいスマートフォンメーカーの1社と言えるだろう。

 フラッグシップだけでなく、レノボは幅広いスマートフォンのラインアップを展開している。ラインアップはSシリーズ、Aシリーズ、Pシリーズの3種類。Sシリーズはコンパクトで安価なライン、Aシリーズはスペックを上げつつ値ごろ感を強調したライン、Pシリーズはバッテリーなどに特徴のあるラインといった位置づけになっている。

 CESに合わせ、同社は6インチのディスプレイを搭載した「S930」や、4.7インチディスプレイを搭載した「S650」、デュアルSIMスロット搭載の「A859」も発表している。

幅広いスマートフォンのラインナップを展開するレノボ
4.7インチディスプレイやクアッドコアCPUを搭載した「S650」。229ドルで販売予定
昨年9月に発売された「P780」は、連続通話時間43時間を誇るモデル。バッテリーは4000mAhと大容量だ

 レノボのブースには、Windows 8.1の8インチタブレットして注目を集めている「ThinkPad 8」も展示されていた。チップセットにインテルの「Atom Z3770」を搭載し、ディスプレイの解像度もWUXGA(1200×1920ドット)と高い。ストレージはSSDで最大128GB。同社は11月にWindows 8.1タブレットの「Miix 2 8」を日本で発売しているが、それよりもパフォーマンスの高いモデルが「ThinkPad 8」となる。アクセサリーとしてカバーも用意されており、カメラ部分を折りたたむと自動でアプリケーションが起動するといったギミックも備える。米国での価格は399ドル~で、1月下旬に発売される。グローバルモデルには、3G版も用意されるという。

ハイスペックな8インチWindowsタブレット「Thinkpad 8」
側面にはmicroUSB端子はmicroHDMI端子などを備えており、背面には800万画素のカメラを搭載する
カバーはカメラ部分をめくると、アプリケーションが自動的に起動する

石野 純也