みんなのケータイ

 いわゆる“格安スマホ”を使っている人の中には、データ通信量をできるだけ減らすべく外出時のネット接続を控えめにしている人が少なくないのではないでしょうか? 筆者も、以前、1GBや3GBのプランに加入していた際は、外出時のネット利用は極力控えていました。「YouTube」を見るなんてもってのほか。ストリーミングの音楽も聴かないようにしていました。

 現在は、月に6GBまで使えるプランに変更したため、データ通信量をさほど意識せずに使うようになりました。今のところ、6GBを使い切れず、翌月に繰り越せています。であれば、音楽を聴くくらいは平気かな? と思い、モバイルネットワークで音楽を聴くときに使うデータ量を調べてみることにしました。

 データ通信量の計測に使ったのは「通信量・通信速度モニター」というアプリ。Google Playストアでの評価が高かったので選んだのですが、アプリごとの通信量をリアルタイムで確認でき、データ通信量の目安に知るためには、いいアプリだなぁと思いました。

Wi-Fiとモバイル回線それぞれのリアルタイムのデータ量をチェックできる
アプリごとの使用データ量が調べられるのが便利。今回は、Wi-Fiをオフにし、そのアプリの計測値をその都度リセットして計測した
定額制音楽配信サービスのデータ通信量は、過度に恐れる必要はなさそう

 最初に計測したは「AWA Music」。個人的に、いま最も愛聴している音楽聴き放題サービスです。音質はノーマル(96kbps)に設定。お気に入りのアーティストから「ラジオ」を起動し、1時間流しっぱなしにした結果は、41.7MBでした。毎日2時間再生したとしたら、約2500MB(約2.5GB)。たまに聴くぶんには、さほどの負荷にはならないでしょうが、通勤途中などに聴くと、そこそこのデータ量になりそうです。

メニューの「設定」→「モバイルネットワークの品質」で音質を変更できる

 次に「Google Play Music」でも試してみました。音質は自動的に調整されるようで、最大320kbps。モバイルネットワークで再生すると「中」になりました。1時間流しっぱなしにした結果は、75.8MBでした。「Google Play Music」の「高・中・低」それぞれのビットレートは公表されていませんが、「中」だと「AWA Music」よりも、かなりデータ通信量が多くなります。節約を心がけるなら、手動で「低」に切り替えたほうがよさそうです。

 ときどき聞く「NHKネットラジオ らじる★らじる」でも計測してみました。FMラジオを1時間聞いた結果は、30.0MB。番組内容によるかもしれませんが、音楽配信サービスよりはデータ通信量は少なめのようです。

「YouTube」は画質設定によってデータ量を調整可能

 続いて、動画のストリーミングに要するデータ通信量をチェックしてみました。まず、「YouTube」。お気に入りのミュージックビデオが自動で連続再生されるチャンネルで計測してみました。画質は「480p」に設定しました。1時間見た結果は、353.2MBでした。音楽に比べるとデータ量が多くなるのは当然ですが、思ったほどはなかった、というのが率直な感想。ですが、毎日1時間見ると、1カ月で約10GBになります。小容量のプランを契約している人は、モバイルデータ通信での視聴は避けるべきでしょうね。

 「YouTube」は、見たい動画を探すために、次から次へと再生したり停止したりしがちですよね。それも試してみました。自動再生されるミュージッククリップを次から次へとスキップしていくと、わずか20分ほどで500MBを超えました。バッファのために多くのデータ量を費やすことになってしまいます。これは気をつけなくてはなりませんね。

「Hulu」は2段階の画質切り替えが可能。だが、月に数回しか見ないのなら、高画質で見ても平気かも

 「Hulu」でも計測してみました。ある映画を、画質を「高(おそらく720p)」にして1時間再生してみました。ものすごいデータ量になるのではないかと覚悟していたのですが、意外にも「YouTube」より少ない220.5MBでした。「YouTube」での計測中は、ときどき自動再生される広告をスキップしたので、そのぶん多くなったのかもしれません。それでも、2時間の映画を見ると400MB以上になるわけですし、やはり、節約派はモバイル回線での再生は避けるべきでしょうね。

 月末が近づくとデータ量がピンチになる、という人は、ぜひ、自分がよく使うアプリの使用データ量をチェックしてみてくださいね。今回、音楽を聴きながら、ウェブを見たり、メールをチェックしたりもしていたのですが、音楽よりも、むしろネットサーフィンのほうがデータ通信量を費やすことをあらためて実感しました。「Facebook」もやばいです。気をつけましょう。