みんなのケータイ

知られざる「Exlider」の世界、実は手袋でも使えちゃう

【arrows NX F-01K】

単にスクロール・拡大ができるだけじゃないExlider

 arrows NX F-01Kの目玉機能として搭載された「Exlider」(エクスライダー)。電源ボタンかつ指紋センサーとしての役割をもちながら、画面をスクロールしたり拡大したりできる、新しいユーザーインターフェースと言えるものだ。

 「言うてもスクロールと拡大だけじゃん? そこまで便利そうに思えないのがつらみ。まじ卍」(17歳・女子高生)なんて声が聞こえてきそうだが、実際のところユーザーの好みや使い方に合わせて細かくカスタマイズできるのが大きなポイントだったりする。

 例えばスクロールは、指をボタンに置いて、そこから上か下にスライドするだけ。設定では、そのスクロール方向を変えられるのを手始めに、一定速度でスクロールさせるか、スライド量に応じて低・中・高速を切り替えられるようにするかを決められる。低・中・高速それぞれのスクロール速度を3段階から選ぶことも可能だ。

 SNSのように、じっくり読むことは少ないけれど、ひと通り友人の投稿に目を通しておきたい、という人は、一定速度でスクロールさせる設定が向いていると思われる。一方、1ページ内でも情報量の密度が変わりやすいWebサイトのニュース記事をよく読む人は、スクロール速度を可変できるようにするとよい。

 個人的にはスクロール速度は可変にして、低・中速時のスクロール速度を「遅い」に、高速時のスクロール速度を「速い」に設定しておくのが、さまざまなコンテンツに対応しやすいのでおすすめだ。

Windowsユーザーなら「操作方向と同じ」、Macユーザーなら「操作方向と逆」が親しみやすいだろう
スクロール速度の設定画面
スライド量に応じた低・中・高速それぞれのスクロール速度を調整できる

 ボタンを(押し込まずに)軽くダブルタップすると、画面を拡大するモードになる。この場合も、画面中央を即拡大するか、9分割された画面のなかから拡大したいエリアをスライド操作で選び、再度ボタンタップで画面を拡大するか、という2種類の動作を選べる。ただ、筆者は即拡大するのがお気に入り。拡大後も画面をタッチ操作できるし、スクロールもできるので、エリア選択のメリットはそれほど感じられないからだ。

 画面の拡大は、最大で5倍、最小で1倍。拡大率の変更は画面のピンチ操作でもいいし、Exliderのスライド操作でもOK。PCサイトの小さい文字を読むときに重宝するし、写真の細かいところを見たいときにも活躍する。ちなみに標準のアルバムアプリ(Scene)だと、写真表示時はスライド操作だけですぐに画像を拡大できる。標準のカメラアプリでもデジタルズームに割り当てられており、こういった場面は特にExliderの便利さを実感する。

Exliderによる画面の拡大は、筆者としては画面中央を即拡大する設定が好み
ダブルタップすると画面中央を即拡大するか、9分割されたエリアから1つを選ぶ拡大モードに
Webページを拡大すると2.2倍に
最大で5倍になる
標準のアルバムアプリでは、ダブルタップすることなく、スライド操作だけで拡大できる

 ところでこのExlider、タップやダブルタップで操作できることからわかるとおり、タッチパネルと同じように静電気で反応する仕組みのようだ。そのため、タッチパネル対応手袋でも問題なく動作する。この寒い時期、手袋を脱いで指で直接触れる必要がないのはありがたい。

 もちろん手袋をしていると指紋認証は使えないことになるが、そんなときは虹彩認証でロックを解除すればいいだけのこと。夏はサングラスのせいで虹彩認証が使えなくても、その場合は指紋認証でいける。季節ごとの服装にかかわらず認証もスクロールも拡大もできることを考えると、F-01Kは四季のはっきりした日本の気候にベストマッチな端末なのかも! まじ卍(41歳・会社経営)。

タッチパネル対応手袋なら、そのままExliderを操作できる
右手で持ったときは親指、左手のときは中指で操作するのがしっくりくる
Exliderは、文章を流し読みするときも、一気にスクロールさせてページの一番上・下に移動したいときも便利