スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」
iPad用にタッチパッド付きキーボードを買うの巻
2021年10月11日 00:00
iCleverの折りたたみ式Bluetoothキーボードが予想以上に良かったゼ!!!
またiCleverブランドのキーボードを買った俺。モノはiClever「折りたたみ式キーボード IC-BK08se」で、タッチパッド付きのBluetoothキーボードだ。3台のデバイスとペアリングでき、OSはiOS13.0以降/macOS/Android6.0以降/Windows8.1以降に対応している。また接続先OSを自動認識し、キー配列が自動的に最適化される。
コレを買ったのは、以前に買ったiCleverのBluetoothキーボードが使いやすかったから。安価だが機能性も打鍵感も良好で、とくにスペースキー左右にある「無変換/英数」キーで入力モードを日本語/英語に変えられるのが便利だった。
で、今回買った折りたたみ式キーボードは、↑このキーボードと仕様がけっこう似ている。さらにタッチパッドも搭載。「これってiPadと組み合わせたら便利かも」と期待し、モバイル用キーボードとして購入したのであった。
結果、かなりイイ感じ。やや複雑な機構を持つので、メーカー価格は5299円と安価って感じでもないのだが、キーボード自体もタッチパッドも、それから細々したギミックも好印象であった。てなわけで今回はiClever「折りたたみ式キーボード IC-BK08se」をレビューしてゆきたいッ!!!
タッチパッドがいきなり便利だった
IC-BK08seを買ったのは、タッチパッドにも強めの興味を持ったから。iPadでマウスを使うとナニカと便利なんスよ。指より正確に対象を選べたり、手や指で表示を遮ることがなかったり、あるいは指で画面に触れることが激減するので画面への指紋付着も激減したり。タッチパッドにも同様の利便があるのでは、と。
使用前は「このタッチパッド、ハズレだったらキーボード右側が余分なスペースってことになって、なんか超モヤモヤしそうだよな?」とか思っていた。「タッチパッドなしにしてよりコンパクトな製品にしてほしかった、とか原稿に書くことになるのだろうか?」とも。
だが使ったらいきなり快適。サイズがやや小さいので、MacBookのタッチパッドのような超絶的使いやすさはないものの、「これならマウス代わりになる」と思えるくらい便利なのであった。
タッチパッドは小さめだが、ポインターの追従性はなかなか良好。iPadの操作全てがタッチパッドで行えるわけではなく、必要に応じて手でタッチしての操作をすることになる。だがやはり、「iPadのかなりの操作をタッチパッド(やマウス)でできて便利だなぁ」と思うのであった。前述のとおり、タッチパッド(やマウス)を使うと、手が画面表示を遮らず、より正確な操作ができることが多く、画面が指紋で汚れることが減る。
それと、手に持っていない状態のiPadを指で操作すると、けっこう不安定。やや強くタップしたりすると向こうに倒れそうになったり。タッチパッドを使うとそういう不安定さはないので、このキーボードを使うと「まずはタッチパッドでiPad操作」という気分になる。というわけで、IC-BK08seを使い始めてから、このタッチパッドをスゲく多用しているのであった。便利。好都合。ナイス。
ところで、このキーボードには「fn」キーと同時押しの特殊なキーボード機能がある。下の画像は、特殊な機能を持つキーと、その主な機能だ。
使うと便利なこれらのキー。そして、使うときには必ず押下する必要がある「fn」キーなのだが、その位置が俺的に非常にイイ感じなのであった。↓ココである。
最初は「ヘンな位置にfnキーがあるなー」と思った。のだが、IC-BK08seを使い始めると「このfnキー位置すご~くイイ♪」と思うようになった。
理由は、IC-BK08seを使うとたいていタッチパッドを使いたくなるので、右手人差し指はだいたいタッチパッド付近にある。便利な特殊キーを使いたいと思うと、たいていいつも「右手人差し指がfnキー近くにある」という状態。非常にスムーズに各特殊機能を使えるのであった。
なお、特殊機能のひとつにスクリーンショット取得もある。「fn」キーの近くにそのキーがあるので、右手だけでスクリーンショット取得が可能。左手やApple Pencilで画面操作をしつつ、「この瞬間」という場面をスクリーンショットできるので、仕事上かなり便利でもある。
さておき、IC-BK08seのタッチパッドは思った以上にツカエるという印象。このキーボードがあればBluetoothマウスを接続する必要はあまりないかもしれない。
ただ、な~んか、説明書にあるとおりには機能してくれないことがある。説明書ではタッチパッドの機能は以下のようになっている。
iOS/macOSでは、複数の機能が“N/A”(利用できない)となっている。のだが、二本指によるスクロールやズームイン/ズームアウト(ピンチイン/ピンチアウト)は、けっこう多くのアプリで使えたりする。アプリによって使えたり使えなかったりするので、そのあたりは試してみるしかないですな。
キーボードの使い心地は?
後回しになってしまったが、キーボードとしての使い勝手について。フルサイズのキーボードと比べると70%くらいのサイズとなるキーボードだが、使ってみると「けっこう違和感なく打てる」という印象だ。
それは恐らく、このキーボードのキーピッチ(キーとキーの間隔)が広めだからだと思う。フルサイズキーボードのキーピッチは19mmくらいだが、このキーボードは16.5mm。ミニサイズのキーボードとしてはかなり広い部類だと思う。それが「キーが近づき過ぎていることからくる使いにくさ」を緩和しているのだろう。
ただ、キー配列は若干ヘンな箇所もある。以下、写真にて見てみよう。
なお、打鍵感はペチペチペチという軽めのもの。ストロークも浅め。悪くはないものの、平凡といった印象だ。でもフツーに打ち続けられる感触なので、ある程度長いテキストを打ち込むような用途にもそこそこ向くと思う。
あ。スペースバー左右にある「無変換/英数」キーだが、これを(macOSやiPadOS/iOSで)使うと入力モードを日本語/英語に変えられる。英語配列キーボードユーザーとして非常に便利。とくにiPadOSだと入力モード切り替えがややこしいので、これらキーはありがたい。
携帯性は良好、細部の作りも良い
最後に全体的な使用感を。携帯性については、前述のとおりサイズは横159×縦91×厚さ18mmで重さは217g。大画面スマートフォンくらいの嵩張り感で携帯できつつ、モバイルキーボードとしては使いやすい部類だと感じられるので、満足できる携行感だ。
それから電源。マグネットの機構により、折りたたむと電源がオフとなり、展開すると電源がオンになる。またマグネットの適度な吸着力により、折りたたんだ状態からは不意に展開しづらい。付属ポーチに入れれば、まず「不意に電源が入ってしまった」ということはないだろう。
それと、このキーボードにはタブレットを立てるためのスタンドが格納されている。俺は使っていないが、キーボード使用前には「タブレットスタンドが携帯時に出てきちゃったりしない?」と心配していた。が、杞憂であった。
あと、小さいけどツカエるギミックとして、格納式の滑り止め脚がある。ツルツルした机上などでこのキーボードを使うとき、これがけっこー役立ちまくり。安定感が倍増するのだ。
といった感じで、細かいところまで作りがよく、実用性が高いと感じられるiClever「折りたたみ式キーボード IC-BK08se」。タッチパッド、「無変換/英数」キー、接続先OS自動認識など、総合的に見て「俺がこれまで使ってきた折りたたみ系キーボードのなかでは最も使いやすい」と感じられた。拙宅ガジェット墓場の折りたたみ式Bluetoothキーボード、この際処分しちゃおうかな、とか思ったりもしたがさておき、かなりイイ感じのモバイルキーボードなので、ぜひチェックしてみて欲しい。