みんなのケータイ
スマホまわりで消費増税の影響がどれくらいあるのか
【ARROWS NX F-01F】
日沼諭史
(2014/3/19 06:00)
ご存じの通り4月1日から消費税率が8%にアップし、スマートフォンも当然ながら電話料金が値上がりすることになる。じゃあ本当のところどれくらい上がるのか、上がるとしても支払額を多少なりとも抑える方法はないのか、ちょっと考えてみたい。
まず電話料金については、キャリア各社からすでに発表されている通り、消費税分が8%になる。割賦払いをしている場合の月々の支払い額は、消費税率にかかわらず従来通り変わらないとしている。しかし通話料金は、この原稿を書いている3月15日時点でWebサイト上では明確に触れられていない。
念のため3キャリアのカスタマーサポートなどに確認したところ、ドコモは30秒21.6円で計算し、1カ月分を合算後、1円未満の端数は切り捨て。ソフトバンクも同様で、KDDIについては税抜きで合算後に8%分の消費税を加算して端数を切り捨てるとしている。計算方法に若干の違いはあるが、いずれにしても結果としては同じになる。
ここ数カ月間、実際にかかった筆者の電話料金の平均は、割引などもあって4557円。消費税率8%になったと仮定すると月4687円で、平均130円程度のアップになる。単純に考えれば、ジュース1本を我慢すればいいだけなので、まだマシな方……だろうか。4000円台という電話料金はスマートフォンとしては安価に思われるかもしれないけれど、これは通常のキャリアの通話は使わずに「G-Call」を使っているから。つまり「G-Call」による通話料金が別にかかっている。
しかし「G-Call」の料金は、キャリアの30秒20円(税抜)に対して30秒10円と半額。しかも国際電話回線を利用しているとのことで消費税がかからない。なので、4月1日以降も消費税に影響されることなく使えるわけだ。電話料金を可能な限り抑えたいなら活用すべきテクニックの1つだと思う。
格安で通話できる050番号のIP電話も、「050 plus」などのサービスにおける過去の支払額から推測すると、こちらも単純に消費税分を8%とし、端数を切り捨てることになると思われる。消費税率が上がったところで元々が安価な料金設定なので、いずれにしろ節約には効果があるだろう。
ところで、ARROWS NX F-01Fにはおサイフケータイの機能がある。電車での移動にモバイルSuicaを、買い物にはiDやnanacoなどを利用しているのだけれども、もちろんこのあたりの支払いにも消費税ががっつりかかってくる。ただ、公共交通機関によっては現金支払いよりもおサイフケータイ(ICカード)での支払いの方が値上がり幅を少なくしているところがある。
たとえば筆者がよく利用する京王線の京王電鉄だと、初乗り料金が現行120円のところ、現金支払いは10円アップの130円になるが、おサイフケータイ(ICカード)は124円。その他の地下鉄やバスも、おサイフケータイ(ICカード)利用時は消費税アップ分のみを反映した1円単位の値上がりにしているところが多い。
JR東日本もほとんどが1円単位のアップ。ただし、ごく一部の現行初乗り料金140円の区間では、現金だと据え置きで、おサイフケータイ(ICカード)は144円に値上げとなっているところがある。JR東海は現金とおサイフケータイ(ICカード)で区別はなく、10円単位の値上げになるようだ。
定期券は普通に消費税8%相当に値上げされる形になるので、おサイフケータイ(ICカード)の有無は関係ないのだが、定期券区間外を移動することが多い人は気にしておきたいところ。なお、モバイルSuicaは特定のクレジットカード以外で登録すると年会費がかかってしまう。機能は限定されてしまうものの、クレジットカード登録不要・年会費無料で使える「EASYモバイルSuica」を選ぶのも手だ。
4月以降、可能な限り消費増税の影響を少なくしたいなら、安価に通話できる電話サービスを使うようにしつつ、公共交通機関での移動は必ずおサイフケータイ(ICカード)を使う、といった工夫が必要になるだろう。まだ普通に電話していたり、切符を買って乗車している人は、今のうちにこれらのアプリを準備しておくと、ちょっとは幸せになれるかもしれない。