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ARROWS NX F-02GはBluetoothテザリングにも対応!

 機能面では前モデルからあまり変わっていないように見えて、実はいろいろなところが拡張されているARROWS NX F-02G。その中でもおそらくトップクラスで目立たない点ながら、なにげに便利だったりするのがBluetoothテザリングに対応したこと。

 他の機器からスマートフォンを経由し、モバイルネットワークを介してインターネットに接続できるテザリングは、これまでUSBテザリングとWi-Fiテザリングが一般的だった。特にWi-Fiテザリングは、仕組みとしてはスマートフォンがWi-Fiルーターになるようなものなので、接続方法が分かりやすく、そこそこ通信速度も高速で使い勝手も良いので、活用している人も多いはずだ。

 USBテザリングの場合はケーブル接続が必要なうえに、PCがMacの場合は、別途Macの方にも接続用のアプリケーションが必要になるので、環境によってはちょっと手間がかかる。ただ通信速度は一番高速で、スマートフォンを充電しながら使えるというメリットもある。

 そして新たに加わったBluetoothテザリング。これは、実はテザリング時の通信速度が最も遅い方式だ。にも関わらず、なぜ便利なのか。そのポイントとなるところはけっこうある。

Bluetoothテザリングを始めるには、まずBluetoothをオンに。その後、この画面にあるように最上段の「F-02G」の項目をタップし、F-02Gを他の機器から参照できるようにする
PCとペアリング
ペアリングが完了したらBluetoothテザリングをオンに
あとはPC側から接続操作をすればOK。以降、Bluetoothテザリングが端末側でオンになっていれば、このPC側操作だけでテザリングできる

 1つはWi-Fiと同時に使用できること。Wi-Fiテザリングでは、オンにした瞬間にスマートフォンのWi-Fi通信がオフになってしまうが、これに対してBluetoothテザリングではWi-Fiをオンにしたまま運用できるので、いろいろと応用的な使い方が考えられるのだ。

 たとえばモバイルルーターの機種によっては、公衆無線LANへのブリッジ接続が可能なものもあるけれど、テザリング時にWi-Fiも使えるということは、つまりはこれと同じようなことがF-02Gでもできるということ。公衆無線LANがない場所ではモバイルネットワークを利用し、公衆無線LANが使える場所では大事なデータ通信容量を消費せずに無線LANを使って、快適にネットアクセスできるわけ。

 さらに応用すれば、さまざまな公衆無線LANサービスのアカウント情報をF-02Gの1台に集約して、PCの方では公衆無線LANのことを意識せず「とりあえずF-02Gにつなげばオッケー」という環境を作ることもできる。

 Bluetoothテザリングの場合、消費電力がWi-Fiテザリングと比べて少ないのもうれしい。外出先でWi-Fiテザリングしているとバッテリーを激しく消耗し、PCとUSB接続して充電しながら使うことになって、「結局USBテザリングと変わらないじゃん!」という経験を何度もしている。Bluetoothテザリングにしてからは、そういう意味不明なパターンはさすがに減った。

 下記のグラフを見るとBluetoothテザリングは通信速度が圧倒的に低速とはいえ、上り下りともに1~2Mbpsは確保できているし、ファイルのアップロード・ダウンロード以外の普段使いでは取り立てて不都合を感じていない。端末への接続を確立するのに、Wi-Fiテザリングほど時間がかからないサクサクさも気に入っている。F-02Gに限らず、お使いの端末にBluetoothテザリングの機能があるなら、ぜひ試してみてほしい。

テザリング方式ごとの通信速度