みんなのケータイ

 冬モデル発表会が行われたばかりだが、主に使うスマートフォンとして、今夏のソフトバンク夏モデル「ARROWS A 202F」を使い始めた。5インチ、フルHDディスプレイに3020mAhもの大容量バッテリー、クアッドコアCPU、AXGP(SoftBank 4G)など、スペックの高さを誇る機種。ユーザーから厳しい評価を受けていたARROWSシリーズだけど、今夏からはクアルコム製のチップセットの採用などもあって、「ARROWS A 202F」は安定して利用できる、というのが第一印象だ。

 最近、iPhone 5sでも導入され、注目が高まる指紋認証センサーは、ARROWSシリーズでお馴染みの機能。その使い勝手の違いは、本コーナーで房野さんから紹介されている。「ARROWS A」をメイン端末としている私にとっては、仕事のメールを閲覧できる環境にしながら、指紋認証でサッとロックを解除できる、という流れが実に便利と感じているところ。

 セキュリティポリシーの内容については、導入企業によって違いがあるかもしれないが、ケータイ Watch編集部では、Android端末から業務用メールを確認できるようにしており、その際にグーグル謹製のデバイス管理アプリ(Google Apps端末ポリシー)をインストールする。何も操作しなければ、最大で1分経過すると端末の画面表示は消えて、画面はロックされ、解除するには暗証番号の入力が必要だ。一方、ARROWS Aでは番号入力ではなく、スッと指紋認証センサーの上で指をスライドするだけとなっており、手軽に操作できるというわけ。

 さらに「ARROWS A」には「持ってる間ON」という機能がある。これは“ユーザーが端末を手にしている”とセンサーが認識していると、特に操作しなくても画面が消灯しない、というものだ。急いで取材先へ向かう最中、取材に関するちょっとした調べ物をしたり、行き先を再確認したりするなど、どうしてもスマートフォンの画面に目やりたくなる時がある。しかし歩きながらの操作は危険だ。「ARROWS A」ならば手にしている最中に、いつの間にかロックされてしまうことを減らせる。エスカレーターに乗ったり、電車を待ったりする際など、立ち止まった瞬間にメールを確認する際、画面がロックされていないので、すぐにチェックできる。プライバシービュー機能(覗き見防止フィルタ機能)をONにしておけば、周囲からの視線も多少防げる。

 ほんの一手間の省略かもしれないが、スマホとセンサーの組み合わせが、新しい使い勝手を生み出して、積み重ねていくことで、さらに使いやすくなっていく。iPhoneも新たにセンサー関連のチップを搭載したようだし、こうした用法はこれからもっと広がりそうだ。いち早くセンサー技術を活用してきた富士通が、「ARROWS A」を通して提案してくれる体験を、これからじっくり楽しみたい。