みんなのケータイ

SIMロック解除したドコモのiPhone 6s Plus(左)とauのiPhone 6s

 SIMロック解除が義務化され、2015年5月以降に発売されたケータイ・スマホは、購入から半年が経過すると、簡単な手続きでSIMロックを解除できるようになった。

 auは購入から180日以降、ソフトバンクは購入から181日以降、NTTドコモは購入から6カ月以降あるいは過去に別機種をSIMロック解除してから6カ月以降にSIMロック解除を受け付ける。NTTドコモは以前から一部を除く機種でSIMロック解除を受け付けていたが、昨夏5月以降発売のモデルでは、このルールに変更となっている。

 2015年9月25日発売のiPhone 6s/6s Plusは、このルールが適用される初めてのiPhoneだ。たとえば2015年5月以降にiPhone 6などを買っていても、それは5月以前に「発売」された機種なので、SIMロック解除はできない。

 2015年9月25日の発売日にiPhone 6s/6s Plusを購入した場合、auで2016年3月23日、ソフトバンクで2016年3月24日、NTTドコモで2016年3月25日にSIMロック解除が可能となった。この記事が掲載される頃には、発売から2~3日以内で購入したiPhone 6s/6s PlusはSIMロック解除が可能になるハズだ。

 SIMロックを解除すると、他キャリアのSIMカードが使えるようになる(ただし、他キャリアのSIMカードで起きたトラブルは、基本的に元キャリアのサポート対象外)。

 たとえば、auやソフトバンクからNTTドコモ網を使うMVNOにMNPするとき、新たにスマホを買い足すのではなく、iPhone 6s/6s Plusをそのまま使うことができる。日本のiPhoneは全キャリアほぼ共通仕様なので、乗り換えてもキャリアメールが使えなくなるくらいで、比較的問題が起きにくく、SIMフリーiPhoneを正式サポートしているMVNOも多い。

 海外渡航時は、現地のプリペイドSIMカードを利用できる。日本で販売されているiPhoneは、対応LTEバンドがやたら多いグローバル仕様なので、たいていの国で困らない程度に電波を掴むことができる。海外でもよく知られているスマホなので、店頭でiPhoneを指して「プリペイドSIMカード、プリーズ!」といえばなんとかなることも多い(実行は自己責任で)。

ドコモのSIMロック解除手続き画面

 SIMロック解除は各社、オンラインのサポートWebサイトおよびショップでSIMロック解除を受け付けている。オンラインで手続きすれば、待ち時間も無く、手数料も無料(オンライン以外は3000円)なので、基本的にオンラインでの手続きがオススメだ。

 SIMロックを解除するときには、「IMEI」という15桁の数字からなる端末の固有IDが必要になる。これはiPhoneの「設定」アプリの「一般」-「情報」で確認でき、コピーもできる。このIMEIの入力がやや面倒だが、それ以外は簡単だ。

 SIMロック解除手続きをすると、すぐに別キャリアのSIMカードを挿しても使えるようになる。ただし、初めて別キャリアのSIMカードを挿したときにはアクティベーションが必要となる。Apple IDを登録しているときはApple IDの入力が必要だ。

 筆者はauのiPhone 6sとドコモのiPhone 6s PlusのSIMロックを解除した。メインの回線はauで、メイン端末はiPhone 6sだが、近日中にメイン端末をiPhone SE(SIMフリー版)に移行予定なので、これらiPhone 6s/6s PlusはドコモとソフトバンクのSIMカードを適当に挿し換えながら運用する予定だ。筆者の場合、複数のiPhoneと回線を運用する特殊な環境で、SIMロック解除できるのは非常に便利なのだ。

 普通に1個の回線だけでiPhoneを使う分には、SIMロック解除のメリットは受けにくいが、デメリットもとくにない。手続きも簡単なので、海外旅行などに備え、可能になったらさくっとSIMロック解除をしておくのも良さそうだ。