みんなのケータイ
海外の旅先でも日本のテレビが楽しめる
【iPad mini 3】
法林岳之
(2015/3/9 06:00)
この記事が掲載されている頃にはすでに帰国しているはずだけど、現在、筆者はMobile World Congress 2015の取材で、スペイン・バルセロナに来ている。連日、プレスカンファレンスや取材がめじろ押しで、いつも以上のタイトなスケジュールに振り回されている。
そんな中、ときどき気になるのが日本の様子。昔と違い、インターネットのニュースで大まかなことはわかるけど、日本のテレビを見たり、録画しておいたお気に入りの番組を楽しみたくなることもある。
そこで便利なのがテレビのリモート視聴。本コーナーではこれまでも「外出先でテレビを見る?」や「AQUOS PADでリモート視聴」でも紹介してきたけど、現在使っているNTTドコモ版のiPad mini 3で海外からのリモート視聴を試してみた。
リモート視聴のための機材としては、「AQUOS PADでリモート視聴」のときにも紹介したソニー製BDレコーダー「BDZ-ET2100」に加え、nasneも同じネットワークに接続。ちなみに、nasneはPS4/PS3などのゲーム機が必須だと誤解されることもあるみたいだけど、パソコンがあれば、セットアップ可能なので、これからリモート視聴環境を整えたい人にはおすすめ。
ハードウェアのセットアップができたら、今度はiPad mini 3にApp Storeから「リモコン&テレビ番組表:TV SideView by ソニー」をダウンロードして、インストール。自宅の同じネットワーク内でiPad mini 3をWi-Fiで接続し、ソニー製BDレコーダーやnasneにリモート視聴をするクライアントとして、機器登録をしておく。ちなみに、「リモコン&テレビ番組表:TV SideView byソニー」はGoogle PlayでAndroid版が配信されている。Windows 8.1/7環境については、「PC TV with nasne」というアプリが提供されているけど、こちらは外出先からのリモート視聴に対応しておらず、自宅内(同一ネットワーク内)での視聴に限定されている。また、チャンネルによってはリモート視聴を制限しているものもあるので、その点も注意が必要だ。
さて、実際の利用状況についてだけど、今回滞在したバルセロナのホテルの場合、昼間はWi-Fiの通信速度が5~7Mbpsくらいなので再生できるけど、夜はWi-Fiの通信速度が1~2Mbpsに落ちる上、遅延も大きくなるので、ちょっと厳しい感じ。Mobile World Congressのプレスルームでも試してみたけど、こちらは周囲にヘビーユーザーが多いためか(笑)、再生が止まってしまうことがあった。また、航空会社のラウンジや少し大きいホテルのWi-Fiなどは十分な通信速度が出ているので、比較的、スムーズに再生できている。最終的にはiPad mini 3が接続するWi-Fiのパフォーマンスに大きく左右されるわけだ。
逆に、自宅側の環境は光ファイバー回線であれば、まず、問題が起きることはなさそうだ。今年の春はドコモ光をはじめ、「光コラボレーションモデル」を利用した光ファイバー回線によるインターネット接続が注目を集めているけど、光ファイバー回線はADSLよりも上り方向の通信速度が高速な上、通信も安定しているので、リモート視聴にも適している。今回試したソニー製BDレコーダーやnasne以外にも多くの製品がリモート視聴に対応し始めているので、光ファイバー回線を導入した人はぜひ一度、リモート視聴を試してみて欲しいところだ。