DATAで見るケータイ業界

通信キャリア各社の7~9月期決算から、契約数の動向を整理する

 通信キャリア各社の2024年7~9月期決算が11月上旬までに出揃った。そこで各社の携帯契約数の動向を整理してみたい。

2024年7~9月期、携帯累計契約数は4社あわせて200万弱の純増に

 2024年9月末時点における各社の累計契約数は、NTTドコモが9019.0万(前四半期比6.8万増)、KDDIが6917.1万(同69.0万増)、ソフトバンクが5336.2万(同79.8万増)、楽天モバイルが763万(同40万増)となった。4社あわせて200万弱の契約純増となった。

 大手3キャリアの純増数は、IoT向けなどの通信モジュール契約が大きく貢献する市場環境が続いている。そこで、通信モジュールの動向を除外した契約数の状況もあわせて確認していこう。

 ソフトバンクは、スマホなどの動向を示す「主要回線」数を開示している。今四半期は16.5万の純増(うち「スマートフォン」は19.3万増)となった。24年4~6月期は主要回線数が純減となったが、これは3G停波による一時的なものとみられる。同社は、その要因を除けば10万増だったとしており、堅調に増加ペースを維持している。

 NTTドコモについては、今四半期の通信モジュール契約数が8.1万増となっていることから、それ以外の回線数は1.3万減と計算できる。通信モジュールを除外した契約数の減少は、これで2四半期連続となる。

 同社は決算会見において、個人ハンドセット純増の対前年増減が24年度に入ってプラスに転じたことを明らかにしている。通信モジュールを除く契約数が純減となったのは、MVNO向け回線や法人契約など、その他の要因が影響したものと考えられる。

 KDDIの場合、モジュール回線数を示す「IoT累計回線数」に海外の数字なども含まれるため、他2社と同様の計算は困難だが、パーソナルセグメントにおけるau、UQ mobile、povo(課金ユーザーのみ)の動向を示す「マルチブランドID数」は今四半期0.4万減となった。他方で「スマートフォン稼働数」は今四半期12万増を記録している。

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