本日の一品

120dBの大音量を出せるという噂でSAFETY WHISTLE(安全笛)を3個も買ってしまった

 落とし穴に突き落とされて誰にも発見されない最悪の状況になってしまった男が、穴の中で偶然見つけた笛を吹くことで、誰かに気付かれて助かるかも……というラストシーン。そんな「プリズナーズ」という映画を観たからではないと思うが、大人になってから初めて「笛」を大人買いしてしまった。

STORM SAFETY WHISTLEは120sBの大音量で800m先まで聴こえる多目的な笛だ
筆者はブラックとオレンジのモデルの2セットキッティングを購入した(送料込みで5530円)
パッケージ背面にはサバイバル笛の様々な蘊蓄や採用実績が記されている

 全部で2種類3個も買ってしまった笛は海外では一般的に“SAFTY WHISTLE”(セーフティホイッスル)と呼ばれているもので、米国では軍隊や警察官の警報笛としても採用されている州もあるというプロフェッショナルの使うブランド笛らしい。

 いろいろネットで調べてみると、なんとUS NAVY SEALs(米海軍特殊部隊)や米国沿岸警備隊も使っているとか。ますます興味がそそられる。ユーザ層は拡大の一途をたどっているようでその凄さはネットを見ると誰でも理解できる。

 その大音響は空気中ではなんと800mもの到達距離があるらしくスポーツ競技関連での使用例も多い。加えて水中でも15mの伝達距離があるようでダイビングやヨット、ボート、カヤック等に加えてライフセーバー等の団体機関でも採用があるとか。

 そして最後に行きつくところは、お決まりの緊急災害用、防犯、パーソナルな護身用としての活用だ。もちろん、ここ数年国内外で、毎年危険度の増している子供の通学必携アラート装置としてのポジションも十分ありそうだ。

比較しようと考えて、同社のよりコンパクトなモデルであるWIND STORMもついでに買ってみた。こっちはAmazonで999円(Primeで送料無料)
パッケージもよく似たイメージだが、丸っこいデザインがよりファミリー的な親しみやすさを現しているようだ
パッケージ裏の能書きはよりパーソナルな商品であることを強調している

 そこまでくれば、カラフルなカラーリングやちょっとオシャレなデザインも安全お守りとして、プレゼントアイテムとしても最適だ。ミーハーな筆者はそんなウェブ上の宣伝コピーに乗せられて、驚くほど多くの笛の中から二種類の笛に絞って買ってしまった。

 この手の商品には必ず一番最初に産声を上げて賞賛を博したモノがあるのが普通だ。しかしネットを見てみてもどれが本家本元の最初の製品か全く分からないまま、独断で本家本元と感じたAll-Weather Safety Whistle社の「STORM SAFETY WHISTLE」(以降 STORM)のブラック&オレンジの2個セット販売と、同じ会社ながらかなり販売価格の安い少しコンパクトな「NEW WIND STORM SAFETY WHISTLE」(以降 WIND STORM)の単品の二種類3個を買ってみた。

左側2個がSTORM、右側のオレンジ色がWIND STORMだ

 パッと見STORMは大型でエッジの立ったソリッドなデザイン、NEW STORMは全体にコンパクトで丸いデザインだ。笛を吹くことが頻繁にある職業の人や、そういうシチュエーションに憧れる人なら大型のSTORMが目立ち度もあり良いだろう。特にブラックカラーのSTORMは前述したプロフェッショナルが使うシーンのうんちくを語るには最適の一品だ。

大きなサイズのSTORMのオレンジはプロフェッショナルユースにも耐えられるエッジの効いたタフデザイン
ブラックカラーモデルは持っていることを悟られないオフカラーで目的によれば使い良いモデルだ

 一方、パーソナルな緊急通報機器として実用的に笛を持つなら、学童や女性には軽量で丸い外観が手に優しくコンパクトなWIND STORMが最適だろう。いずれにせよ、買ってしまった限り、一番気になるのは値段と形状の違い、本当にそんなに大きな音出るのかが気にかかる。

 下品に勘繰れば大きな高い方に比べると、小さくて安い方は性能的(音の大小や高低、迫力)に明快な差異があるんじゃないだろうかという一点だ。とはいえ屋外で真昼間でも夜中でもそう簡単に800メートル先でも分かるような120dBもの音を出す笛を吹いて良い場所などあるわけが無い。

 とはいえ、実際に吹いてみないとその実力は分からない。けっきょく、普段から鉄道やクルマの騒音のそこそこある某マンションの個室で、昼間にSTORMとWIND STORMの2種類の笛をそれぞれ3回ずつ吹いて、ネットからダウンロードした騒音測定アプリ2種類で合計6回ほど測定してみた。

 結果、STORMもWIND STORMも最大の音量は82dBでとても広告の120dBには届かなかった。たしかに十分うるさくて大きな音であったことは事実だが、この40dB近い差はなんだろう?。本当は120dBなんて出ないのか、吹き方や筆者の肺活量不足か、はたまた2種類の騒音測定スマホアプリが変なのか。スマホのマイクなどのハードウェアがおかしいのか? 悩めばキリが無い。

騒音を測定するスマホアプリを入れたスマホに向かって、STORMモデルをこれ以上息が無理と言うくらいの勢いで3回拭いてみたが82dBだった
同じコンディションでWIND STORMを使って同様のことをやってみたがこちらも最大騒音は同じ82dBだった。どうやったら120dBを出せるのか今のところ謎だ

 次回は、ビルの建築現場などの臨時の外壁などに設置してある振動計や騒音計のそばに深夜に行って、こっそりとしかし大胆にSTORMとWIND STORMの両方を吹いてスマホでその表示結果を撮影してみよう。

 80dBか120dBかは別にして、STORMとWIND STORMの両方とも、そばに居るとぶっ飛ぶような大音響であることには変わりない。いざという時に間違いなく吹くことが出来れば、緊急時に強力な助っ人になることは間違いないだろう。

筆者はSTORMオレンジを常時キーホルダーにつけて、機会があれば120dBを出してやろうといつも企んでるが未だチャンスは無い
コンパクトなWIND STORMをカバンの持ち手に付けて普段から持ち歩いている。児童の安全確保のためにランドセルなどに取り付けるのも有効かもしれない
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WIND STORM SAFETY WHISTLEAmazon999円
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