本日の一品

360度回転して、部屋を見守る「XiaomiスマートカメラC300」

 春と言えば、新生活シーズン。進学や就職、転勤などで、新しい住居に引っ越して、生活をはじめる人も多い。新しいところでの生活は、期待や楽しみがある一方、少なからず不安も……。特に、最近はニュースなどでも伝えられているように、物騒な事件が増えているので、外出が増えてきた中でも家の様子はちょっと注意しておきたいところ。

「Xiaomi スマートカメラ C300」、115mm(高さ)×78mm(幅)×78mm(奥行)、327g

 そこで、ライブカメラやリモートカメラの設置を検討するわけだけど、家の外に設置するとなると、「防水や防塵はどうする?」「電源はどこから取る?」など、結構、課題が多い。特に、賃貸物件に住んでいる人は、管理会社や大家さんへの確認も必要になることもあり、場合によっては設置できないこともありそう。室内に設置するにしても慣れていない人にとっては、セットアップなどが心配。

 もっと簡単に設置できるリモートカメラがあればいいのに……。そんな要望に応えてくれるのがシャオミが今年2月に発売した「XiaomiスマートカメラC300」だ。300万画素のイメージセンサーにF1.4の大口径6Pレンズを組み合わせたスマートカメラで、ビデオコーデックにH.265を採用し、低光量の室内でも明るくカラー映像を撮影できるという商品。本体下部のスロットにmicroSDメモリーカードを装着して、映像を保存することも可能だ。

本体下部の横の部分にmicroUSB外部接続端子、RESETボタンを備える

 「XiaomiスマートカメラC300」はカメラそのものが360度、回転する構造のため、部屋の様子をぐるりと見回すことが可能だ。インターネット接続はWi-Fi(2.4GHzのみ)のみなので、自宅に光回線やホームルーターなどの高速インターネット回線が必要だが、常時、映像を外出先から監視するわけでもないので、各携帯電話会社やMVNO各社の安価なデータ通信専用SIMカードを用意して、モバイルWi-Fiルーターなどと組み合わせて利用するのも手だ。ただ、欲を言えば、スマートフォンを製造するシャオミだからこそ、LTE通信モジュールを内蔵したバリエーションが欲しいところ。

パッケージにはUSBケーブルや取扱説明書のほかに、壁などに設置するためのアタッチメントやネジも同梱される

 セットアップは、スマートフォンに[Mi Home]アプリか、[Xiaomi Home]アプリをインストールする。アプリはAndroid 4.0以降、iOS 9.0以降に対応し、Google PlayストアやアップルのApp Storeで配信されており、iPhoneやiPadでも利用可能。アプリを起動すると、シャオミのMiアカウントでサインインする画面が表示されるので、すでにシャオミ製端末などでMiアカウントを作成済みなら、そのままサインインし、Miアカウントがなければ、作成して、サインインする。

[Mi Home]アプリ(Android版)を起動し、「Xiaomi スマートカメラ C300」に接続すれば、すぐにカメラの映像が映し出される。アイコンをタップすることで、画面を拡大したり、音を再生することも可能。中段右端の丸いアイコンをタップすると、カメラを上下左右に動かすことができる
iPhoneに[Mi Home]アプリをインストールし、起動した環境でも同様の画面が表示される。右上のメニューボタン(三本線)をタップすれば、各機能を操作可能

 アプリが起動できたら、「XiaomiスマートカメラC300」を付属のUSBケーブルで電源に接続し、撮影したい場所に置く。電源はパッケージに電源アダプターが同梱されていないので、市販のUSB充電器などに接続する。電源を接続すると、最初は英語のアナウンスが流れ、ちょっと驚かされるが、アプリの画面右上の[+]をタップして、[デバイスを追加する]から登録すれば、基本的なセットアップは完了。ちなみに、前述のように、「XiaomiスマートカメラC300」は、2.4GHzのWi-Fiのみに滞欧しているので、セットアップ時はスマートフォンを同じ2.4GHzのWi-Fiに接続しておく必要がある。

筆者宅では水槽の横に設置してみた。本体は350mlのペットボトルくらいのサイズ。製品には暗視機能が搭載されているが、水槽のガラスで反射してしまうので、部屋などを映し出す用途向き

 実際に使った印象については、筆者宅では熱帯魚の水槽前に置いてみたが、被写体との距離が近かったため、ややピントの合う範囲がズレたものの、水槽内の様子をいつでも知ることができた。[Mi home]アプリ内のボタンを操作すれば、水槽向きだけでなく、部屋の様子を映し出すこともできる。操作は宅内からだけでなく、外出時にスマートフォンで[Mi Home]アプリを起動し、[接続]を選ぶだけで、映像を確認することができた。

 また、[Mi Home]アプリ内では、設定した時間帯に自動的に撮影する「留守番アシスタント」、赤ちゃんの泣き声と連動する「AI機能設定」が設定できるほか、ユーザーが選んだ条件に合わせて、録画を開始ることもできる。たとえば、カメラ内で動きが検知されたら、録画をするといった設定も可能だ。

[Mi Home]アプリではビデオカメラの各機能を設定可能。ファームウェアの更新などもアプリから操作できる
[留守番アシスタントの設定]では時間帯やゾーンによる感度なども設定できる

 これらの機能を利用することで、「XiaomiスマートカメラC300」は不在時のリモートカメラとしても使うことができる。たとえば、ベビーベッドの近くに設置して、他の部屋から乳幼児の様子をチェックしたり、ひとり暮らしをはじめた人が部屋に設置して、帰宅前に室内の状況を確認する使い方などが考えられる。あるいは、子どもが学校から帰宅し、居間に入ってきたとき、動体検知で写真を撮り、保護者のスマートフォンで確認するといった使い方も可能。このあたりはユーザーのアイデア次第で、いろいろな活用ができそうだ。ちなみに、部屋の窓際に設置して、ガラス越しに屋外の様子を撮る使い方もできるが、設置した状態によっては、外からカメラの存在が見えるため、近隣住民や同じマンション内の人から、何か指摘を受けるかもしれないので、そのあたりは注意しながら、設置する場所を考えたい。

スマートシーンの設定では「もし」で条件を設定し、「それから」で動作を設定することが可能。たとえば、居間に設置しておき、特定の時間になったら、登録した端末に通知を送信し、部屋の様子を確認するといった使い方ができる。自宅でペットを飼っている人にも有用かもしれない。

 価格は公式オンラインストアで6000円を切っており、お手頃価格というのも魅力。リモートカメラを手軽にはじめたい人なら、チェックしておきたい商品のひとつだ。

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