みんなのケータイ

少しずつ改善が続くシェアサイクル

 ドコモ・バイクシェアが運営する、電動アシストつきのシェアサイクル。東京都内では、合計12の区で展開されているほか、札幌、仙台、金沢、横浜、大阪など、主要都市を中心にサービスが拡大しています。

ドコモ・バイクシェアがシステムを提供する「まちのり」

 もともと、ドコモ・バイクシェアのシェアサイクルは、おサイフケータイ搭載のケータイやスマートフォンでレンタル手続きが行えることもあり、ケータイ Watchの読者の方にはこれらのシェアサイクルを利用したことがある方も多いはず。

 そんなドコモ・バイクシェアのシェアサイクルに、新型のアタッチメント(操作部)が投入されています。最初は大阪エリアから、続いて7月下旬からは東京エリアでも徐々に採用する自転車が増えています。

ドコモ・バイクシェアの新型アタッチメントを搭載した自転車(東京都内)

 導入が始まったばかりということもあり、東京都内では「見つけたらラッキー」と言えるかもしれません。新型アタッチメントは、これまで採用していた10キーを廃止する代わりに、スマートフォンのアプリ経由でのQRコード解錠に対応したほか、おサイフケータイ対応機種を利用した解錠も引き続き可能です。

 新たに追加された「返却」ボタンは、その名の通り自転車を返却するためのボタンで、これ自体には全く目新しさはありません。

 しかし、従来のアタッチメントでは返却時にポートに自転車を戻して鍵を閉めた後に「Enter」キーで返却を操作する必要があったため、「ポートで返却した後に、Enterを押す」という操作がわかりにくく、特初めて使う場合には「返却操作のし忘れ」を経験した方もいるでしょう。

従来タイプのアタッチメント。返却操作に関する注意書きがテープで貼られている

 筆者自身も、慣れていない頃はレンタル時は返却操作を忘れることがあり、サポートセンターからの電話を受けてはじめて返却が正常にできていなかったことに気付いたことがありますし、同じように返却操作に戸惑う方を見かける機会がありました。

 新型アタッチメントでは、ボタンを押すと日本語/英語での音声ガイダンスが流れることで、初めての利用でも操作がわかりやすくなっています。慣れている方にはしつこく感じるかもしれませんが、初回の利用体験が改善されているのは重要な改善と言えるでしょう。

利用開始時のアナウンス、日本語と英語

 サービス開始以来、ドコモ・バイクシェアのシェアサイクルは大きな変化が無いように見えますが、車両やパーツのブラッシュアップ、アプリの改善や新型アタッチメントの導入など、少しずつですが改善が続けられています。

 たとえば、自転車の空気を入れるためのバルブは、国内の自転車で一般的に見られる英式バルブから、空気が漏れにくい米式バルブに変更することで、多くの方に使われるシェアサイクルのメンテナンスコストを低減する取組も行われています。

国内の自転車に多い英式バルブ
空気が抜けにくい米式バルブ

 新型コロナウイルスの影響で、"密を避けた移動"として使われる機会が増えているシェアサイクル、自転車本体やパーツ、アプリに限らず、検索サービスとの連携も進み便利になっていること感じる一方、経年劣化している自転車やメンテナンスが不十分に感じる自転車が見つかることも。

 サービス拡充によって利用者が増え、収益増加に繋がり、それを元手に自転車台数の増加やメンテナンスの改善という、良い発展サイクルで成長することに期待しています。