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海外出張で購入したGalaxy S8+、韓国出張で気になるDeXを試す

【Galaxy S8+】

Galaxy S8+をDeX Stationに置いたところ

 先日、ポルトガル・リスボンでの取材の帰り道、空港の電器店で売っていたサムスンの最新スマホ「Galaxy S8+」を購入した。一緒に購入したのが、本体ケースではなく、「DeX Station」。見た目は大きめの充電台なのだが、HDMI端子やUSB端子などがある。モニターとHDMLケーブルでつないだDeX Stationに、Galaxy S8+を装着すると、モニター上に、Androidにも関わらず、まるでパソコンのような画面が表示されるというものだ。

 Bluetoothに対応したキーボードとマウスをGalaxy S8+に接続すれば、ほぼパソコンのように利用できる。今回のGalaxy S8+は、米国版と日本版はSnapdragon 835、それ以外の国向けにはExynos 8895を搭載している。チップセット能力を生かすために新たな使い方を提案してきたのだ。

 とはいえ、こうした使い方は“新たな”ではなく、別のOSではかなり前から提供されてきた。例えば、Windows 10 Mobileでは「Continuum」として、同様の使い方をアピールしていた。自分も、Lumia 950でContinuumを試してみたが、1つのアプリが画面すべてを占有してしまい、ちっとも「Windows」ではなくなっていたので、使い勝手はかなり悪かった。文字入力の変換もイマイチで、すぐに使わなくなってしまったのだった。

 その点、DeX Stationは、複数のアプリを同時に立ち上げられる。すべてのアプリではなく、DeX Station専用に対応したアプリでなくてはならないが、GmailやYouTube、Word、Facebookなど、普段使うようなアプリはかなり対応している。

DeX Stationの後ろ側には各種端子

 実際、使い勝手はどうなのか。たまたま韓国出張があったので、ホテルのテレビにつないで試してみた。

 まず、困ったのがテレビの位置。ベッドに横になりながら、見られるように壁に張り付いているのだが、持参したHDMIケーブルや電源となるType-Cケーブルの長さが微妙に足りない。しかも、テーブルは窓側を向いており、いすに座るとテレビが見られない。仕方ないので、テレビの横にいすを移動させ、その上にDeX Stationを設置。ベッドに座りながら、膝の上でBluetoothキーボードとマウスを操ることにした。

 接続さえできれば、あとはテレビの映像入力を切り替えることで、Galaxy S8+の画面が表示されるようになる。マウスを使ってアプリを起動し、キーボードで文字入力ができる。

 早速、Wordアプリを立ち上げ、原稿を打ってみたが、思った以上にちゃんと入力できた。DeX Stationでは日本語変換がSamsungキーボードしか選べないため、そのあたりが不満だが、今後、時間が経てば、Google日本語入力なども対応してくれるだろう。そうすれば、変換効率もあがり、さらに使い勝手が増すことだろう。

ホテルで使う場合は長めのケーブルを用意しないと不便なことに

 複数のアプリを立ち上げられるので、ブラウザで調べ物をしながら、メールを書くと言うことも可能だ。「サクサク快適」とまではいかないが、それなりに作業はできるというレベルを実現している。

 ただ、ホテルのテレビにつないで使えるというのは、あくまで“使える”ということであって、本当にこれが便利かと言えば別の話だろう。これによって、Galaxy S8+一台で、出張の仕事をすべてまかなえるという夢の世界が待っているわけではない。

 仮に出張に行くのであれば、Galaxy S8+に加えて、DeX StationとHDMIケーブル、電源ケーブル、キーボートとマウスを持って行く必要がある。これだけの荷物が増えるのであれば、ノートパソコンを一台持参した方が手軽かもしれない。また、今回のようにホテルによっては、テレビの位置が仕事に不向きなこともあるので、注意が必要だ。

 果たして、DeX Stationが生かせる使い方はどういったものなのか。もうちょっといろんな場面で試していきたい。