みんなのケータイ
意外なところで活躍するSIMピン
2020年1月27日 06:00
スマホ好きの方にはゲーミングスマホ「ROG Phone」シリーズのイメージが強いかと思いますが、ASUSの「ROG」(Republic of Gamers)ブランドは、キーボード、マウスなどのいわゆる「ゲーミングデバイス」からゲーミングPC向けのマザーボード、ビデオカードといった部品、ゲーミングモニターまで、ゲーマーのための製品を幅広く取り揃えたブランドです。
ゲーミングデバイスといえばやはり“光り物”。ROG PhoneやROG Phone IIの背面にも、ROGロゴの部分にLEDが埋め込まれています。筆者はゲーマーではありませんが、最近、ゲーマー向け製品特有のデザインに惹かれてどうしても欲しくなってしまったアイテムがありました。2019年12月に発売された「ROG STRIX ARION」というSSDケースです。
M.2規格のSSDをこのケースに入れるとUSB接続のポータブルSSDとして使えます。一口にM.2 SSDと言っても色々ありますが、ROG STRIX ARIONでは、NVMe接続のSSDであればデスクトップPCで多用されるサイズの物もノートPC向けのサイズの物も利用できます(M.2 2280/2260/2242/2230対応)。買い替えなどで余ったSSDをポータブルSSDとして再利用したい時に使いやすい仕様。
筆者の場合、仕事でも趣味でも写真をよく撮るので、最近はSSDも安いですし、バックアップなどのために使っているポータブルHDDを高速なポータブルSSDに買い替えたいなと数ヶ月前から検討。そんな折に発売されたROG STRIX ARIONが気になりつつ、「でもゲーマーじゃないしなあ……」と思っていました。
しかし、たまたまお会いしたASUSの方にROG STRIX ARIONの実物を見せてもらい、スマホ好きにはちょっとうれしい意外なアピールポイント(?)を聞いてしまったので即購入。
実はこのSSDケースには、ZenFoneシリーズでも見慣れたデザインの「SIMピン」が付属しているのです。もちろん、通信機能やSIMカードスロットがあるわけではありません。
先述の通り、この製品は買ってすぐに「ポータブルSSD」として使えるわけではなく、余らせている手持ちのSSD、好みのスペックのSSDを入れて使う「ポータブルSSDケース」です。つまり使う前に組み立てが必要、そこで付属のSIMピンが活躍します。
側面の穴にSIMピンを刺すと裏蓋がカチャッと開き、内部にアクセスできます。さらにSSDを固定するためのネジも、SIMピンの尖っていない方をドライバー代わりにして回せる工具不要の作りになっています。頻繁に中身を交換する物ではありませんが、ちょっと面白い工夫ですよね。
ポータブルHDDやポータブルSSDというとパソコンで使う物と思われるかもしれませんが、「USB Type-Cのスマホで使う」という使い方もアリ。奇しくも1月23日の本連載でライターの佐野さんが「スマホからの電源供給だけでポータブルHDDは動作するのか」というテーマで書かれていましたが、このROG STRIX ARIONもAndroidスマートフォンで利用できました。スマホに繋いでもちゃんと光るので、ROG Phone IIのお供に最適かもしれません。