本日の一品

安価なHPのメカニカルゲームキーボードを自宅PC作業で活用する

ゲーム用のメカニカルキーボード HP GK320

 もともと自宅作業の多い筆者だが、新型コロナウイルスの外出自粛でいままで以上に家で作業することが多くなった。さらに言うと場所の問題よりもノートパソコンよりもデスクトップパソコンの比率が高まった。その結果、入力機器の使用頻度が高まり、メインで使っているキーボードのスイッチが二重に入力される故障が発生してしまった。

 問題が発生したキーのひとつはスペースキーなので変換するたびに2番目以降の候補が出て、変換ミスの連続。しかもそれが学習されてしまい辞書はめちゃくちゃ。かなりのストレスで、一刻も早くキーボードを新調する必要に迫られたのだ。

 キーボードは良質なものを求めれば青天井な世界だが、少しでも安くて良いものを求めたい。探しているとHPブランドのゲーミングキーボードが安価に導入されていることを思い出し、早速購入したのが今回の「HP GK320」だ。

 GK320は当初、採用しているキースイッチが「赤軸」としていたものが発売直前になって「青軸」だったと仕様が訂正されたというお騒がせアイテム。キーボードの世界ではデファクトスタンダードでもあるCHERRY MXスイッチの種類から「赤軸」はクリック感がなくリニアに沈み込んでいくものに対して「青軸」はクリック感の塊とも言え、カチカチと響くタイプのキースイッチと区別されている。GK320は「青軸」でCHERRY MXスイッチの色分けで区別されているがスイッチそのものはCHERRY MXではないようだ。

 筆者にとって青軸のようなカチカチ響くキーボードを本格的に利用することは昔、仕事でIBMのPS/55を使ってデータ入力をしていた以来となる。青軸の音はたしかに大きいのだが、単独で作業するには問題なく、むしろ、直前に使っていたキーボードは底付きの音が非常に大きく、青軸のクリック音も騒音という意味では同じ。そして、クリック音によって押したかどうかが明確な感じは青軸のほうが好みだ。

 新型コロナウイルスの影響がなければキーボードは店で触って選びたいところだが、GK320は比較的安価で特価では4000円程度から購入でき、もし、キーボードが自分に合わないタイプであっても痛手は比較的少ない。今回は全く触らずにネットでポチって購入した。

 届いて中を見てみると、HPのブランドを強調するような梱包材に入っており、箱を開けた瞬間から気分を盛り上げてくれる。

箱のなかではHPの大きなロゴの入った袋に入っている
斜めに見ると少し高さがあることがわかる
接続しなければただの黒いPC用のキーボード。スペースキーが長め
日本語キーボードである点も、筆者には絶対だ
メカニカルキーらしくキートップの引き抜き工具が付属、キースイッチを確認できる
キーボードの角度は足を起こすことで1段だけ調整できる

 パソコンに接続する前は何の変哲もない黒いキーボードに見えるが、接続したとたんにLEDのバックライトでキーボードが6色に光り出す。光り方の変更はパソコンにユーティリティソフトを入れるのではなく、Fnキーを使ったキー操作で変化させられるのでOSに関係なく切り替えることができ、Fn+Insを何回か押せば点灯させないモードに切り替えられる。

 ゲーム用なので使用頻度の高いカーソルキーなどを光らせるモードがあるが、あまりチカチカしても使いにくいので押したキーが一定時間光るモードにして使っている。押したキーを中心に光が広がるようなものや、波打つものもあるが、これは気分で切り替えればよく、今後、自分にあった光り方を模索するつもりだ。

 キー入力をしてみると評判どおりCherry社の青軸と違ってスプリング音が大きいとは思うが、スプリング音がするところが昔のIBMのキーボードに近く、懐かしさを感じている。スプリング音が混ざることでカチカチ音の刺さる感じの音をマイルドにしている効果もあると感じ、その点も悪くないと思っている。

 机に置いて使うときはメカニカルキーらしくキーボードの高さがあるので、自分にはパームレストが必ず必要。これは以前使っていたパームレストが使えたが、新たにメカニカルキーボードを購入する人は、厚みのあるパームレストを準備するなど使いこなすためには若干の投資も必要となる。

バックライトの光り方は小さいマニュアルに簡単に書いてある
ゲーム用の点灯モードもあり、必要なキーの周辺だけ点灯させることもできる

 この原稿もGK320で書いているが、音は大きいもののクリック感のはっきりしたキーボードは自分にとって気持ちいいことを再認識した。クリック感が強いといっても実際にキ-ボードを押すときの力が必要というほどでもなく、音の問題で「青軸」を避けてきたことを後悔しているくらいだ。

 また、ゲーミングキーボードのバックライトは通常利用には不要と思っていたが、押したキーが一定時間点灯しているのはタッチの練習に適している。パスワード入力には困るが、ゲーム用の機能としか活用しないのはもったいないくらいだ。

 新型コロナウイルスの影響による緊急事態宣言が解除され、徐々に元の日常に戻りつつあるが、リモートワークへのシフトは後戻りできない。自分もしばらくはデスクトップパソコンとGK320の利用は多くなると思うが、自宅作業が多くなるならキーボードやマウスもこだわりを持って選んでみるとよいだろう。

製品名販売元購入価格
GK320HP(アユート)4350円
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