みんなのケータイ

SingTelショップでE5786を購入

 シンガポールで始まった下り最大300Mbpsに対応するモバイルWi-Fiルーター「E5786」を、シンガポールのSingTelショップで購入しました。

 シンガポールでは「SingTel」が、キャリアアグリゲーションを導入して下り最大300Mbps対応のサービスを2014年7月より提供開始しており、E5786は下り最大300Mbpsに対応する第1弾の端末です。なお、下り最大300Mbpsに対応する端末は今後、スマートフォンなどが順次投入される予定となっています。

 E5786の販売価格は、契約無しの端末単体購入で399シンガポールドル(約3万3000円)でシンガポールのSingTelのショップにて販売されており、外国人でも購入可能です。

 筆者が訪れたBugis Junction内のSingTelショップでは、モバイルWi-Fiルーターやデータ通信カードなどの店頭展示はありませんでしたが、店内のスタッフにE5786の画像を見せて「これを端末単体で購入したい」と伝えると、レジに並ぶようにと案内されました。

 レジに並び、レジのスタッフに同じようにE5786の画像を見せて「端末単体で購入したい」と伝えると、なぜか今度は「案内係に聞いて」と案内されてしまい、振り出しに戻ってしまいましたが、再度確認するとやはりレジで購入が可能となっているようで、無事に端末を単体購入することができました。

 E5786を購入時に、プリペイドSIMカードを購入するか? と聞かれたので「購入したい」と伝えると、「LTE対応のプリペイドSIMはnanoSIMとmicroSIMしかなく、モバイルWi-Fiルーター用のレギュラーSIMはLTE非対応のものしかない」と言われたので、SIMカードについては購入しないことにしました。

 この時点では、E5786も他のモバイルWi-Fiルーターと同様に、レギュラーSIMを採用しているものと思い込んでいましたが、予想外にもE5786はmicroSIMを採用していたため、スマートフォンとSIMカードを使い回しする場合でも、SIMカードサイズの違いに困る心配が無くなっています(スマートフォンがmicroSIM採用の端末であればですが)。

購入したモバイルWi-Fiルーター「E5768」
SIMカードはmicroSIMを採用

 海外で販売されているLTE対応のモバイルWi-Fiルーターでは、E5786の前身にあたるHuawei製のE5776やE589がレギュラーSIMを採用していたため、microSIMを採用するスマートフォンとの間でSIMカードを使い回すことが難しく、海外でモバイルWi-Fiルーターを使用する際のネックになっていました。そのため、E5786でmicroSIMが採用されているのは、同じくmicroSIMを採用するスマートフォンとSIMを共用したい場合には非常に助かります。

 また、従来のE5776では端末の構造上の問題か、SIMカードの挿入・取り出がしにくいという問題があり、SIMカード変換アダプターなどを使っての利用は、SIMカードスロットを壊してしまう心配がありましたが、E5786ではSIMカードの抜き差しが行いやすくなっており、SIMカード変換アダプターを使った場合でも、E5776と比べて安心して使うことができます。

ディスプレイON時にSSIDとパスワードが常時表示される仕様

 少々気になるのは、ディスプレイに常にSSIDとパスワードが表示されるため、端末の写真を撮ってSNSなどにアップロードするのが難しい(パスワードを非表示にできない)点です。通常の利用シーンを考えれば、SSIDやパスワードが表示されている方がわかりやすい。という点は理解できますが、パスワードについては非表示に設定できるようになればありがたいところです。

 2014年7月末時点では、SingTelの下り最大300Mbps対応エリアはチャンギ空港、シンガポール エキスポ、Bugis駅周辺とごくごく限られたエリアでの提供となっているため、下り最大300Mbps対応の恩恵を受けることのできるエリアは限られていますが、2015年の第1四半期までにはシンガポール全域に拡大の予定です。

下り通信速度は72Mbpsを記録

 下り最大300Mbps対応エリアとなっているチャンギ空港で何度かスピードテストを行ってみたところ、下り通信速度は72Mbps、上り通信速度が21Mbpsという結果が出ました。E5786の通信速度は最大で300Mbps、キャリアアグリゲーション非対応エリアでも下り最大150Mbpsとなっているため、この結果がキャリアアグリゲーションが有効であったものとは言い切れないのですが、電波状態が良好であれば、通信環境は非常に快適でした。

 キャリアアグリゲーション導入による通信速度の高速化は、日本ではKDDIが下り最大150Mbpsで提供済みとなっているほか、ドコモも2014年度内に下り最大225Mbpsで提供予定であることを発表しており、より高速なモバイルインターネットが国内外で利用可能となります。