渋滞情報が分かり、しかも到着が早い!……気がする「いつもNAVI」
「いつもNAVI」(手前) |
有料アドオン「オービスマップ」をインストールすると、地図上でオービスの位置・向きを確認できる |
スマートフォンのカーナビアプリの可能性をなんとなく信じて、自分のクルマの純正カーナビの代わりにできないかと模索中の昨今。前回はiPhoneアプリ「マップルナビS」を試してみたものの、やっぱり個人的に渋滞情報は必須なんだと思った。混雑する都内を走ることが多いので、渋滞でイライラしないよう、できるだけ短時間で目的地に着くことはとても重要なのだ。渋滞の状況がわかれば、迂回方法も考えることができるわけだし。
そんなわけで、今回はゼンリンデータコムの「いつもNAVI」にトライ。折良く8月20日まで通常の800円が350円になるという割引価格で販売されていたこともあって、即ゲット。より詳細な地図表示や案内が可能になる「フルナビオプション」は年間2000円で、ちょっと勇気がいる値段だが、これも勢いにまかせて購入してしまった。「フルナビオプション」は利用に必須ではないが、せっかくだからフル機能で使ってみたい。そして、有料アドオンの「オービスマップ」(250円)も導入した。そもそもメインの用途は、大型バイクを運ぶためのトランポ(トランスポーター)として使っているクルマ。いろいろ壊さないように慎重に運転しているのでオービスは気にしていないのだが、純粋にどのあたりにオービスが設置されているのかという興味は以前からあった。
さっそく試してみたのは、土曜日の午前。多くの人が休日でお出かけするタイミングで、道路も混雑が予想される。目的地は前回と同じく横浜方面で、夏休みの旅行の準備も兼ねて、三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドで買い物をすることにした。運転は妻に任せ、わたしは助手席で「いつもNAVI」を使って道案内してあげることにする。
実際に使ってみると、走行中の地図表示はかなりスムーズ。純正カーナビとほとんど変わらない頻度で画面が再描画されるので、拡大したときでもリアルタイムに近い位置を示し続けてくれる。さすがにトンネルなどに入ってGPSを捕捉できなくなってしまうとその場で表示はストップしてしまうが、再びGPSを捕捉できるようになるとすぐに正しい位置を示す。他のカーナビアプリと比べてもGPSロストからの復帰は早い。
音声案内は、純正カーナビと比べると少なめ。たとえば高速道路の合流を知らせる音声案内は無いのだが、むしろ頻繁に音声案内されるとうっとうしく感じることがあるので、必要最小限だと運転者も気が散らずに済む。要所では純正カーナビと同じようなグラフィカルな案内が表示されるので、具体的な音声案内が少なくても迷うことはないだろう。交差点での右左折を案内する標識や、高速道路の分岐を示す立体図、高速道路入口のETCレーンの指示まで、その都度しっかり表示してくれる上に、地図を広く見たいときはその案内ウィンドウだけ消すこともできる。
交差点での標識表示 | 複雑な交差点での進路表示 |
高速道路の分岐 | 高速道路入口のETCレーンの指示 |
端末を横置きしたときは、ルート上の先々の案内ポイントを一覧するウィンドウも表示され、気になる分岐ポイントなどを事前にチェックしておくことも可能。純正カーナビにも同様の機能はあるが、やはりスワイプ操作で一覧をスクロールできるのは使い勝手がよくて気持ちがいい。また、地図上には混雑の程度に応じて渋滞情報も色分け表示できる。ルート探索時はきっちり渋滞を考慮してくれるようで、同じく渋滞を考慮してルートを決めているはずの純正カーナビより、短時間で目的地に到着できるルートが選択されているように感じられた。今回、行きこそスタート直後の予想到着時刻より25分ほど遅れてしまったが、これはあえて「いつもNAVI」の案内とは一部違うルートを選択したのも原因の一つだと思う。帰りはすべて「いつもNAVI」の案内通りに走行したところ、純正カーナビの示したルートより15~20分ほど短縮できた。
縦置き時は進行方向を比較的遠くまで見通せる | 横置き時は案内ポイントの一覧も表示。このウィンドウも折りたためる |
渋滞は混雑状況に応じてオレンジ、または赤の破線矢印で表現する |
もちろん、今回はたまたま運良く効率的に走ることができたという可能性もある。常に短時間で到着できるとは言い切れないものの、渋滞しているルートをしっかり回避している感触があり、渋滞らしい渋滞に遭遇することがなかったのは確かだ。「いつもNAVI」を常用のナビとするには、iPhoneの画面サイズが気になりそうなところではあるけれど、ピンチイン・アウトで地図を手軽に拡大・縮小できることを考えれば、それほど問題にはならない。それでも、できるだけ大きく見たいなら3G対応のiPadを利用するのも手。地図の表示範囲が広がるのはもちろん、ウィンドウや設定画面のレイアウトなどがiPadに最適化されており、より快適に使える。Wi-Fiのみ対応のiPadでは、地図読み込みのために別途モバイルWi-Fiルーターなどが必要になる上に、3Gの基地局をもとにした位置情報を活用できないので、あまり正確な位置を示してくれないようだ。
ちなみに、その日帰宅してから妻に尋ねると「快適に運転できた」とのこと。理由は、筆者がナビに集中していて、運転の仕方にまで細かく注文をつけてこなかったから、らしい……。夫婦円満にも役立つ「いつもNAVI」、車内でいつもケンカばかりしているカップルにもおすすめ……かも。
土曜日の午前中、開店間もない時間だったためか、アウトレットモールはわりと空いていてのんびり買い物できた |
製品名 | 配信元 | 購入価格 |
いつもNAVI(iOS向けアプリ) | ゼンリンデータコム | 8月20日まで350円(通常800円) |
2012/8/10 06:00