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IIJmio「ギガプラン」でデータシェア、利用頻度の低い端末でデータ通信しやすくなるかも?
2024年2月28日 00:00
前回、ahamoからIIJmio「ギガプラン」の音声eSIMプランへMNPした際の顛末をお話しましたが、今回はその続き。
ギガプランを個人なり家族なりで複数契約している場合にデータ容量を共有できる「データシェア」機能をご紹介します。結論を先に申し上げると……それはもう便利というか、心に余裕が生まれました。
現在筆者はギガプランを2つ契約しています。1つ目は、すでにご説明した音声eSIM(ドコモ回線を利用するタイプD)のデータ容量5GBプランで、月額料金は990円。
そして2つ目が、2021年春に契約したデータ専用eSIMプランです。ほかの回線との兼ね合いでデータ容量をこまめに変えてはいますが、3年近く使い続けています。現在の容量はプラン最小の2GBで、月額440円です。
IIJmioへの支払料金は毎月合計1430円という計算になりますが、とはいえ2つの契約はまったく独立したもの。1枚目のSIMで5GB、2枚目のSIMで2GB、データ通信できるというのが本来のかたちですが……この容量を合算して合計7GBとして扱えるのがデータシェア機能です。
たとえば1枚目のSIM(を挿した端末)でデータ容量を0.5GB、2枚目で6.5GB使うというような、本来の契約上限を超えた極端な使い方も可能になります。
データシェア機能の土台となるのは、IIJmioの契約者管理に用いる「mioID」です。同一のmioIDで契約している回線間でのみ、データ容量をシェアできるため、例え家族であっても、親と子でmioIDが異なる場合はシェア不可能となります。
支払いを分けたいケースは少なからずあるでしょうから、むしろ筆者のように、1人が複数のギガブランを契約しているようなケースのほうが使い勝手は良いかも?
また、利用にあたっては操作・設定が原則として必要です(同一mioIDで契約しているだけではシェアはされません)。設定が完了すると、会員情報画面は以下のような感じに。ギガプランは余ったデータ容量の翌月繰り越しもサポートしていることもありますが、本来なら2GBのデータ専用回線に10GB超という容量が残っていることがわかります。
このデータシェア設定は、契約者専用ページや「My IIJmio」アプリなどから実行できます。まず作るのは「グループ」。このグループに、各回線を登録することによって、シェアがスタートします。
グループに初めて回線を登録した際は、このほかに「回線に紐付いているデータ残量を、グループに移す」という工程が発生します。これは1回限りの手続きと考えてください。以降は毎月1日に、データ容量が回線ではなくグループに自動で割り当てられます。
グループは1つのmioIDに対して複数作成できます(最大10グループまで)。たとえば家族4人分(4台)の回線があったとしたら、親2台だけでデータシェアするグループA、子2台でシェアするグループBというような、かなり凝った運用も可能です。
グループ登録直後のデータ移行、さらにグループ間でのデータ容量移行には「プレゼント」機能を使います。
この機能の詳細を事前に知らなかったため、最初は少し面食らいましたが、ようは「mioIDに紐付けられたSIM間でデータ容量の受け渡しができる」ということ。その送り先・送り元はグループだけに限らず、回線単位でもOKです。
お子さんのSIMが今月だけどうしても容量オーバーしてしまいそうなので、親が特別に余り分を送る……なんて使い方もできるでしょう。
データシェア機能を使いはじめてまだ1カ月ほどですが、グループ機能とプレゼント機能のコンビネーションは「凄い」の一言。容量の融通が利くため、「データ容量を余らせてしまう」という不合理感が大幅に減少しました。これが冒頭でも触れた“心の余裕”の正体です。
やっぱり、いくら割安なSIM1枚/20GBプランでも、毎月5GBしか使わないのなら契約継続の意義は薄れる。ならば若干高くなっても、複数の端末でデータ容量をシェアするという、別ベクトルの価値を重視したほうがいいように思えます。
このデータシェア機能の存在もあるので、次回ノートパソコンを買い替えるときは5G/LTE通信対応のモデルを選ぼうと考えています。
筆者の場合、出先でノートパソコンが必要になるのが月に2~3度くらいしかなく、そのためだけにデータ通信契約するのが重荷でした。ですがデータシェアがあれば、たとえば月額440円/2GBのデータ専用プランeSIMをノートパソコンに割り当て、その容量2GBをスマホ用の別SIMで活かせます。
なんなら、スマホが壊れたときの緊急端末としてノートパソコンが役立つかも? うーん、これは結構楽しそうです。