みんなのケータイ
AQUOS sense3のデュアルカメラの真ん中にFeliCaアンテナがある理由
【AQUOS sense3 SH-02M】
2020年1月24日 06:00
AQUOS sense3のウリは、バランス感の良さ。処理能力とサイズ感、そしてバッテリーの持ちの良さといったあたりが良い感じの仕上がりです。
そんなAQUOS sense3、よく見ると、デュアルカメラの真ん中に配置されたFeliCaマークがある。これは、おサイフケータイとして使う場合、非接触IC(つまりかざしてピッと使える)の「FeliCa」用アンテナがその周辺に配置されており、マーク周辺がもっと感度の良い場所であることを示しているマーク。
でも、一般的なフィーチャーフォンやスマートフォンでは、わりと背面の真ん中、やや上部にあることが多い。携帯電話を手にしたとき、端末の下のほうを手で持つと、端末の上、それも中央のあたりってかざす場所としてちょうど良いですよね。
ところが、繰り返しになるけど「AQUOS sense3」では、FeliCaマークはデュアルカメラの真ん中、カメラとカメラに挟まれる格好で配置されている。これっていったいなぜ……。
その理由を、実は2019年11月、開発者へインタビューしたときに、シャープの中の人から教えていただいていた。よくよく聞いてみると、AQUOS sense3のバランスの良さと、FeliCaマークの場所はちょっと関わりがあることだったのだ。
ざっとまとめると「AQUOS sense3はアルミボディ」→「アルミだと電波を通さない」→「カメラ周辺はアルミじゃないのでFeliCaのアンテナを置こう」という流れ。
アルミボディにしたことで、良いことがたくさんある。たとえば塗装。今回はアルマイト(アルミを酸化させて皮膜を作る表面処理)による染色が施されているAQUOS sense3。アルマイト染色のおかげで色が剥げない。スマホを長く使うと、どうしてもボディの端のほうで色が剥げてしまうが、そういうことがなくなるというわけ。
さらに軽くて丈夫。またアルミボディのおかげで、比較的薄い構造にできたそうで、厚みが減った分、バッテリー用の空間に活用できたというお話。
アルミボディのおかげで「軽く強く」「より大きなバッテリーの搭載」「長く使っても色が剥げない」というメリットが生まれた。FeliCaへの制約もカメラ部分にアンテナを置くことで解決できた――ということなんです。
ここまでの話、発表会では聞くことができなかったので、インタビューしてよかったなぁと思ったエピソードのひとつ。スマートフォンメーカーの中の人たちの工夫と、使い勝手の良さに気づけるお話で、「AQUOS sense3」への愛着がちょっと増したのでした。