ケータイ用語の基礎知識

第691回:LINE Pay とは

LINE Payのメイン画面。LINEのともだちに送金や送金の依頼、LINEスタンプの決済手段などに使うことができる

 LINE Payは、スマートフォン向けコミュニケーションアプリ「LINE」の新機能としてリリースされた、モバイル決済サービスです。お金のやりとりをLINEをアプリケーションで行うことができるようになります。2014年12月16日から、iPhone、Android向けのLINEで利用できるようになりました。

 銀行の口座番号などを知らなくても、LINEで「ともだち」として登録されている相手に対して、送金したり、送金を依頼したりできます。

 「LINEストア」で、LINEスタンプやLINEきせかえ、LINEゲームのアイテムを購入する際の決済手段として用いることも可能です。クレジットカードの事前登録を行っていれば、タクシー配車サービス「LINE TAXI」での決済手段として使うこともできます。将来的には、外部の通販サイトとの連携やリアル店舗でも利用できるようになる予定です。

LINE Pay入金には3つの方法

入金には「銀行口座振替」「コンビニエンスストア」「Pay-easy(ペイジー)」が利用可能だ

 LINE Payを使用するには、LINEを使っていることと、それにLINE Payの専用アカウントが必要です。LINE Payにチャージ(入金する)には、「銀行口座振替」「コンビニエンスストア」「Pay-easy」の3通りの方法が使えます。

 2015年1月現在、現在、「銀行口座振替」に関しては、みずほ銀行、三井住友銀行が対応しています。これらの銀行の個人口座を持っている場合、「LINE Pay」アプリ経由で銀行のWebサイトにアクセスし、銀行口座振込の申し込みを行うことで、チャージが可能になります。

 コンビニエンスストアの場合は、コンビニ店頭のマルチメディアキオスク端末を使って入金操作を行います。2015年1月現在、ローソン、ファミリーマート、ミニストップ、セイコーマート、サークルKサンクスなどのコンビニでのチャージが可能になっています。

 Pay-easy(ペイジー)は、かつて本コーナーの「第243回:Pay-easy(ペイジー) とは」に説明したように、郵便局や銀行、地方信金などのATMやネットバンキングから入金が可能な仕組みです。

「ともだち」「金額」さえ分かれば送金可能

 LINEの「ともだち」への送金や、支払いの依頼はLINE Payの画面から行うことができ、非常に手軽です。LINE Payの「送金」あるいは「送金依頼」画面から相手と金額を選び、送信するだけです。送金先、あるいは送金の依頼先には、トーク画面で通知が届きます。メッセージやスタンプを添えることも可能です。

 相手がLINE Payのアカウントを持っていなくても、LINEユーザーであれば、送金したこと、あるいは送金をお願いしたことが通知されます。その後、実際に送金するには、LINE Payの利用登録が必要です。7日間以内にLINE Payへの登録・処理が行われない場合、発信者へ返金されます。

 現時点で、お金をやり取りできるのは、日本国内のユーザー同士だけです。海外の携帯電話で登録したり、あるいは電話番号を登録していないユーザーには送金できません。

出金手数料は200円+消費税

 入金された金額がたまったり、チャージした金額を戻したい場合、銀行口座への「出金」も可能です。ただし、アカウントが本人確認を行った状態の「LINE Money」になっている必要があります。これが行われていないLINE Payのアカウントは「LINE Cash」と呼ばれ、入金と決済のみが可能となります。

 「LINE Money」アカウントであれば、出金には、銀行口座の登録を行っておけば、地方銀行を含む日本全国ほぼ全ての銀行口座で可能です。

大和 哲

1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)