本日の一品

数年前に一度買った「トレネ」をリモートワーク時代にまた手に入れた

5年前にも買ったトレネを税送料込み950円という値段に惹かれてまた買った

 テクノロジー周辺の原稿を書いていろいろな商品を紹介していると、誰もがどうしても“世に初めて登場したばかりの新製品を誰よりも早く紹介したい!”と言う気持ちが先立ってしまう。

 しかし、もう相当前に世に出た商品であっても時代が追いついていなかったり、価格が高くて買えなかった……という商品も多い。パソコンやICT周辺のガジェットを紹介するということをかれこれ40年以上もやっていると販売元としては“新製品”としているものの、実は昔から同様のコンセプトで送り出された商品も多い。

 基本的にはこのガジェット世界、先代モデルが発売されて5年以上経過した後、そっくりさんが新製品として登場することもよくあることだ。ネットが未整備だった時代に登場した新商品なら、人の記憶以外に記録がないこともある。そして昔あった商品でも今だからこそピッタリという商品も多い。

トレネは5年前と同じなかなかプリティーなパッケージに入って届いた

 今回は、常に時代の最先端を走っていることが正義のようなガジェット世界で、今から約5年前に発売されたキングジムのモニタリングアラーム「トレネ」(TRN10:発売時6800円、税別)をご紹介したい。最大の理由は発売当時の約86%引きの送料込み950円で入手できたからだ。これはコスパという概念で大きく製品評価が違う。

 発売から数年経過し、当時よりもモバイル環境は進化してアウトドアでパソコンやタブレットを利用する人が多いにも関わらず、その後トレネの機能をカバーした商品はほとんど見かけることがない。これは認知度や必要性の理解の差か人がICT機器の紛失、盗難などにかける予算の差なのかもしれない。

 筆者が人生で2度買った商品は意外と多いが、今回2度目のトレネは偶然にも楽天市場で見つけた。税・送料込み950円という記述には、正直目を疑ったが速攻でポチッた。幸いPayPay払いもできたので1%、約8円のポイントも付加された。すぐに届いたパッケージを見て数年前を思い出した。

同梱物はこれだけ。充電用のmicroUSBケーブルは同梱されていない

 同梱品はトレネ本体とクイックスタートガイド、アタッチメント(台座)関連の部品が3点だ。アタッチメントはトレネで見守りたいパソコンやタブレット、そのほかのモノに付属の両面テープでくっつけてトレネを安定して取り付けるオプション部品だ。ちなみにmicroUSBケーブルは付属しない。

アタッチメントの使い方……筆者的には特に必要性は感じていない

 トレネは起動すると、Bluetoothで起動中のスマホと連携し、なんらかの力がトレネに加わって揺れや振動を感知したらあらかじめ設定しておいたアラートを鳴らし、LEDが点滅しスマホにもそのステータスを送信して大事なモノを見守ってくれるテクノロジーガジェットだ。

 連携用のスマホアプリは製品と同じ名前の「Trene」だ。Google PlayかApp Storeからダウンロードしてスマホにインストールする。筆者はいつものようにメインスマホである「Galaxy Z Fold 4」に導入した。

筆者はTRENEアプリをGalaxy Z Fold 4でダウンロード、インストールした

 スマホとトレネのBluetooth接続の前にまずトレネには充電が必要だ。数年前の製品なのでバッテリーのヘタリが心配だったが、問題なく何度も充放電できている。充電のためにはまず、底面のスライド式主電源をオンしUSB・ACアダプターやパソコンのUSBポートから充電する。満充電になれば赤いパイロットランプは消灯する。

まずは充電を行う。底面の電源オンで充電して充電が終わると赤色LEDは消える

 先ほど導入したToreneアプリを起動すると、Bluetooth接続から実際に使用できるまでのチュートリアルが順次画面に表示されるので、順を追って操作するだけで設定は完了する。まずはトレネの電源ボタンを2秒長押しして、アプリがトレネを見つけてくれるのを待つ。

アプリのインストールはガイドに従って進むだけ。設定メニューでいろいろな設定を後からでも簡単にできる

 アプリからトレネが見つかると、見守りを開始するスマホとトレネとの距離を設定する。スマホを持って、トレネから離れながら実際の感覚で設定できる。必要あればトレネの固有名の設定や距離の再設定や動作、トレネ側のLEDの表示のオン・オフや表示間隔、オートスリープの時間設定、アラームの停止方法などをマニュアル設定できる。

この状態でスマホを持って見守りたいPomeraから離れると……

 全て設定後、トレネをポメラDM250のキーボード上に置いて、実際にスマホを手に持ってポメラから離れてみた。離れる前の近距離にいる時は、スマホ画面上のトレネの色はグリーン。時々光るトレネの頂点部分も同じグリーンだ。少し離れるとスマホ画面上のトレネの色に変化はないが、Bluetoothの電波感度が5から3に落ちている。

最初に規定した距離内だと変化はないが、更に距離が離れてくると電波感度が落ちてくる

 気にせずさらにどんどん離れて行くと、スマホ画面上のトレネはグリーンから赤に変わりその時の電波レベルは最低の1になっている。そして先ほどポメラのキーボード上に置いたトレネはアプリ上のトレネ同様の赤に変わり“見守り中”とモードが変化する。

どんどん離れて設定した圏外に出てしまうと見守りモードになって……その時にトレネのセンサーが振動や動きを感知するとアラートがなって赤色LEDが点滅する

 この時点で、置いてきたポメラに誰かが触れたり場所を移動しようとしたら、あらかじめ設定した音の大きさでアラームが鳴り、ポメラの周囲に異常事態を知らせることとなる。持ち主がトレネの電波内に戻ると自動的にアラームは止まる。もちろん設定でアラームの停止方法を変更もできる。

 ここ2~3カ月、筆者は原稿を近所のガストで朝早くから書くことが多いが、いつもトレネを持参してプロテクトしている。今や5年前のトレネはファミレスでのトイレ離席やドリンクバーユーザーにはなくてはならない一品だ。

ここ数カ月……ガストでトイレやドリンクバーへの離席時に毎回Pomeraを守ってくれているトレネ

 もちろん、最大音量にしても敵が本気で盗る気なら、プロテクトのしようはないかもしれない。ただバッテリーをケチらず“見守り時に定期的にLEDを点滅”を選んでおくことで、見守りモードに入ったトレネのてっぺんにあるLEDライトが赤く点滅するので抑止効果は抜群だ。送料込み950円は滅多にない速攻買いの一品だ。

製品名発売元購入価格
Treneトレネ950円
Amazonで購入