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ガジェットオジサンはIoTのチカラで生活習慣病予防をする

 筆者は今年で42歳のオッサンである。30代前半までは貧弱ではあれどそこそこ健康だったつもりが、30代後半から大きく不健康と診断されることはないものの、「あれ?」と思うようなことが増え、健康管理に真剣に取り組むようになった。

血圧の推移(月平均)。薬を飲み始めたあたりから下がってはいるが、まだ基準値には達していない。こういうグラフを見ると、引き続き努力が必要だと実感できる

 まずオッサンの定番だが、血糖値と血圧がどちらも高めと毎年の人間ドックで言われるようになってきた。このうち血糖値については、追加検査をした結果、体質的なものの可能性が高いので経過観察すると言われた。しかし、インスリン分泌能力が低いらしいので、血糖値が上げるようなことは避ける必要がある。

 一方の血圧については最近、血圧計を購入して自分でも計測するようにしたのだが、自宅では人間ドックよりも高い数値ばかりが計測された。そこで高血圧外来に行ったところ、血圧計との相性もあるかもとのことだったが、医師の測定でも平均よりやや高い数値だったので、薬を服用しつつ生活習慣を正し、様子を見ることとなった。

 ちなみに購入した血圧計はオムロンの「HEM-7511T」、スマホとBluetoothで連動できるモデルだ。コネクテッドな血圧計なので、血圧の推移をグラフで見ることができる。薬や生活習慣の影響が可視化されるのが面白く、毎日測定することや生活習慣改善へのモチベーションにもなっている。

体重の推移。毎年1月3月8月に上がってるのは海外旅行での食べ過ぎが原因。筋肉増量なら大歓迎だが、体脂肪も増えているので食べ過ぎに注意だ

 そして、これもオッサンの定番だが、ここ数年、体重も増えている。筆者は2年ほど前からWithings(改めノキア改めWithingsブランド復活予定)の体組成計「Cardio」を使って体重を記録している。この体組成計はWi-Fiを内蔵し、体重の推移がクラウドに自動記録されてグラフで見られるのだが、それを見る限り、2017年ごろから体重が63kgを超えたまま落ちていないことがわかる。どちらかというとまだ痩せてはいるのだが、体重が増えたまま戻らないというのは悪い傾向だ。

 血糖値と血圧の上昇も体重の増加も、加齢や食生活の影響もあると思うが、運動不足の影響がもっとも大きいと思われる。筆者の場合、自宅で仕事をしているおかげで毎日の通勤がない。外を歩く機会は普通の人よりも少ない。そりゃ深刻な運動不足になるハズである。

東急スポーツオアシス製のステッパー。負荷調整できないが、30分ほどで汗だくになるし、2時間とか続けるとそれなりに疲れる

 そこでここ1年弱ほど、時間と体力のあるときは家の中でプロ野球中継かビデオ(主にアニメ)などを視聴しながら、ステッパーを踏むようにしている。1日の目標は400kcalにしているが、これならばだいたい1時間前後、アニメならCMをスキップしつつ2~3話、野球中継なら3回くらいまでで達成できる。

 映像はiPadで視聴している。ステッパーに乗ると身長は+25cmくらい高くなるので、普通に配置しているテレビやディスプレイは使いにくい。そこでステッパーに載ったときの高さに合わせ、スチールラックで組んだ小物撮影台の側面にiPadを置いている。こういうとき、iPadはスタンドやアームを使うことで配置に融通を利かせやすくて便利だ。

スチールラックに2台のiPadと1台のiPhoneを固定。マルチディスプレイ状態でステッパー運動をしている

 配置するiPadは、最初は10.5インチiPad Proの1台だけだったのだが、iPad mini 4とiPhone Xのためのアームも追加した。2台のiPadで最大2本の動画を視聴しつつ(たいていは野球中継とビデオを同時に視聴してる)、iPhone Xでアプリを起動できる体制だ。

 最初はステップ中に動画など見てられないかなとも思ったのだが、慣れるとiPad ProのSmart Keyboardでチャットしながらでもステッパーを踏み踏みできるようになった。スマホアプリもアクション要素が強いゲームは無理だが、スマホゲームによくあるオート進行ならば余裕だ。最近ではスマホゲームの「ファンタジーライフ オンライン」のフルオート生産でお金稼ぎをしている。スマホゲームの反復要素は、普通にやるとかったるいが、こういう「ながら」でやるのに向いている。

ワークアウトのデータ。心拍数120に達してないので、運動の強度としては低めだ

 ステッパーでの運動の記録には、Apple Watchを使っている。Apple Watchは何もしないでも日常の歩数などを記録してくれるが、ステッパーを踏むときはApple Watch上の「ワークアウト」アプリを起動し、「ステアステッパー」モードで記録している。より正確に記録されるメリットもあるが、起動中は経過時間や消費カロリー、リアルタイムの心拍数(しっかり装着しないせいかやや数値が不安定)が表示され、あと何分継続するかなどを決めやすい。

 Apple Watchで測定したデータは、iPhone上の「アクティビティ」アプリ上で円グラフ(赤い円が消費カロリー)で表示される。正直に言ってしまうとサボってしまう日も多いのだが、どのくらいサボってるかも可視化され、サボった翌日は「今日こそ頑張りましょう」みたいな通知も出るので、これもモチベーションにつながっている。円グラフも通知も、最初のころはウザいと感じたが、運動不足が命を削っていると思うようになってからは、重要な機能だと実感している。

 そして最近ではステッパーだけでは物足りないな、とも感じている。だいぶ慣れてきたせいか、ステップ速度を高めても運動の強度は高まらなくなってきたし、ステッパーばかりで飽きも来ている。あと筋トレも必要だ。生活習慣を改善し、より健康的に生きられるよう、楽しく無理なく継続できるエクササイズのバリエーションを今後も増やしていきたい。