本日の一品
これぞ日本人の心!な畳製オリジナルスマホケース
(2014/3/19 06:00)
近頃はユーザーの好きな絵柄や画像をプリントしたスマホケースを作ってくれるお店が増えてきているようだ。そういったサービスは面白いけれど、ケース自体はポリカーボネート素材のハードカバーで、形や素材はカスタマイズできないものが多い。せっかくオーダーメイドするなら形や素材もこだわりたいなぁと思い、いろいろ探していたところで見つけたお店が、「伊藤たたみ店」だ。
このお店は畳の専門店だが、ユーザーの希望する形の畳製スマホケースを作ってくれるサービスも提供していて、お店のWebサイトから問い合わせや制作依頼ができる。Webサイトを見る限りは料金形態やどんな形のものを作ってもらえるのかが明記されていないので、まずは問い合わせてみた。
その回答によると、価格は材料によって変動し、今まで制作したケースは5000~1万円の間で収まっているとのこと。折りたたむカバー状のタイプや、スマートフォンの背面側に畳の素材が付くようなタイプが制作可能だ。折りたたみタイプではカバーの開く方向を指定したり、カード入れ・ストラップホールの追加といったカスタマイズもしてくれる。縁に使う布の柄も選べると聞き、そこまでカスタマイズできるならと、作ってもらうことに決めた。
できれば好みや提案を直接聞きたいとも言われたが、お店の所在地が三重県と筆者のいる東京からは遠いため、メールでやり取りすることに。制作の流れは、こちらの希望をお店が聞き、それに対する修正案をお店から出してもらうといったことを繰り返してケースの形を決め、その案を元に試作品を作ってもらう。修正点などがあればそこを直しつつ、仕上げていくという感じだ。
相談を始めてから1カ月ほどで試作品の画像をもらったが、最終的に完成品を受け取るまでには約3カ月かかった。材料の調達などに時間がかかってしまったらしいので、もっと早くに受け取れる場合もあるだろう。価格は6000円とスマホケースにしては高額だが、ケースに使われたイグサは熊本県八代産で1畳あたり約2万円するものだそうなので、制作の手間と材料費も考えると高すぎることはなさそう。
完成したケースからはイグサの香りが漂い、ちょっと落ち着いた気分になるうえ、触るとイグサの凹凸も感じられて素材の風合いを楽しめる。カード入れは出し入れしやすいようにケースの表面に取り付けてもらったが、今のところカードを落としてしまうといったことも発生せず、使い心地は良好だ。
なお、最初に完成品として受け取った段階では、カード入れ部分の接着が甘く、すぐに一部がはがれてしまった。しかし、その他の気になる点とともに伝えると無料で作り直してもらうことができ、お店の対応の良さを感じられた。
また、本業で忙しいのかもしれないが、お店側からの連絡が滞ってしまうことが何度かあった。催促のメールを出すとすぐに返信をもらえたが、いつまでにできあがるかなど、あらかじめ念入りに確認しておくといいだろう。
素材の性質上、端の方が波打っていたり、カード入れやハードケース部分の固定方法が接着剤になっていて、一般的な工業製品より“手作り感”があるのも頭に入れておきたい。こうした点を“味”として捉えられるなら、ぜひみなさんもスマートフォンが一気に和風になる畳ケースにチャレンジしてみてほしい。
製品名 | 製造元 | 購入価格 |
---|---|---|
畳のスマホケース | 伊藤たたみ店 | 6000円 |