着信を手首に伝えるBluetoothブレスレット

Bluetoothブレスレット（液晶なしモデル）。手前に見える白いボタンが電源

　携帯電話の存在によって、昔に比べれば連絡をつけやすく便利になった反面、うっかり着信に気付かなかったとき、気まずさを感じてしまうのもまた事実だと思う。しかし筆者の職場では高らかに着信音を鳴らすわけにもいかず、マナーモードにせざるを得ないわけで、着信に気付かないというシーンは発生しがちだったりする。

　うっかり置き忘れることも多い携帯電話とは別に、常に身につけられて、着信を知らせてくれる製品は無いだろうかと話していたところ、うってつけのモノがあると友人に薦められたのが、今回ご紹介する「Bluetoothブレスレット」である。

　Bluetoothブレスレット（以下ブレスレット）は、Bluetoothを搭載した携帯電話とペアリングし、着信をブレスレットの振動で知らせてくれるというアイテムだ。携帯電話を離れた場所に置いても、鞄の中に放り込んでおいても、Bluetoothの接続さえ確立していれば着信を知らせてくれるのだ。液晶なしモデルと液晶付きモデルの2タイプがあり、液晶付きモデルは着信番号も知らせてくれるのだが、筆者の場合は常に身につけることを考慮し、なるべく目立たなそうな液晶なしモデルを購入してみた。

　製品が到着し、さっそくバンドを切って手首に合わせて調節し、装着してみた。手首のあたりが重くなる感触が嫌で腕時計をしない筆者としては、重かったらどうしようと内心不安だったのだが、その心配は杞憂に終わった。25グラムしかないブレスレット本体はほとんど重さを感じず、手首に感じる違和感も少なめだ。

　iPhone 3Gとペアリングしてみたところ、ブレスレットはBluetoothヘッドセットとして認識された。説明書を見ると、対応プロファイルはHSPとHFPとあるので、携帯電話側からは単なるBluetoothヘッドセットということなのだろう。

　その通知は、触れ込みの通りブレスレット自体の振動によって知らせてくれるのだが、振動が思っていたよりも激しかったのでちょっとびっくりした。手首という敏感な位置に装着している事もあり、これなら着信に気付かないということもないだろう。なお、ヘッドセット扱いであるせいか、メールなどの着信には対応していない。

　ちなみに、着信だけでなく、ブレスレットが携帯電話と約10メートル以上離れてもブレスレットが振動する。ペアリングが切れそうになると、振動して知らせてくれる仕組みのようだ。職場の机の上に携帯電話を置きっぱなしにして席を立ってしまうことの多い筆者にとっては、むしろこちらのほうの機能に助けられることが多い。

　いくつか困った点もあった。その一つは筆者が利用しているBluetoothヘッドフォンと同時に利用できないという点だ。これは、筆者のBluetoothヘッドフォンがヘッドセット兼用であるせいかも知れないが、Bluetoothヘッドフォンで音楽を聞いているとブチブチ途切れてしまう。もっとも、有線のヘッドフォンを使えば解決できる話ではある。そしてもう一つは、筆者にあまり電話がかかってこないという現実が浮き彫りになってしまった点である。こちらはちょっと切ない。

　ともあれ、例えばスーツの型くずれを嫌ってポケットに携帯電話を入れるのを避けるような人には、うってつけの一品であろう。もちろん、うっかり机の上や家に携帯電話を置き忘れてくる（筆者のような）ユーザーにもオススメである。

付属のUSBケーブルで充電を行う	重さはほとんど感じないが、お知らせの振動はけっこう大きい

ゴムバンドを切断してサイズを調節する