独断と偏見によるAndroidのフリック対応日本語入力ソフトレビュー
Xperiaには「POBox Touch」という日本語入力ソフトも搭載されていますが、iPhoneやHT-03Aでフリック入力慣れした体にはやっぱりフリック入力が便利。幸いにしてAndroidマーケットではさまざまなフリック入力対応の日本語入力ソフトがあるので、今回もあくまで個人的な感覚に基づき、いくつかのフリック入力日本語入力ソフトを比較してみたいと思います。
■Simeji
まずはAndroidのフリック入力では代名詞的存在と言えるSimeji。文字入力だけでなく「マッシュルーム」という連動機能で絵文字や電話帳を呼び出せるのも便利。マッシュルーム機能については対応アプリがいくつも出ているので、クリップボード履歴や郵便番号、時刻などいろいろなデータを呼び出せます。マッシュルーム対応アプリはAndroidマーケットから「マッシュルーム」で検索すれば、いろいろ追加できます。
Simeji | 外部機能が呼び出せる「マッシュルーム」 |
Xperiaならではの便利機能が、MENUボタンを押して表示されるカーソル機能。HT-03Aと違ってトラックボールのような十字操作ボタンがないXperiaでは文字入力の場所を指定したりするのがちょっと手間ですが、SimejiならMENUボタンを押すと上下左右の十字ボタンだけでなく、中央の「S」を押してから文字のコピーや切り取り、貼り付けもできます。
「MENU」から表示できるカーソル |
多機能で便利なSimejiですが、残念なのは文字変換中に→のボタンがカナ変換に割り当てられてしまい、文字変換の際に文節を変えられないのがやや不便。また、数字の10キー入力がなく英数字モードからフリック入力かQWERTYになること、横画面ではフリックではなく強制でQWERTYになることがわずかながら使いにくく、常用には至っていません。
文字を入力すると右矢印が「カナ」になってしまい、文節指定時に右へ移動できない | 数字入力はアルファベットと共用 |
横表示では強制QWERTY |
■OpenWnn系
一方、「OpenWnn plus」「OpenWnnフリック対応版」は、どちらもオムロンソフトウェアの「OpenWnn」をベースとしたフリック入力対応の日本語入力ソフト。そのためキーボードのデザインは共通となっていて、日本語入力時には左右の矢印ボタンが表示されているので、文字の移動だけでなく文字変換時の文節指定にも便利です。
OpenWnn plusとOpenWnnフリック対応版。日本語入力のキーボードデザインは共通 |
ただし日本語以外の入力モードは大きく違い、OpenWnn plusは英数字がQWERTYキーボードなのに対し、OpenWnnフリック対応版は設定次第で英数字もフリック入力が可能。数字のみのモードもあるので、連続で数字を入力したいときも便利です。
OpenWnn plusの場合英数字はQWERTY | OpenWnnフリック対応版は英数字もフリック可能。数字のみの10キーも利用可能 |
また、横画面の場合はOpenWnn plusだと日本語のみフリックですが、OpenWnnフリック対応版は設定次第で横画面もすべてフリックで入力できるという、フリック大好き人間にはたまらない設定が可能です。
OpenWnn plus、OpenWnnフリック対応版ともに横画面も日本語はフリック入力可能 | OpenWnnフリック対応版は英字も横画面でフリックできる |
絵文字もOpenWnnフリック対応版はサポート済み。好みはいろいろ別れるところですが、個人的には「徹底してフリック入力したい」「文字変換時の文節を指定したい」というこだわりによって、最近ではOpenWnnフリック対応版を愛用しています。