【CEATEC JAPAN 2012】
KDDIブース、「Smart TV Box」のタッチ&トライ
KDDIは、「CEATEC JAPAN 2012」のKDDIブースにおいて、まもなく提供される予定のCATV向けセットトップボックス「Smart TV Box」の説明会を開催した。
KDDIブースの今回の目玉は「Smart TV Box」だった。スマートフォンや携帯電話の新製品の展示コーナーはなく、auの直近の最新モデルである「iPhone 5」についても展示はなかった。
「Smart TV Box」は、固定網と携帯網を提供するKDDIにとって、家庭におけるもっとも大きなスクリーンであるテレビをターゲットとしたセットトップボックスだ。既に発表されている通り、Android 4.0を搭載した筐体では、地上デジタル放送、CATV、ビデオパス、YouTube、ニコニコ動画などさまざまな映像コンテンツが利用できる。
HDDは内蔵せず、USBで外付けHDDを接続して録画が可能になる。なお、トリプルチューナーを搭載しており、録画しながら別のテレビ番組を見たり、さらに宅内のタブレット端末やスマートフォンで映像を楽しむといった使い方にも対応する。
KDDIの新規事業統括本部 メディア・CATV推進本部長の河上浩一氏は、「テレビとスマートフォンの良い点を繋げられるのがSmart TV Box」と語り、タブレット端末やスマートフォンと共通のOSであるAndroidを採用したことで、ネット利用やアプリの活用などさまざまな利点があることをアピールした。
同副本部長の神山隆氏は、Smart TV Boxのデモンストレーションを行い、ホーム画面から上下左右にテレビエリア、アプリエリア、インフォメーションエリアPLAYエリアがあると紹介。
河上氏 | 神山氏 |
テレビエリアには地上デジタル、BS、CSが集まり、それらを横断した映像検索が行える。インフォメーションエリアには、天気やニュースなどの情報が提供され、ニュース番組が放送されていない深夜に帰宅した場合でも、映像でニュースをチェックできるようになっている。
PLAYエリアには、radikoアプリやビデオパス、ニコニコ動画などのメディアコンテンツやゲームなどが用意される。アプリエリアでは、auスマートパスやGoogle Playでアプリのダウンロードが可能。
KDDIでは、Smart TV Box向けにミドルウェアを公開しており、たとえば、カードゲームの手札をスマートフォンに表示し、テレビをカードを公開するテーブルとして利用できる。複数人でカードゲームアプリが楽しめる。リモコンでの操作のほか、市販のゲームコントローラーも利用可能。サービス開始時にauスマートパスから約100本のアプリ、Google Playから約200本のアプリが提供される。
なお、Smart TV Boxはリビング向けの製品となるが、au IDを利用することで、録画した番組を個人単位で管理することも可能。タブレットやスマートフォンへの映像出力は、サービス開始時点では宅内向けのソリューションとなるが、将来的には屋外での利用も想定しているという。
このほか、Smart TV Box向けのビデオパスはHD映像で出力される。
■Stick型Smart TV
KDDIブースでは、参考出品として、「Stick型Smart TV」と呼ばれる製品も展示されていた。
この製品は、HDMI端子でテレビと接続し、auスマートパスやビデオパス、テレビ電話機能などが利用できるというもの。端末はWi-Fiでインターネット網に接続される。担当者によれば、OSにはAndroidを採用し、出張先での利用などを想定しているという。製品化は未定で、展示された製品も現時点では動作しない。
(津田 啓夢)
2012/10/2 17:33