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リバーススタイルで折りたたみを進化させた「N506i」
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■ 折りたたみデザインからリバーススタイルへ
FOMAの好調が伝えられるNTTドコモだが、従来のPDC方式を採用した50Xiシリーズも進化を続けており、506iシリーズの販売も開始された。なかでもNEC製端末「N506i」は、定番の折りたたみデザインからリバーススタイルへと進化を遂げ、注目を集めている。筆者も実機を購入したので、レポートをお送りしよう。
■ 「折りたたみのN」からの新しい提案
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NTTドコモ/NEC『N506i』。サイズ:49×104×24mm(折りたたみ時)、126g。カモミールホワイト(写真)、ルピナスピンク、アイリスブルーをラインアップ
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ここ数年、ケータイの定番デザインと言えば、やはり、折りたたみデザインをおいて、他にはないだろう。その折りたたみデザインをもっとも古くから手掛け、セールスポイントのひとつにしてきたのがNEC製端末のNシリーズだ。
NECはストレートデザインやフリップ式が全盛のときから折りたたみデザインにこだわり、iモード端末でも初代モデルのN501iから折りたたみデザインを採用し続けている。メールやコンテンツ閲覧が重視される時代になり、他メーカーも折りたたみデザインに追随したが、折りたたみの元祖であるNECは相変わらずの強さを発揮し、安定したシェアを確保し続けている。
ところが、昨年あたりから少しずつケータイのデザインにも変化が見え始めている。たとえば、液晶ディスプレイを前面に露出した回転式や二軸回転式の端末などだ。こうした新しいデザインの端末が登場した背景には、「ユーザーが折りたたみに飽きてきた」「カメラ付きケータイのカメラを使いやすくするため」「数年後に迫ったモバイル放送などに対応するため」などがあると分析する向きもあるが、はたして本当にそうなのだろうか。
今回紹介するNTTドコモのNEC製端末「N506i」も二軸回転式のヒンジによる「リバーススタイル」を採用している。ユーザーとしては『Nよ、おまえもか』と言いたくなるかもしれないが、そこには折りたたみデザインにこだわってきたNECならではの考えもあるはずだ。また、他の506iシリーズの多くが505iSシリーズの熟成バージョン的なモデルを開発しているのに対し、NECはN501iからN505iSまで続けてきた折りたたみデザインを敢えてこのタイミングで進化させているのも興味深いところだ。「折りたたみのN」からの新しい提案は、何を目指しているのだろうか。実機を見ながら、その出来をチェックしてみよう。
■ 二軸回転式ヒンジを採用したリバーススタイル
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端末を閉じた状態。背面のiモードロゴは着信LEDとして光らせることができる
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製品のスペックや細かい仕様については、NTTドコモとNECの製品情報ページ、「ケータイ新製品SHOW CASE」を参考にしていただくとして、ここでは筆者が購入した端末で得られた印象を中心に紹介しよう。
まず、ボディは先ほども触れたように、二軸回転式ヒンジによるリバーススタイルを採用している。二軸回転式ヒンジにはいろいろなスタイルがあるが、N506iは液晶ディスプレイ側を90度まで開き、ディスプレイ部を時計回りに180度回して、ボタン面に向けて折りたたむという構造になっている。ディスプレイ部は90度のところのみで回転し、回転時にはボタン面とは干渉しない。二軸回転式ヒンジは写真を見てもわかるように、液晶ディスプレイ側の中央に1本の軸があり、ボタン面側のボディがその軸を挟み込むような形になっている。実際の使い勝手はヒンジ部が今ひとつカッチリ感に欠ける印象があるが、二軸回転を使わなければ、通常の折りたたみデザインの端末と同じように使うことも可能だ。新機軸の構造というより、折りたたみデザインの進化形という印象が強い。
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二軸回転式のヒンジ部は、端末を90度まで開いた状態で、時計回りに回転する構造。その他の位置では回転しない
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液晶ディスプレイが前面に出るリバーススタイル。この状態でiモードコンテンツやメールも閲覧が可能
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デザイン的には二軸回転式ヒンジによるリバーススタイルを採用したため、従来のN50Xiシリーズで採用されてきた液晶ディスプレイ背面の伸縮式アンテナがヒンジ部のボタン面側に移動し、固定式に変更されているのが特長だ。アンテナ位置の変更により、メインディスプレイの背面側には着信LEDを内蔵したiモードロゴだけあしらわれ、非常にスッキリとまとめられている。ボディカラーは3色がラインアップされているが、なかでもカモミールホワイトのボディはiモード端末初期の名機と言われるN502itを彷彿させる。
カメラはボタン面の背面に装備されており、130万画素CCDが採用されている。カメラの両隣にはライトと自分撮り用のミラーが装備されている。カメラ位置は背面のやや中央寄りに内蔵されているが、これはいわゆるケータイスタイルでの撮影よりもリバーススタイルでの撮影を重視したためのようだ。
その他の装備もN505iSから大きく変わっており、ヒンジ部にはminiSDカードスロット、ステレオダブルスピーカーはボタン面に装備されている。端末そのものの話題ではないが、リバーススタイルでの利用を考慮し、N506iは卓上ホルダも本体を斜めに立てて置くスタンドタイプを採用している。
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miniSDカードスロットはヒンジ部に内蔵されている。カバーはゴム状のものを採用
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カメラはボタン面の背面側に装備。リバーススタイルでの撮影を意識してか、ほぼ中央にレイアウトされている
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液晶ディスプレイはリバーススタイルを採用したため、背面のサブディスプレイが装備されておらず、240×345ドット/26万色相当の表示が可能な2.4インチTFTカラー液晶パネルが採用されている。このディスプレイは通常のQVGA液晶よりも縦方向に25ドット広く、NECでは「QVGA+(プラス)液晶」と呼んでいる。実際の利用ではメールの作成画面などで、QVGAサイズの液晶ディスプレイよりも1行分、広い表示が可能になる。リバーススタイルでの利用を考慮し、スクリーンをハードコートするだけでなく、パネル面の厚みを増すことで強度を確保している。
ボタン類は基本的にNシリーズ伝統のスタイルが継承されており、上部中央に方向キー、その上(ヒンジ側)に[決定]ボタン、左上に[iモード]ボタン、右上に[Menu]ボタン、左下に[メール]ボタン、右下に[電話帳]ボタンという構成だ。N505iSでやや使いにくい印象のあった方向キーは、N503iやN505iのような皿状のものに変更されている。各ボタンの形状も少し変更され、左右の列と中央の列のボタン類が組み合わさったようなデザインが採用されている。
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液晶ディスプレイはQVGAサイズよりも少し大きいQVGA+液晶を採用。メールなども1行多く表示可能
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ボタン類はNシリーズ伝統のスタイル。方向キーの左右にスピーカーが内蔵されている
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左側面にはシャトルキー、[ホーム/ボイス]ボタン、[メモ/確認]ボタンが並ぶ
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本体左側面には液晶ディスプレイを前面に出したリバーススタイル時に便利な[シャトルキー]、[ホーム/ボイス]ボタン、[メモ/確認]ボタンが並び、右側面には接写と標準の切り替えスイッチ、液晶ディスプレイ側の右側面には[クリア]ボタンが装備されている。ちなみに、このクリアボタンは、リバーススタイル時にシャトルキーなどと同じ側になるため、リバーススタイル時はシャトルキーやクリアキーなど、4つのボタンで主な操作を行なうことになる。細かいところではアンテナやカメラが内蔵されたためか、ボタン面側のボディが若干、厚くなっている。手のサイズにもよるが、操作性は大きく変わった印象はない。
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リバーススタイルにすると、側面の[クリア]ボタンとシャトルキーなどが片方にまとまる
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右側面に接写切替スイッチ、平型コネクタのイヤホンマイク端子を装備
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■ 漢字候補が直接、表示されるT9ダイレクト入力
次に、機能面について見てみよう。まず、MENU画面は従来と同じ9分割のアイコン表示を採用しており、2階層目のうち、「ツールBOX」と「ユーザデータ」はアイコン表示となっている。2階層目についてはカーソルの合っている項目の内容を説明するガイドも表示される。ユーザーが自由に機能を登録しておくことができる「カスタムメニュー」の機能も継承されている。また、これらの画面はいずれもオープンスタイル(通常の端末を開いた状態)だけでなく、リバーススタイル(液晶ディスプレイを反転させた状態)でも同じように使えるようにしている。たとえば、リバーススタイルで側面のシャトルキーを長押しすれば、MENU画面が表示され、項目を選択するときはシャトルキーを押し込む、キャンセルしたいときは側面のクリアボタンを押すといった具合いだ。もちろん、iモードのコンテンツも同じようにリバーススタイルで操作することができる。
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MENU画面は9分割のアイコン表示。リバーススタイルでも基本的に同じ画面が表示される
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[ツールBOX]メニューもアイコン表示。カーソル上の項目のガイドも表示される
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メールはフォルダによる管理、メールアドレスや題名での自動振り分けにも対応しており、不要なメールを移動しておく「ゴミ箱フォルダ」も従来同様、用意されている。N505iSでは受信メールのフォルダに対するセキュリティ設定が可能だったが、N506iでは層受信メールともフォルダ単位でのセキュリティ設定が可能だ。メールの表示は前述の通り、QVGA+サイズの液晶パネルを採用しているため、従来よりも1行多いが、その他の部分の機能はほぼ共通している。リバーススタイルでの利用も考慮されており、届いたメールの閲覧などであれば、シャトルキーとクリアボタンのみでできてしまう。
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メールはフォルダによる管理に対応。従来通り、ゴミ箱フォルダも用意されている
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自動振り分けは題名やメールアドレスに加え、返信不可メールも条件に設定できる
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リバーススタイルを考慮した新しい機能としては、メール自動読み上げが挙げられる。メール自動読み上げはあらかじめ設定しておくことにより、新着メールを受信したとき、「ヨンデ」「メールヨミアゲ」といった言葉を発することで、受信メールの内容を自動的に読み上げてくれる機能だ。ちなみに、読み上げのための言葉は、あらかじめ定義されているモノ以外に、ユーザー自身でオリジナルワードを設定しておくことも可能だ。
こうした基本機能の中で、最も大きく変わったのは、日本語入力環境だ。Nシリーズでは従来から一般的なマルチタップ入力や2タッチ入力に加え、50音の各行の先頭文字だけで入力できる「T9入力」を採用してきた。しかし、T9入力はボタンを押した後、いったん漢字に変換する前のひらがなの候補を選択し、その上で漢字に変換しなければならなかったため、操作がやや煩雑な印象があった。これに対し、N506iではT9入力で直接、候補となる漢字が表示される直接変換機能が追加され、大幅に使いやすくなっている。たとえば、「夏休み」と入力したいとき、従来は「な」「た」「や」「さ」「ま」と入力した後、「なつやすみ」というひらがな候補を選択し、それから「夏休み」に変換していたが、N506iでは「な」「た」「や」「さ」「ま」と入力すれば、「操作」と変換された漢字候補が表示され、すぐに選択できるわけだ。ちなみに、直接変換機能を利用するには、文字入力が可能な画面でサブメニューを呼び出し、「T9漢字候補表示」を選択する必要がある。ワード予測にも対応しているため、全体的に見てかなり日本語入力環境は使いやすくなったと言えそうだ。
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メール自動読み上げは5種類の声を設定可能
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T9入力は変換候補に直接、漢字が表示できるようになり、実用的になった印象
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■ 130万画素CCDによるカメラを内蔵
カメラは前述の通り、ボタン面の背面側に130万画素CCDによるものが装備されている。基本的なスペックはN505iSと同じだが、リバーススタイルを採用したことで、使い勝手が大きく変わっている。
カメラはMENU画面から起動できるほか、左側面の[メモ/確認]ボタンの長押しでも起動できる。この起動方法はオープンスタイルでもクローズスタイルでも基本的には同じだ。撮影できる静止画サイズは960×1,280ドットの「SXGA」、480×640ドットの「VGA」、240×320ドットの「待受」、288×352ドットの「iショット(L)」、144×144ドットの「iショット(S)」の5種類で、選択したサイズは「SXGA」や「DSP(待受)」といった形で画面上にアイコンで表示される。動画の撮影サイズはN505iSが「サイズ大(176×144ドット)」と「サイズ小(128×96ドット)」の2種類だったのに対し、N506iではQVGAサイズにも対応している。付属の16MBのminiSDカードを利用した場合、サイズ大とサイズ小なら約25分、QVGAサイズでも最大4分の動画を保存することが可能だ。
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静止画の撮影サイズは5種類から選択できる。設定はサブメニューからのみ
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カメラの各種設定内容は「カメラモード設定」の画面で確認できる
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撮影時の機能としては、5段階調整が可能な「明るさ」と「コントラスト」、35段階の最大6倍の「デジタルズーム」、ノーマル/スポーツ/人物/風景/夜景/夜景と人物の6種類のシーンを選べる「シーンプログラム」、ノーマル/セピア調/モノクロ/ネガ/ソラリが選べる「色調切替」、自動/晴天/曇り/白熱灯/蛍光灯が選べる「ホワイトバランス」、1~15秒の間で設定できる「セルフタイマー」、5~20枚の自動・手動での撮影が可能な「連続撮影」、「フレーム撮影」、「輪郭強調」などの機能が用意されている。ただし、これらの機能は基本的にサブメニューから呼び出す必要があり、ショートカットキーなどは用意されていない。
実際の撮影では、オープンスタイルとリバーススタイルのいずれかで利用することになるが、オープンスタイルではシャッターの役割を果たす決定ボタンの位置が上にあるため、今ひとつ使いにくい印象だ。安定させようとすると、レンズに指が被ってしまい、指の位置に注意すると、逆に決定ボタンを押すときにブレてしまう。これに対し、リバーススタイルでの撮影は反応速度に若干の不満が残るものの、安定した状態でシャッターを押すことができ、レンズへの指の被りも避けることができる。これらの点を考えると、カメラは基本的にリバーススタイルで利用した方が確実だろう。ただ、リバーススタイルではカメラ機能の設定変更ができないので、その点は注意する必要がある。
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それぞれの撮影シーンに合わせた設定ができる「シーン別撮影」にも対応
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SXGAサイズでのサンプル画像。リンク先は無加工。(モデル:篠崎ゆき/スーパーウイング所属)
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miniSDカードスロットに保存された撮影画像は一覧形式のみで閲覧が可能
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撮影した画像は本体メモリ内がサムネイル形式と一覧形式、miniSDカード内が一覧形式で閲覧することができる。画像の編集は[回転]や[縮小]、[切り抜き]、ソフト/あざやか/パステルなどの[効果]、[フレーム]や[スタンプ]の追加などが用意されているが、回転や縮小はVGAサイズ以下で撮影した場合のみ、切り抜きは待受サイズ以下など、静止画サイズによって、利用制限がある。N505iSで指摘していた最大サイズで撮影した画像をメールなどに利用できないという制限は、[iショットメール作成]というメニューが追加され、iショット(L)か、iショット(S)にリサイズしてメールで送信できるようになっている。ただし、いずれの場合もminiSDカードに保存したときは、本体メモリにコピーしてから編集などを行なう必要がある。また、miniSDカードに保存された画像は、新たにDPOFに対応したため、プリントサービスを利用するときに端末上でプリントするか否かを設定可能だ。さらに、テレビ出力機能にも対応し、イヤホンマイク端子に別売の「平型AV出力ケーブルP01」を接続することで、撮影した静止画や動画をテレビに映し出せるようにしている。
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最大サイズで撮影した画像もマイピクチャで表示し、[iショットメール作成]選べば、メールに利用できる
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iショットメール作成で変換するとき、iショット(S)とiショット(L)の選択が可能
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撮影した画像は別売のケーブルを利用し、テレビに映し出すことも可能
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画像編集は回転や拡大・縮小にも対応するが、基本的にVGAサイズ以下で撮影した場合のみ編集が可能
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アクセスリーダーは日本語の読み取りにも対応。対象によって、印象は違うが、ハッキリした文字は認識しやすい
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また、同じカメラを利用した機能としては、文字読み取りが可能な「アクセスリーダー」、QRコードにも対応した「バーコードリーダー」が搭載されている。アクセスリーダーはN505iSなどでも搭載されていたが、読み取れる文字が英数字に限られていたため、主にメールアドレスや電話番号などにしか利用できなかった。これに対し、N506iのアクセスリーダーは日本語にも対応し、縦書き文字も認識するため、名刺に印刷された住所や氏名なども読み取りやすくなっている。読み取りモードは「名刺読み取り」「メール作成」「メールアドレス」「電話番号」「フリーメモ」が用意されており、メール作成で起動すれば、読み込んだデータを新規メールの宛先や本文などに利用することも可能だ。
実際の操作も改善されており、読み取りたい文字に合わせたとき、ピントの状態を枠の色と点滅で知らせるピントインジケーターが表示されるようになっている。ちなみに、アクセスリーダーはオープンスタイルでも利用できるが、決定ボタンの押しやすさを考慮すれば、リバーススタイルで利用する方がおすすめだ。読み取りの得意、不得意はあるようだが、英数字のみの従来モデルよりは実用的になったと言えるだろう。
さらに、N506iでは英和・和英・国語の3つの辞典が搭載されている。この辞典機能はA5504Tなどのように、miniSDカードに保存されたものではなく、本体メモリに内蔵されているため、N506iに搭載されている他の機能と連携させられるのが特長だ。たとえば、アクセスリーダーで文字を読み取って、辞典を意味を調べたり、メールやコンテンツ閲覧中に参照するといった使い方もできる。ちなみに、メールやコンテンツ閲覧中に、画面を上下二分割して、辞典を参照することも可能だ。
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アクセスリーダーには6つの読み取りモードを用意され、読み取り結果をメールなどにも利用可能
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辞典機能はメール画面から呼び出し、参照しながら利用することもできる
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■ Nシリーズに新しさを求めるなら「買い」
さて、最後にN506iの買いについて考えてみよう。折りたたみデザインの元祖と言われるNシリーズだが、N506iでは二軸回転式ヒンジによる新しいコンセプトを打ち出してきた。NECによれば、新しさや個性を求める声が増え、それに応える形で今回のN506iは企画されたという。液晶ディスプレイを前面にレイアウトする端末は各社が採用し始めているが、これはFOMAなどで展開されている定額制サービスを意識したもので、N506iはそれを先取りする形で採用したと言えそうだ。
しかし、N506iはただ単に新しいデザインを採用するのではなく、従来の折りたたみデザインの進化形として、二軸回転式ヒンジを採用したため、従来シリーズのユーザーもそれほど戸惑うことなく、利用できる環境を整えている。また、リバーススタイルも形が変化するだけでなく、リバーススタイルでメールやコンテンツを閲覧できるようにしたり、同社の公式サイト「みんなNらんど」で対応iアプリを配布するなど、リバーススタイルを活かすための仕掛けも用意されている。
さらに、基本となるメールや日本語入力の環境も磨きが掛けられ、使いやすくまとめられている。特に、T9入力の直接変換機能はようやく本格的にT9を使う環境が整ったという印象だ。ただ、欲を言えば、Nシリーズの折りたたみの特長であった「カチャ」という感覚が失われているので、もう少しヒンジ周りの剛性感を向上させてもらいたいところだ。
これらのことを総合すると、N506iを買いと言えるのは、従来のNシリーズを愛用しながら、次なる新しさを求めるユーザーということになる。筆者の知人で、代々、Nシリーズを愛用しているユーザーがいるが、以前は機種変更をしても変わらない安心感が良かっのに、最近は機種変更しても新鮮さが失われてしまうことがあるという。こうしたユーザーにこそ、今回のN506iはいい刺激(?)になる商品であり、機能的に見ても十分、納得のできるレベルに仕上げられていると言えるだろう。また、Nシリーズにあまり慣れ親しんでいないユーザーもヘルプ機能の「使いかたナビ」を利用すれば、少しずつNシリーズの機能の特長を理解できるはずだ。
ところで、N506i固有の話ではないが、最後にひとつ触れておきたい話題がある。このN506iをはじめ、506iシリーズでは標準セットからACアダプタと卓上ホルダが外され、基本的に端末と電池パックのみが標準セットとして販売されている。NTTドコモによれば、「従来も充電器セットはオプション扱い。506iシリーズだからといって変更があったわけではない」としているが、実際に店頭では506iシリーズ以降、卓上ホルダやACアダプタが含まれなくなることがアナウンスされており、併売中の505iSシリーズ以前の製品には卓上ホルダとACアダプタが付属しているケースも見受けられる。本誌の価格調査でも販売価格に含まれる範囲が販売店によって違うという状況になっている。コストダウンや表示価格の低減化など、NTTドコモとしてもいろいろと意図するところはあるのだろうが、こうした措置はユーザーに混乱を招くことになるので、やはり、見直しをすべきだろう。本来なら、標準セットには卓上ホルダやACアダプタが含まれるが、不要なときは外すことができるというアナウンスがユーザーにとってもやさしいはずだ。
■ URL
ニュースリリース(NTTドコモ)
http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/04/whatnew0624b.html
製品情報(NTTドコモ)
http://506i.nttdocomo.co.jp/n506i/
ニュースリリース(NEC)
http://www.nec.co.jp/press/ja/0406/2403.html
製品情報(NEC)
http://www.n-keitai.com/n506i/
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(法林岳之)
2004/07/22 13:16
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