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自宅のLAN環境をそのままに、固定回線の代わりにテザリングを使う方法を考えてみた
【AQUOS R5G】
2021年5月14日 06:00
相変わらず自宅で過ごす時間が多い今日この頃ですが、仕事に関して言えばオンラインで取材も原稿のやり取りも済んでしまうため、インターネットに接続できればあまり困ることはありません。ですがインターネットが使えなくなったとなれば話は別です。
実はここ最近自宅の固定回線の調子が悪くなり、ビデオ会議の途中に突然接続が切れてしまうなどのトラブルに何度か見舞われました。たまりかねて修理を依頼したのですが、その間固定回線がまともに使えなくなってしまったのです。
そんな時はスマートフォンのテザリングで代替しているのですが、その間は仕事に使うパソコンを、固定回線に接続している自宅のLANから完全に切り離すこととなるため、LANに接続しているプリンターやNASなどが使えなくなってしまいます。そこで今後のトラブルに備え、自宅内のLANを維持したまま固定回線からモバイル回線に切り替える方法を考えてみました。
最も手っ取り早いのは有線LAN対応のモバイルWi-Fiルーターをモデム代わりにして、自宅のLANに接続しているルーターに接続をする方法。ですが有線LAN対応のモバイルWi-Fiルーターは意外と値段が張る上、SIMの差し替えが必要なのも難点です。
では、スマートフォンだけで有線LAN接続する方法はないものか? と考えた結果、行き着いたのが「イーサネットテザリング」です。これはAndroid 11から提供されているもので、スマートフォンと他の機器を有線LAN経由で繋いでインターネット接続できるようにする仕組み。利用するにはUSB端子に接続する有線LANアダプターが必要ですが、1000円台から手に入るので安く済みます。
そして丁度、手元にあった「AQUOS R5G」がAndroid 11にアップデートされたばかりでしたので、これを使ってイーサネットテザリングによる回線切り替えを試してみることにしました。まずは手持ちの有線LANアダプターをAQUOS R5Gに接続し、テザリングの設定画面から「イーサネットテザリング」を選びます。
あとは有線LANアダプターにLANケーブルを接続し、それを自宅のルーターに、固定回線の代わりに接続するだけ。たったこれだけの操作で、自宅のLAN環境を変えることなくモバイル回線への切り替えを実現できました。
ただイーサネットテザリングはAndroid 11でしか使えないので、アップデートが提供されていない機種やiPhoneでは使えません。ではそうした機種でも使える方法はないものか……と探してみたところ、GL.iNet製の「GL-MT300N-V2」というものに行き着きました。
これは旅先のホテルの有線LANを中継してWi-Fi接続するトラベルルーターの一種で、購入時の価格は約3000円。そして今回の目的を達成する上で重要なのはUSB端子を搭載しており、スマートフォンのUSBテザリングを中継して他の機器を有線・無線でインターネット接続できる仕組みが備わっていることです。
そこでこれと手元の「iPhone 12」を使って、固定回線からの切り替えを試してみることにしました。まずはUSBテザリングができる状態にしたiPhone 12をGL-MT300N-V2に接続し、そこからLANケーブルで自宅のルーターに接続します。
そのあとGL-MT300N-V2とWi-Fiで接続し、設定画面から「ホットスポット共有」の「接続」ボタンを押すと、自宅のLAN環境を維持したままiPhone 12経由でインターネット接続できるようになりました。iOS 14以降を搭載したiPhoneで利用するにはファームウェアのアップデートが必要でしたが、他に苦労することはなく、割とすんなり接続できました。
ただGL-MT300N-V2は、USB端子がUSB 2.0で有線LANも100Mbpsまでと、5Gスマートフォンの実力を生かすにはボトルネックが多いのも事実。あくまで臨時で使うことを想定していますし、筆者宅の5Gエリア化もまだ進んでいないので現時点では十分事足りるのですが、頻繁に使うなら値段は張りますが、ボトルネックが少ない上位のモデルを選んだ方がよいのかもしれません。
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