本日の一品

音声コマンドで動作するLEDライトを雑誌の付録とAmazonで手に入れた

USBポートにさえ挿せばいつでもどこでも即使える音声対応のLEDライトは便利

 多くのIoT系LED電灯は今やGoogleやAmazonなどのスマートスピーカーを介して音声コマンドでオン・オフや照度調整を行うことができる。

 面倒なのはガジェット好きが高じてGoogleもAmazonも両方とも導入してしまったうえに、スマートスピーカーと連携のないスマホで単独管理運用する3番目のデバイスを持ち込んでしまった場合だ。筆者などその典型ユーザーだ。いまだIoT家電市場では雌雄が決しておらず、標準的な共通ユーザーインターフェースのアプリもなく、各メーカーがアプリを付けて自由にやっていて、辛うじて音声コマンドでの連携でマン・マシン・インターフェースの共通性が保たれているのが現状だ。

 まずは自宅導入はGoogleかAmazonのいずれかを決めるだけで今後の展開は軽快になる。スマートスピーカーに任意の動作をリクエストする際には、最初の声掛けをする既定の音声コマンドがある。ご存じのようにGoogleなら“OK Google”、Amazonなら“Alexa”(アレクサ)が一般的だ。残念ながら両者のスマートスピーカーを起動する共通の音声コマンドは存在しない。ユーザーから見れば面倒な話だがこれだけはしょうがない。

Amazonで買ったUSB SMART VOICE LIGHTは英語しか聞いてくれない

 本日ご紹介する音声コマンド対応のUSB LEDライトは、スマートスピーカーを介す必要がない。ごく普通に日常会話的な呼びかけで動作してくれる、ある面でありがたい理想的なLEDライトだ。スマートスピーカーの標準や枠組み、常識と思われている約束事をあっさりとシカトした大陸には比較的多い、楽しい商品だ。

 ひとつは雑誌DIME(2023年6月号)がオマケとして付けている“LEDフレキシブルライト”、もう一方はAmazonで買った”USB SMART VOICE LIGHT”だ。まずはAmazonで簡単に手に入るUSB SMART VOICE LIGHTからご紹介しよう。

長さは約30cm少々、50gと超軽いので何処にでも持って行けるし収納も楽だ

 筆者宅に届いたUSB SMART VOICE LIGHTは全長約32cm。柄の長い虫眼鏡のような形状で虫眼鏡で言うならレンズ部分がなく輪になっていてその輪の中に電灯色と昼光色のLEDが交互に配置されている感じだ。

 一般的なスマートスピーカーにある“起動音声コマンド”はなく普通に人に頼むように“電気をつけて”というだけだ。どうも送られてきた商品とWebで見た商品と少しデザインが違うようだが、中国製のこの手の商品には良くあることなので気にせず話を先に進めよう。

 音声対応で便利なUSB SMART VOICE LIGHTだが、残念ながら日本語は一切理解してくれない。電気をつけてもらうには“Turn on the light”、電気を消すには “Turn off the light”と英語で呼びかけなくてはならない。

 もちろん照度調整も日常会話的にできるが英語だ。日本には全くすり寄っていないピュアなグローバルガジェットだ。

英語のコマンドはこれだけだけど私の言うことは聞いてくれない

 多少英会話の練習にはなるかもしれないが、小さな声でお願いしても一切聞く耳は持たない仕様のようだ。寝室に居て寝落ちする直前で声帯が半分スリープモードに入っていても大きなはっきりした声で“ターン・オフ・ザ・ライト!”と叫ぶ必要がありそうだ。ひとり寝なら良いだろうが、同室者が居るともめそうだ。

 加えてどうも発話者の英会話の発音にかなりシビアだ。シビアと言うより性格的に意地悪なのかもしれない。我が家では、妻の英語にはほぼ100%反応してコマンドを実行してくれるが、筆者の呼びかけは基本的に99%シカトだ。

 違いは仕事でいやいや英語をやってきた筆者と、自ら英語大好きで長くネイティブについて英会話をやってた差くらいしか説明がつかない。どうもUSB SMART VOICE LIGHTは対象者を選ぶようだ。

DIME付録の日本語対応の「LEDフレキシブルライト」は同じモノかも、しかし改善点は多い

 USB SMART VOICE LIGHTに相手にされない普通の人は、現在オマケで“LEDフレキシブルライト”というUSB SMART VOICE LIGHTによく似た製品が付いている雑誌DIME版の方がおすすめだ。スペックは送られてきたUSB SMART VOICE LIGHTとほぼ同じ。

 サイズは少し長さが短く30.5㎝くらい。側面から見るとUSB SMART VOICE LIGHTがライト部分が少し反って曲がっているのに対してLEDフレキシブルライトはストレートだ。

よく似た両社だがちょっとDIMEの方が短い。どうもAmazonで買った商品はWEB写真と少し違う。Web写真はDIMEと全く同じDIMEロゴ無しだった
Amazonで買った方はちょっとLED部分が前面に反っている

 なにより最大の違いはLEDフレキシブルライトは、日本語が通じるピュアな日本人仕様だ。その代わり大声でも小声でも英語は通じない。音声コマンドは“電気を付けて”“電気を消して”“色を変えて”“明るくして”“暗くして”と普通の音量で完璧に動作する。点灯色は“電灯色”“昼光色”“ミックス”の3種類。明るさは6段階まで調整可能だ。

内蔵のLEDは電球色と白色の2種類、組み合わせて点灯色は3種類となる

 LEDフレキシブルライトもUSB SMART VOICE LIGHTも自重は50gくらいと超軽量だ。アームの部分が自由な角度で曲げられるので1Kg前後のパソコンのUSBポートなどに付けて自由なスタイルで使うには便利だ。モバイルバッテリーと一緒に使う時も安定して使いたいなら大きくて重いモバイルバッテリーが良さそうだ。

安定性の良い大きく重いモバイルバッテリーなら電気スタンドになる

 筆者は個人的にデザインの気に入っているSHARGEのStorm2のUSB Type-Aポートに挿して電気スタンドのように使っている。Storm2の内蔵が見え怪しく光るクリアなベースと白いLEDフレキシブルライトのコンビネーションもなかなかシュールな光景だ。

 一方スリムで小容量のモバイルバッテリーを接続すれば、手に持って使うことも可能だ。

 LEDフレキシブルライトもUSB SMART VOICE LIGHTも中央がくり抜かれているので暗いところで文字や地図を見たりするときに役に立ちそうだ。中央にレンズが付いているとより行動範囲は広がるかもしれないがそういう商品もすでにありそうだ。

小さくスリムなモバイルバッテリーを使えばフレキシブルな懐中電灯にできる。暗所で本や地図を見る時には便利そうだ

 残念ながら今回のUSB SMART VOICE LIGHTもLEDフレキシブルライトも、レガシーなUSB Type-Aなので本体にUSB Type-Cしかないモバイルパソコンではそのままでは使えない。

 筆者のThinkPad X1 nanoもそこは同じだった。手元にあったType-A to Type-C変換アダプターで無理やりポートを変更してつないでみたところ上手くいった。

もちろんType-A to Type-C変換アダプタでも問題なく動作した。薄型のモバイルパソコンだと大きなType-Aプラグが床に接して安定性も悪くない

 悪ノリで左右にUSB Type-Aポートが複数ある富士通のモバイルパソコンの左右にLEDフレキシブルライトとUSB SMART VOICE LIGHTの両方を挿してみたところなかなグッドなバランスだ。

 ハリウッドライトまでは届かないが、オンラインミーティングなどでぐったりつかれている顔色を見せることなく左右の電球色と昼光色のバランスをとってはつらつとしたやる気満々イメージを作れるかもしれない。

2台使えば日英2言語対応のLEDライトのステレオ配置でリモート会議も楽しいかも……

 幸いにも左側のUSB SMART VOICE LIGHTは英語でのみ動作し、右側のLEDフレキシブルライトは日本語しか通じない。

 これで左右の動作を個別に音声指示で最適化カスタマイズ可能だ。残念ながら筆者の場合、左側のUSB SMART VOICE LIGHTは英語しか聞く耳を持たないので今少し英会話の発音の練習が必要かもしれない。

製品名発売元購入価格
USB SMART VOICE LIGHT-920円
LEDフレキシブルライトDIME6月号1200円