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米国出張では「アメリカ放題」が最強、気になる今後
2019年10月4日 08:22
ここ数年、頻繁に出張するようになったアメリカ。今年は9月以降、来年の1月まで月イチペースで出張の予定がすでに決まっている。
現在も10月2日に開催されたマイクロソフト・Surface新製品発表会の取材でニューヨークに滞在している。
アメリカ出張のお供として、頼りになる存在が、ソフトバンク「アメリカ放題」だ。アメリカ滞在中は、データ通信や音声通話が使い放題。ローミング料金を気にすることなく、スマホが使えて、電話も受け放題、かけ放題というのはかなりありがたい。
最近でこそ、KDDIやNTTドコモが、24時間で980円といった国際データローミング料金を提供しているが、さすがにアメリカ放題にはかなわない。ただ、ソフトバンクはアメリカ以外の国際ローミングについてまったくやる気がないので、「アメリカだけ」ならソフトバンクであり、他の国も旅行するとなるとKDDIやNTTドコモ回線があったほうがよいだろう。
かつて、スプリントを買収したあとに始まったアメリカ放題であったが、当時はスプリントのネットワークがボロボロで、なかなか使い物にはならなかった。しかし、ソフトバンクからスプリントに乗り込んだ精鋭部隊の活躍によって、スプリントのネットワークが大幅に進化。いまでは、かなり快適に使えるようになった。
たとえば数年前まではニューヨークの地下鉄では「圏外」が当たり前であったが、今回の出張では地下鉄でも4Gが普通に使えて驚いている。
この1年で、サンフランシスコやシリコンバレー、シカゴ、ニューヨーク、ハワイなどで使っているが、特に不満を感じることはなかった。
アメリカ放題を今後、継続して欲しいものの、ちょっと不安なのが、スプリントの行方だ。
孫さんの苦労の甲斐あって、スプリントとT-Mobile USが合併しようとしている。経営の主導権はT-Mobile US側が握ることになるだろう。ソフトバンクとしても、スプリントからは手を引き気味になりそうだ。となると、「アメリカ放題は継続するのか」が微妙になってくる。ソフトバンクとしてもアメリカ放題は儲かるサービスでもない。むしろ、赤字を垂れ流しているサービスだと想像される。
現在、無料キャンペーンとして提供されているが、一時期、有料化に踏み切ろうとしてユーザーの反発を招いたことがある。個人的には月額980円の有料化されても、満足して使い続けることだろう。それくらい、使い勝手のいいサービスなのだ。
ちなみに現在は、先週、香港で購入したばかりの、物理的に2枚のSIMカードが入る「iPhone 11 Pro Max」に普段、名刺に記載しているauの電話番号が書き込まれたSIMカードとアメリカ放題専用のソフトバンクSIMカードの2枚を刺して運用している。
auの番号にかかってきた電話をすべてソフトバンクの番号に転送。本来なら着信料で1分165円かかるのが無料で使えている。
今回の出張中も、1回10分近い音声通話が3回ほどかかってきた。
データ通信はプリペイドSIMカードやeSIMを活用して、いくらでも節約できるが、ローミング時の音声通話を安価に抑えるのは難しい。IP電話に転送する方法もあるが、どうしてもローミング時は通話品質に不安が出てきてしまう。
音声品質がそこそこ確保され、しかも安価に使えるという点で、アメリカ放題は最強であり、是非とも今後もサービスの継続をお願いしたい。