本日の一品

XLR端子をUSBに変換するケーブルでシンプルにダイナミックマイクを使う

エレコムの「マイクUSBケーブル」

 なんとなくダイナミックマイクを試してみたくなって、ずいぶん前にSAMSONの「Q9U」を購入し、Web会議とかをしている。このマイクのいいところは、XLRという標準的な出力端子を備えつつ、USBポートもあって、ケーブル1本つなげばUSBマイクとしても使えることだ。

 XLRからパソコンにつなぐには、だいたいはオーディオミキサーとかを間に挟む必要があって追加のコストがかかる。なので、とりあえずはUSBマイクとして使い、いつかはオーディオミキサーを導入したいなあ、なんて向きには最適なのだ。

 筆者もそういう考えでオーディオミキサーを後回しにしていたのだが、最近、Q9UのUSB端子が接触不良らしい挙動を示してOSで認識したりしなかったりといった不安定な状態に。いよいよUSB接続をやめてXLRで接続するべく、オーディオミキサーの導入を考えねば、となった。しかし、昨今の半導体不足の煽りを受けてか、オーディオミキサー類すらも品不足気味。ひそかに狙っていたモデルは品不足にかこつけた異常な高値になっている。何かいい解決策はないか、と考えていたときに目に留まったのが、エレコムの「マイクUSBケーブル」だ。

XLRからUSBに直で変換する

 これは、ダイナミックマイク(や電子楽器等)のXLR端子とパソコンなどのUSBポートを直接つなげられるようにする変換ケーブル。本来はデジタルミキサーあたりをかまさなければならないところ、これ1本でマイクとパソコンを接続すればすぐにマイクとして使える、というものだ。価格は実売3000円を切るので、わりと手軽に試せるのがありがたい。ただし、ダイナミックマイクにのみ対応し、コンデンサーマイクには使えないことに注意したい。

 ケーブル長は3メートルと5メートルの2種類があり、今回は3メートルのものを購入した。ケーブルの芯材に高純度の無酸素銅を使っている、といううたい文句で、品質面もしっかり考慮したつくりのためか、ケーブルの太さは6mmとなかなかのもの。3メートルとはいえ重量もずっしりなので、頼りがいがある感じ。とにかく、ケーブルを1本接続するだけのシンプルな配線でダイナミックマイクを使えるのはうれしいところだ。

6mmの太さのしっかりしたケーブル
ダイナミックマイクに接続

 しかしながら、マイクによっては入力レベルがかなり下がることに気を付けたい。当たり前と言えば当たり前なのだが、Q9UはXLR接続時と(いわばマイクプリアンプを通している)USB接続時とで最大感度が大幅に異なるので、そのままでは声が相手に聞こえにくくなる。マイクプリアンプ内蔵のオーディオミキサーなら適正音量にするのも簡単かもしれないが、本製品はゲインを大幅に増幅してくれる仕組みにはなっていないようなので、バーチャル(ソフトウェア)オーディオミキサーを使うなどして調整するしかない。このあたりは値段なりの弱点というか、割り切るべきところだろうか。やっぱりオーディオミキサーを導入するべきなのかしら……。

入力レベルが小さくなるときはVoiceMeeter Bananaのようなバーチャルオーディオミキサーでなんとかするしかないか
製品名発売元販売価格
マイクUSBケーブル DH-XLRU30BKエレコム2873円