アドレス帳の移行で判明したiC通信の秘密
Xperia acro(SO-02C)を入手して2カ月ほどたったところで、ようやく既存のフィーチャーフォンのアドレス帳を移行してみようと思い立ちました。Xperia acroではまだほとんど電話機能を使っておらず、メールのほうもGmailを使っている限りはキャリアのメールアドレス(spモードメール)の必要性を感じられなかったのです。なので、端末のアドレス帳が空でも全く不都合がありませんでした。
ただ、最近はXperia acroしか持ち歩かないこともあったりして、いざというときに電話がかけられないのはやはり不便。それに、いまだ通話メインで使い続けているフィーチャーフォンを紛失したり、故障したときのことも考えると、バックアップという意味でもXperia acroにアドレス帳をコピーしておくのがよいだろうと思ったのです。
移行元はCA001という3年近く前に購入したauの携帯電話。さすがにXperia acroのようなすいすい動く快適さは今や感じられないものの、発売当時は最も多機能な部類に入っていたカシオ日立製のフラッグシップ機。アドレス帳の移行に使える機能一つとってもみても、SDカード経由のほか、赤外線、Bluetooth、Touch Message(おサイフケータイ機能によるアドホック通信)と、4種類の手段が利用できます。
Xperia acroには最初から「電話帳コピーツール」というアプリがインストールされていることもあり、アドレス帳の移行ならSDカード経由で、というパターンがわりと多いようですが、SDカードを付け替える手間がかかってしまうのはいまいちスマートではない感じ。Xperia acroの場合、赤外線も、Bluetoothも、iC通信(おサイフケータイ)も搭載しているわけで、物理メディアを介さず無線通信で移行できるのならこれほど楽なことはありません。
ただ、赤外線の場合はポートの位置がちょっぴりわかりにくいのと、受信側で待機するための操作が必要であること、Bluetoothは送信先のデバイス(Xperia acro)を検索し接続するという操作が必要で、わずかとはいえ手間がかかります。対してiC通信であれば、そういった事前準備は不要のはず。というわけで、おそらくは最も楽ちんであろうiC通信を使った移行手段を試してみることにしました。
CA001とXperia acroのFeliCaマーク |
iC通信では、CA001とXperia acroのFeliCaマークを互いにかざしてCA001から送信するだけでOK。のはずなのですが、いざCA001からアドレス帳データを送信してみても、Xperia acroの画面には一切反応がありません。念のため、手近にあった「REGZA Phone T-01C」や「ディズニーモバイル DM009SH」、さらにはauのXperia acroで試してみたところでも、同様にCA001とはアドレス帳のiC通信はできませんでした。
困ったあげくドコモに問い合わせてみたところ、10月14日の時点ではiC通信に対応していないとの回答。iC通信の機能を利用できるようにするためのアプリが必要で、提供時期までは不明だったものの現在アプリの準備中である旨を教えていただけました。
結局アドレス帳の移行は赤外線で済ませてしまったのですが、他人とのアドレス交換は早めにiC通信でできるようになってほしいところ。とはいえ、最近は「Bump」などのアプリがあったりするので、スマートフォンだとより手軽に楽しくアドレス交換できるのは間違いありません。それに、かざすだけですぐにやりとりできてしまうより、赤外線やBluetoothを使って手間取る女の子に手取り足取り教えながら……というのも飲み会の席なんかではアリかも。あんまり手際が悪いと逆効果かもしれませんが……。