スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

1億800万画素で100倍ズーム!!! 超絶性能の「Galaxy S20 Ultra 5G」を試すゼ!!!

Galaxyフラッグシップの最高級端末だゼ〜!!!

 スマートフォン界隈をザワつかせている“108MP”というキーワード。大変ですよ奥さんっ、スマートフォンに1億800万画素のカメラが搭載されたんスよ!!! んまっ!!! 凄いですよ旦那さんっ、1億800万画素センサーで12000×9000ピクセルの写真が撮れちゃうんスよ!!! ふゴっ!!!

 1億800万画素カメラを試したい!!! そして俺が選んだスマートフォンはauの「Galaxy S20 Ultra 5G SCG03」!!! 借りて試してビックリしてみたゼっ!!!

 1億800万画素ってスタジオ撮影用のデジタルバックとかのレベル。スマートフォンにとって過剰なのか? それとも、すんごい!!! のか? 試してみた〜い♪

 それ以外で気になる要素としては、最新サムスン製スマートフォンとしてフラッグシップの位置付けである「Galaxy S20」シリーズのうち、この「Galaxy S20 Ultra 5G」が最高級の端末であること。国内キャリアではauのみからの発売となり、au Online Shopでの税込価格は16万5980円(かえトクプログラム適用で税込9万6140円)。お高〜いフラッグシップGalaxy、いったいど〜んな使い心地なのか?

 それからディスプレイ。約6.9インチの有機ELディスプレイであり120Hzの高リフレッシュレートに対応している。大画面でヌルヌルな滑らか動作が良さそう♪

 あと生体認証。顔認証と指紋認証に対応しているが、インカメラが小さくて指紋認証デバイスは画面上にある。その見栄えや使い勝手も気になる。

 てなわけで以降、Galaxy S20 Ultra 5Gの使い勝手をレビューしてゆきたいッ!!! もちろん1億800万画素カメラの性能もガッツリ見てゆくッ!!!

どんなスペック? どんな使用感?

 カメラの話に入る前に、まずGalaxy S20 Ultra 5Gのスペックなどを。使用感を交えて見ていこう。

 Android 10搭載スマートフォンで、サイズは約167×76×8.8mm、質量は約222g。メモリーは12GB、ストレージは128GB。外部メモリーは最大1TBまでのmicroSDメモリーカードに対応する。SIMカードトレイはnanoSIMサイズで、デュアルSIMには非対応。トレイにSIMカードとmicroSDメモリーカードを装着して使うスタイル。

 スマートフォン向けのフラッグシップ・チップセットであるSnapdragon 865(2.84GHz×1コア/2.4GHz×3コア/1.8GHz×4コア)を搭載(もうすぐさらに上のSnapdragon 865 Plusが出てくるが)。実際に使っていると何をしていても非常にスムーズに動作する。

 スムーズさと言えば、ディスプレイもスムーズ&ハイスペック。ちょい前述したが、画面は約6.9インチの有機ELディスプレイ(3200×1440ピクセル)で120Hzの高リフレッシュレートの設定にもでき、120Hz表示にすると動きのある表示がかなり滑らか。スクロール時などもチラつきが少ないので目がとてもラクだ。

 ちなみに、画面解像度はHD+(1600×720ピクセル)/FHD+(2400×1080ピクセル)/WQHD+(3200×1440ピクセル)に設定できるが、WQHD+(3200×1440ピクセル)設定時はリフレッシュレートを120Hzに設定できない。

 ディスプレイつながりで言えば、自撮りや顔認証で使われるインカメラの存在感が少ないのもイイ。ディスプレイ上部の切り欠き(いわゆるノッチ)が黒い丸がひとつって感じなので「気になる」「なんか邪魔」って感じが非常に少ないのだ。

 ディスプレイ上に指紋センサーも備えており、指紋認証を設定すれば必要時にセンサー位置が示される。初めて使ったが、センサー位置をよーく見てもセンサーらしきものは見えない。その位置の画面表示も至ってフツー。ふっしぎ〜♪ でもゴテゴテ感全然ナシでスマート!!!

 なお、顔や指紋の認識は良好。顔認識は高速でストレスフリーな感じ。マスク着用時に顔認証が行われない時には指紋でロック解除♪ みたいなコトができて非常に便利である。

 それとバッテリー持続時間。Galaxy S20 Ultra 5Gのバッテリー容量は5000mAhで、このサイズの端末としても大容量の部類となる。使い方によってバッテリー持続時間は異るので具体的な数値を書きづらいわけだが、俺がフツーにこの端末を使っていると「あれっバッテリーあんまり減ってないなあ」と、たびたび感じる。

 他、Bluetooth 5.0対応で、Wi-FiはIEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax(つまり最新のWi-Fi 6までほぼ全対応)で、防水防塵(IP6X/IPX8)で、ワイヤレス充電(Qi)対応で、ワイヤレスパワーシェア(他機器へQi給電)対応で……と、機能的に抜け目がない感じ。使っていてもストレスを感じず、なるほどフラッグシップだイロイロ快適ぃ〜♪ って感じである。

 だが、残念ながらおサイフケータイ非対応でワンセグ/フルセグにも非対応。まあワールドワイドなモデルで日本にも上陸ってイメージなので、そこまで日本市場に細かくは対応できなかったという感じだろうか。FMラジオは聴けるようですけど。おサイフケータイ対応なら後述の凄いカメラ性能と合わせて、高価な端末を買わせる“ひと押し”になると思ったんスけどね〜、ちょい残念……嘘っ!!! 超絶残念!!!

スマートフォンで1億800万画素って、どんな画質?

 さて、カメラ関連。Galaxy S20 Ultra 5Gのアウトカメラとしては、4つのカメラが内蔵されていて、左上が12MP超広角カメラ、左中央が108MP広角カメラ、左下が48MP望遠カメラで、右中央付近には深度測位(TOF)カメラがある。

 1億800万画素の写真は左中央の広角カメラで撮れるわけですな。写真としては12000×9000ピクセルとなる。また1億800万画素写真撮影時は、撮影設定で[縦横比: 4:3(108MPの高解像度)]を選ぶ必要がある。

 以下に1億800万画素で撮った写真を何枚か。元画像をリサイズした写真と、ドットバイドット(ピクセル等倍)でトリミングした写真を掲載してみる。

 ドットバイドットの方は特徴的な箇所でのトリミングとしたが、よく見ないと「どの位置の画像?」というくらい、ごく一部のトリミングとなった。やはり12000×9000ピクセルの写真はデカい。

 でも、さすがにスマートフォンによる写真をドットバイドットで表示すると、解像感も足りないし画像として破綻しかかっている。まあこういう検証をすると、どの高画素系スマートフォンでもこんなふーになるわけだが。

 また、最高解像度の写真は12000×9000ピクセルとなるわけで、一般ユーザーにとってはそのままでは使い道があまりない。プリントするには大きすぎるし、壁紙なんかに使うとしても同様。

 ただ、縮小した時の解像感は、元画像のデータ量が豊富なので良好。写真自体も、色ノリがいいし明暗階調もなかなか豊富。なので、例えば1億800万画素で撮った写真をトリミング&リサイズして使うなどすると非常に良いように思う。

 実際にそうしてみた。以下、それぞれ色調補正などを含めつつトリミングしつつリサイズした写真だ。元の写真と、レタッチ/トリミング/リサイズした写真×2枚を並べている。

 わりと大胆にトリミングして写真を小さくしても、解像感の急激な低下にはつながっていない。やはり元画像は大きくて情報量が豊富な方がイイ。雑な言い方をすれば「Galaxy S20 Ultra 5Gでとりあえず1億800万画素で撮っておいて、後でイジればどうにかなる」みたいな使い方にも向く。

 あと、レタッチ耐性においてもけっこう良好で、例えば明暗階調をある程度強めに補正しても違和感が少ない写真に仕上がる。上の最後の写真は暗部を明るく補正したもののご参考。色がちゃんと残ってますな。

スマホカメラとしてはどうなのよ?

 1億800万画素は置いといて、Galaxy S20 Ultra 5Gのカメラ(アウトカメラ)全体の使い勝手はどうなのか? 前述のとおり、超広角12MPカメラ、広角108MPカメラ、望遠48MPカメラを内蔵している。ズーム倍率としては0.5倍〜100倍まで。100倍って!!! スゴ。

 ただ、どの倍率でどのレンズが使われているかなどをメーカーは公表していない。写真は複数のレンズからの映像を合成などして生成されていると思われるので、ここでは「このレンズで撮ったらこういう画質だった」という評価はできない。

 Galaxy S20 Ultra 5Gアウトカメラのズームは“スペースズーム”と呼ばれ、“ハイブリッド光学ズーム 10倍”や“超解像度ズーム(最大100倍)”といった機能を備える。これにより0.5倍〜100倍のズーム倍率を利用できる。また、カメラアプリ上では0.5倍/1倍/2倍/4倍/10倍/30倍/100倍をワンタップで設定できる。

 ということで、0.5倍/1倍/2倍/4倍/10倍/30倍/100倍で撮影した写真(3つの風景)をダーッと並べてみる。超広角から100倍ズームまでどんどん寄っていく感じ。どういう範囲のズーム撮影ができるのか? 画質はどうなのか?

 広角側は0.5倍や1倍の画質は良好。望遠側は2倍でやや画質が低下するが、4倍ズームで急に画質が上がるという印象がある。でもまあ、4倍ズームくらいまでは十分良好な画質だと感じられる。

 それ以上の倍率になるとどんどん画質が落ちていく感じ。でも、例えばブログにて文章にちょっとした風景写真を掲載するような用途なら、10倍ズームくらいまでなら使えると思う。スマートフォン単体で10倍ズームでそこそこ使える画質の写真が撮れるって、かなり凄いことですな。

 ただそれ以上の倍率だと……鑑賞用途には向かないように思う。「あそこに何かある?」の確認用の望遠撮影というイメージかもしれない。

 ひとつ驚けるのが、手ブレ補正の強力さ。100倍ズーム時は風景のごくごく一部がファインダーに表示されるわけだが、その状態で手持ちで風景の一部をフレームに収め続けることができるのだ。

 下の写真とスクリーンショットは、100倍ズーム状態で写真の風景の一部を見ている様子。スクリーンショットの右上には見えている風景の全体像が表示されるが、100倍ズームだとそのごく一部がファインダー上に見えている。この超高倍率でも、手持ちでフレーミングと撮影ができてしまうのだから驚く。

 なので、例えば超遠くに見えている白っぽい移動するモノを、100倍ズームにして観察して、「あっアレは日傘をさした人が歩いていたのか」などと確認することができる。ちなみに動画で撮れる最大倍率は20倍までだ。

 あとGalaxy S20 Ultra 5G、インカメラも強力。何と40MPつまり4000万画素のインカメラで自撮りができてしまう。眉毛の本数まで数えられるくらい、細部までよ〜く写る。凄い。

 てな感じのGalaxy S20 Ultra 5G。スマートフォンとしては高性能で高機能だし、カメラ性能も先端的。お値段が高いわけだが、現時点でフラッグシップなので、この先けっこう長く使えるということを考えれば、悪くない選択肢だと思う。カメラの完成度は非常に高いので、長く使えてカメラ性能も高いものを求めるなら、Galaxy S20 Ultra 5Gはかなり良い選択肢になるような気もする。興味のある方は、ぜひ実機に触れてみてほしい。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。