【CEATEC JAPAN 2010】
シャープはGALAPAGOSとIS03を展示


GALAPAGOSのホームモデル(左)とモバイルモデル(右)

 シャープは同社の液晶テレビなどとともに、電子書籍端末の「GALAPAGOS」やauの「IS03」といった、発表されたばかりの新端末を展示し、多くの来場者の注目を集めている。

 とくにGALAPAGOSは、シャープブースの前面から中央にかけて広いスペースを取り、大々的に展示されている。GALAPAGOSは9月27日の発表時、プレス向けにも実機を触れる形での展示が行われていなかったが、今回のCEATECでは、来場者が自由に実機を触れる形で展示されていた。10.8型ディスプレイのホームモデルと5.5型ディスプレイのモバイルモデルが混在する形での展示だが、ホームモデルの方が多くの実機が用意されていた。

 GALAPAGOSはOSとしてAndroidをベースにしたものを採用しているが、電子書籍用にカスタマイズを施し、プラットフォームとしてはAndroidとは全く別物となっている。たとえばAndroidマーケットには対応せず、ホームボタンに相当するボタンを押すと、ホーム画面ではなく電子書籍の本棚が表示されるようになっている。今回の展示機種を試したところ、ブラウザやメーラー、mixi用ブラウザ、プリインストールされたいくつかのゲームも確認できた。なお取材時、展示された実機はWebブラウザなども試せる状態だったが、稼働する実機の数があまりに多いため、無線LANが混雑し、Webサイトの表示自体が困難な状態だった。

タイトルは「ぷよぷよフィーバーTOUCH for Android」となっていた。

 参考出展として、GALAPAGOS向けのゲームコンテンツも展示されていた。ゲームコンテンツが実際にGALAPAGOS向けに提供されるかどうかは未定とのことだが、人気ゲームの「ぷよぷよフィーバー」のタッチパネル対応版などが展示されていた。

 なおシャープはCEATEC初日となる10月5日、「TSUTAYA」をフランチャイズ展開しているカルチュア・コンビニエンス・クラブと共同で、GALAPASOG向けにエンターテイメント系コンテンツ専門のオンラインストア「TSUTAYA GALAPAGOS」を共同開設することを共同発表しているが、今回の展示では、そのオンラインストアにアクセスすることはできなかった。

GALAPAGOSのモバイルモデル(左)とホームモデル(右)GALAPAGOSの展示ブース
モバイルモデル。スマートフォンより二回り大きいミニタブレットサイズホームモデルはレッド系とシルバー系の2種類のカラーバリエーションが用意される
ホームボタンに相当するボタンを押すと表示される本棚画面画面下には、左にバックボタン、右にホームボタン、中央に決定キーを兼ねたトラックボールが搭載されている。
本棚画面からアプリケーションタブをタップすると表示されるプリインアプリブラウザ画面。デフォルトの検索サイトはYahoo!となっていた
ケータイ Watchを表示させた状態。Flash Liteには対応するというブラウザのメニュー画面
ホームモデルの本棚画面。ホームモデルにはトラックボールがないが、操作などはほぼ同じホームモデルのアプリ画面。よく見ると解像度とディスプレイサイズにあわせ、画面の使い方が違っている
プリインストールされているゲームアプリ実際に電子雑誌を読めるようになっていた。写真はホームモデル
IS03

 スマートフォンとしては、CEATEC前日の10月4日に発表されたばかりの、auのAndroid端末「IS03」が実機で展示され、来場者が実際に試せる状態になっていた。このほか、auのIS01やドコモのLYNXも展示されていた。

横から見た様子背面。ワンセグ用アンテナは伸縮式

 開発中製品の参考出品としては、モバイル機器向けの3D表示ディスプレイも展示されていた。これは真正面から見ると左右の目で見える絵が変わる視差バリア式のディスプレイで、裸眼で立体的な映像をみることができる。このディスプレイは、ネットブックや大型タブレット向けの10型とスマートフォン向けの3.8型の2種類が展示されていて、3.8型の方はスマートフォン形状のデバイスに実装されて展示されていた。

10型の3Dディスプレイ展示3.8型の3Dディスプレイの展示
3Dカメラを搭載したデバイス(中央左)

 参考出品としては、モバイル機器向けの3Dカメラを使った映像デモも行われていた。このカメラは、スマートフォンを思わせる形状のプロトタイプデバイスに、3Dディスプレイと一緒に実装されていた。ボタンのアサインなどからAndroidを思わせる形状だが、これはあくまでプロトタイプの製作に使ったボディがAndroid風のもの、というだけで、実際にAndroid端末として動作するものではないという。一般来場者向けの展示では、3Dカメラでモデルを撮影し、そのリアルタイムの映像を3D表示対応の液晶テレビAQUOSで見る、というデモンストレーションが行われていた。

3Dカメラ搭載デバイスの背面3Dディスプレイも搭載されていた
3Dカメラ部分
イオン発生機能付き携帯電話試作機の展示

 このほかの参考出品としては、イオン発生機能付きの携帯電話も展示されている。これはNTTドコモと共同開発しているもので、SH-09Bの裏面にイオン発生装置を搭載しているというもの。本体の裏面に、あきらかに普通の携帯電話とは異なるサイズ感のユニットが追加されている。性能としては、市販のモバイルタイプのプラズマクラスターイオン発生器と同じ性能のイオン生成ユニットを搭載しているが、大きさの問題でファンが小さく、効果範囲は狭くなっているという。

アクリルケース内で実際にイオン発生器を稼働させていたケースの内外で計測器を稼働させ、その差をアピールしている
イオン発生器がある分、かなりボディが大きくなっている説明パネル
非接触充電機能搭載携帯電話の展示

 非接触充電機能搭載の携帯電話も、参考出展という形式で展示されている。これもNTTドコモと共同開発したもので、SH-06BとSH-07Bをベースとし、非接触充電機能が追加されている。こちらは普通の携帯電話とほぼ同じサイズ感に収まっていた。

非接触充電機能搭載の携帯電話説明パネル


(白根 雅彦)

2010/10/5/ 18:51