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タップした場所と距離で自動補正、KDDI研と米企業の日本語入力アプリ

 KDDI研究所は、米Fleksy(フレキシー)と共同開発した文字入力アプリ「Fleksy」の日本語版を公開した。Android 4.1以降で利用でき、Google Playからダウンロードできる。利用料は無料。

 「Fleksy」は、誤って入力した文字があっても、正確な入力内容へと自動的に補正する機能を備える日本語入力アプリ。打ち間違えた場合も、テンキーの中段を左→右へとスワイプすれば、自動補正が適用され、正しいと思われる単語に変換する。たとえば「~します」と入力しようとして、誤って「~しまふ」とした場合も、速やかに補正してくれる。ただし、意図的に「しまふ」と入力した場合は、タップした位置から「意図して入力したもの」と判定する。その仕組みは、タップした位置と正しいキー配置から距離を計算し、誤入力を検知して正しいと思われる変換候補を導き出すというもの。

 日本語の辞書や変換エンジンは、KDDI研究所が協力しつつ、Fleskyが独自に開発したもの。辞書データを巨大にして変換候補を補正するという手法ではなく、ソフトキーのタップした場所などユーザーの操作履歴をもとに補正する。顔文字の入力も可能だが、当初のバージョンはユーザー辞書(単語登録)は非対応となる。

 これまで提供されてきた英語版は、2015年12月時点で1000万を超えるダウンロードを記録しており、海外ではスマートフォンでの文字入力で「世界最速の入力」のギネス記録が作られた際に利用されたという実績もある。これまではQWERTYキーで、なおかつ海外の言語に対応してきたが、今回はフリック入力およびQWERTY入力での日本語変換に対応した。

関口 聖