本日の一品

スマホのカメラで60倍撮影できるマイクロスコープ

接眼レンズ側。接眼レンズ部分にネジが切ってあるのがわかる。左側の円筒が電池ケースとLEDで、手前部分を回すとLEDをオンオフできる。左から白色LED、オフ、紫外線LEDだ

 スマートフォンのカメラの上に付けて使うオプションレンズは、望遠レンズからワイドレンズ、マクロレンズとさまざまな物が販売されている。多少望遠やワイドになる程度の物なら必要ないなあと思いながら見ていた中で、今回紹介するマイクロスコープを見つけて手に取ってしまった。

 かつて本コーナーで「LEDの付いた小型のルーペ」を紹介した(関連記事)。ルーペで捉えた被写体を、当時、スマートフォンを使って撮影したのだが、「被写体の上にルーペを置いた状態」で撮影するのがなかなか大変だった。うまい具合にスマートフォンの画面に映るよう両手で抑えつつ、画面をタッチしてスマホカメラのシャッターを切る。できればもう一本手が欲しくなる状態だった。

 一方、そのルーペにそっくりな本製品は、アタッチメントでスマートフォンに直接取り付けることができる。これなら、当時のような苦労はなくなるはずだ。

対物レンズ側。左側に3つのLEDがあり、真ん中が紫外線LED、両端が白色LEDだ
パッケージ

 こうしたスマートフォン用アタッチメントよりも、USBでパソコンと接続するタイプのマイクロスコープの方が、画角も広く鮮明に撮れるであろうことはわかっている。でも、すぐに被写体をズームして撮影したい、そうした拡大画像を共有したいときに、スマートフォンのカメラでちょっと撮って済ませられるのは非常に便利だ。

 最大60倍のレンズが付いたマイクロスコープは、接眼部にネジが切ってあり、アタッチメントに固定できるようになっている。アタッチメントはかなり余裕を持って作られているので、背面カメラが本体中央にあるスマートフォン以外ならたいていの機種に対応すると思うのだが、念のため購入しようとお考えの方はメーカーのサイトで寸法を確認していただきたい。筆者はiPhone 5sを使っていて、アタッチメントを横向きにした方が安定した。

iPhone 5sにセットした状態。アタッチメントを横向きにした方が安定する
ピント合わせはレンズ部分をずらして行う。ネジが切ってあるように見えるがただの縦線なので、回さずまっすぐ引っ張り出せばいい。初めのうちは気付かずにぐるぐる回してしまった

 手軽に60倍のマクロ撮影ができるこの製品、業務で使える場面は多そう。一般のご家庭でも、とりあえずお子さんと一緒に、身の回りにあるアレコレを拡大して見てみる、というだけでも楽しめるだろう。

実際にiPhone 5sで撮影した写真。縮小はしたがトリミングはしていないので、どのくらいの大きさで撮影できるかの目安にはなるだろう。被写体は0.5mmピッチのQFPパッケー
同じくiPhone 5sで撮影した写真。被写体は1608サイズ(1.6x0.8mm)のチップLEDだ。LEDの内部構造まではっきりわかる
製品名販売元購入価格
マイクロスコープレンズ FSH-SLMS60フリ-ダム2130円

大木真一