みんなのケータイ

MagSafe充電器を応用してバッテリ切れ知らずの快適iPhone生活を目指す

【iPhone 12 mini】

<@著者1写真@>

 iPhone 12の発売から5カ月ほどが経過し、サードパーティからもパッド型や車載用のMagSafe充電器などが登場してきた。しかしMagSafeにはもっといろいろな可能性があると信じている筆者にとっては、現在の製品ラインナップには物足りなさを感じている。

 ならば作れば良い。

デスク用のMagSafe充電スタンド。車載用のMagSafe充電器をカメラ用アームのクランプで挟み込んでるだけではある。いまは試験的に電流計も接続してる

 さすがにゼロからMagSafe充電器を作るのはムリだが、既存製品をベースに改造するだけでも、新しい充電スタイルが実現する。そんなわけで、車載用のMagSafe充電器を利用し、まずはデスク用の充電スタンドを作ってみた。

 といっても作りは簡単で、小型カメラ用の簡易アームに車載用のMagSafe充電器をくっつけただけだ。こうすると、卓上の好きな位置にiPhoneを固定し、その状態で充電できる。

 この方法だと、充電スタンドなのに卓上スペースを占有しない。普通の充電スタンドだと邪魔になりやすいキーボードの直上など、利き手で操作しやすい位置に固定しておける。

こんな感じでパソコンのメインディスプレイの下、固定運用している2枚のiPadのあいだにiPhoneが浮かんでる感じになる。利き手が届きやすく邪魔にならない位置である

 iPhone 12はタップとスワイプでロック解除できるので、このままiPhoneの各種アプリが使いやすい。そこそこしっかり固定されているので、タップ操作くらいではびくともしない。通知が届いたときは、一瞥するだけでFace IDが認証し、本文プレビューも表示できる。固定する位置や角度を調整すれば、リモート会議の端末やカメラとしても使いやすい。

 iPhoneにしかないアプリ、iPhoneにしか届かない通知も多いので、パソコンでの作業中にもiPhoneにアクセスしやすいのは便利だ。まぁついついゲームアプリを起動してしまうのは問題ではあるが。ウマ娘はやってないよ?

車載用充電器をベースに作ったウェアラブル充電器

 続いて外出時に使うためのウェアラブルMagSafe充電器も試作してみた。これも車載用MagSafe充電器をベースに、ベルトに装着できるパーツをくっつけただけの簡易的なモノだ。ズボンやカバンのベルトに装着することができる。

 これをモバイルバッテリと一緒に着用すれば、iPhoneを腰に貼り付けて充電できる。「なんじゃそりゃ」という見た目になるが、これがなかなか実用的だったりする。

 iPhoneを持ち運ぶとき、衣類のポケットやカバンに入れるのではなく、このウェアラブルMagSafe充電器に貼り付けるようにすれば、iPhoneが固定されるだけでなく、充電もされる。慣れれば着脱は簡単で、衣類のポケットに突っ込んでいるよりも素早くiPhoneを手に取れる。

ウェアラブルMagSafe充電器の着用状態。わかりにくいけどこれで充電してる。前で着用すると腿で蹴り上げてiPhoneが外れてしまうので、お尻寄りだと安全だけど、座るときに邪魔というか外れちゃう

 筆者は徒歩での移動中に位置情報ゲーム(ドラクエウォーク)を起動しっぱなしにすることが多いが、このウェアラブルMagSafe充電器を使えば、1時間くらい歩き回っても、iPhoneのバッテリー残量がほぼ100%が維持される。目的地に着いたときに充電残量が減ってないというのは、非常に心強い。

 磁力はそこそこあるので、小走りくらいの衝撃でも落ちることはないが、普通のジャケットケースだと磁力が足りなくなるので、磁石内蔵のMagSafe対応のジャケットケース製品が必須だ。ジャケットケースなしでも貼り付くが、何かにぶつけたりしてiPhoneが落ちることもあるので、落下防止ケーブルを付けるためのストラップ付きのケースを使うのが好ましい。ただしこれはiPhone 12 miniを使っている筆者の話だ。より重たいProモデルだと振動でも落下しやすくなるハズなので、さらなる注意が必要となる。

裏面にアクリル板を貼り付け、ネジ穴を切っただけの簡易仕様。でも元からあるネジ穴も使ってるのでかなり頑丈

 このウェアラブルMagSafe充電器、適当に自作したものなので、正直言って完成度は低い。座ったときに腿や椅子にぶつかって外れるし、上着が邪魔になりやすく衣類を選ぶ。落下防止のストラップが挟まり、iPhoneがうまく貼り付かないこともある。装着時はiPhoneの画面が外に向くので、脱着時に握り直す必要がある。

 自作品は欠点だらけだが、こうした欠点を解決した製品をどこかのメーカーが製品かする可能性もあるのでは、と筆者は期待している。アクセサリー製品が豊富なのもiPhoneの魅力だ。ちょっと変わった製品も、登場する余地は十分にある。まぁそうは言っても、ウェアラブル充電器はちょっと特殊すぎるかも知れないが……

 あ、ホントに製品化したいメーカー様がいらっしゃればご相談承ります。

MagSafe対応のジャケットケース。ブランド名は不明だけどYahoo!ショッピングのQUEEN LOCKというストアで購入。カメラ部が隠されるデザインもポイント。サンワサプライのフィンガーストラップで落下防止ケーブルとつないでる

 ちなみに今回のウェアラブルMagSafe充電器のベースに使った車載用充電器は、正確にはMagSafe製品ではなく、「磁石の付いたQi充電器」で、充電を開始してもMagSafe充電時特有の緑の円が表示されない。このあたりはスタパ齋藤氏の記事が詳しいのでそちらも参照していただきたい。

 ベースとしてこの製品を選んだ理由は、いくつか買ったMagSafe充電器のうち、これがUSB PD対応で、背面形状が改造しやすかったというだけだ。MFi対応製品もあったが、そちらは背面形状が改造に不向きだった。あとほぼ同じ形状でUSB PD非対応の製品もあった。現状、MagSafe製品は品質や仕様にバラツキがあるので、購入時には注意が必要だ。

 注意が必要だが、そこそこ安くなってきたし、いろいろ使えて面白いので、筆者はどんどん買い足して試したいと思っている。次は三脚に載せられるMagSafe充電器を作ろっと。